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舟木一夫さんをキイワードに無限大に広がるかも知れないブログです

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    1952年生まれの戦争体験のない私にとっての「戦争」は、あくまで、小説や映像などによる追体験でしかありませんが、舟木さん主演の映画「絶唱」は、思春期の一番多感な年令の中学生の時に出逢ったということもあったのでしょうか、テーマの柱としては、「純愛の崇高さ」を描いたもので、声高に「反戦」を唱える主旨の作品ではなかったにもかかわらず、当時の私が一番インパクトを受けたのは、戦争がもたらす悲劇と差別社会が引き起こす不条理だったように思います。「戦争と差別」その理不尽なものと、闘い続けて行こうと花嫁衣装を纏った小雪の亡骸(なきがら)に誓う園田順吉という青年が、舟木さんと重なったことで、今、こうして50年近くを経て、あらたに舟木一夫という大きな存在と出逢い直すことができていると言っても過言ではありません。
     
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    69年目の終戦の日を迎えて、あらためて「絶唱」を聴き、中学生だった私の、あの頃の無垢な心と向き合いあの戦争で、奪われた幾多のいのちに想いをいたし、その犠牲を無駄にすることなく、誰もが、明日への希望、愛する人との平穏な日々・・・そういったささやかなものを失うことのない社会であることを願います。
     
    イメージ 2絶唱  作詩:西條八十  作曲:市川昭介
    http://www.youtube.com/watch?v=Ip62KFsYiwo 
    (kazuyanさん動画)

    愛おしい 山鳩は
    山こえて どこの空
    名さえはかない 淡雪の娘よ
    なぜ死んだ ああ 小雪
     
    結ばれて 引き裂かれ
    七年を 西東
    いのち短く 待つ日は永く
    泣きぬれた ああ 小雪
     
    山番の 山小舎に
    春が来る 花が咲く
    着せて空し 花嫁衣装
    とこしえの ああ 小雪
     
     
     
     
     
    もうひとつ、三重県出身の詩人・竹内浩三の静かで、やさしい言葉で綴られた作品を御紹介します。
    反戦詩と呼ぶには、あまりにも穏やかな言葉の選び方であるからこそ、多くの人の心に沁み込んでくるのだと思います。私も、二十数年ほど前にこの詩を知った時には大きな衝撃と感銘を受けました。
     
    イメージ 4伊勢文化社 「伊勢人」2007年8月・9月号表紙  (右下が竹内浩三)
     
    竹内浩三は1922年、宇治山田市(現伊勢市)吹上町生まれ。3年先輩の映画監督・小津安二郎も卒業した宇治山田中学校を卒業。映画監督を志し、1940年日本大学専門部(現芸術学部)映画科へ入学、1942年同大学を繰り上げ卒業し、入隊。
    1943年茨城県筑波の滑空部隊に転属後、1945年フィリピン・バギオにて戦死。
    フィリピンで戦死した竹内浩三(1921・大正10年~1945・昭和20年)が、この「骨のうたう」を書いたのは昭和17年(1942年)、まだ戦に行く前で21歳でした。日本大学専門部(現・芸術学部)映画科の学生だった彼は、この年の9月に繰上げ卒業、10月に三重県久居町の中部第38部隊に入営、翌年、昭和18年(1943年)、西筑波の滑空部隊、後の空挺部隊に転属、昭和19年(1944年)にルソン島の戦闘で行方不明となり、骨となっても戻れなかった。
     
     
     
    骨のうたう  竹内浩三
     
    戦死やあわれ
    兵隊の死ぬるや あわれ
    イメージ 5遠い他国で ひょんと死ぬるや
    だまって だれもいないところで
    ひょんと死ぬるや
    ふるさとの風
    こいびとの眼や
    ひょんと消ゆるや
    国のため
    大君のため
    死んでしまうや
    その心や
     
    白い箱にて 故国をながめる
    音もなく なんにもなく
    帰っては きましたけれど
    故国の人のよそよそしさや
    自分の事務や女のみだしなみが大切で
    骨は骨 骨を愛する人もなし
    骨は骨として 勲章をもらい
    高く崇められ ほまれは高し
    なれど 骨はききたかった
    絶大な愛情のひびきをききたかった
    がらがらどんどんと事務と常識が流れ
    故国は発展にいそがしかった
    女は 化粧にいそがしかった
     
    イメージ 6ああ 戦死やあわれ
    兵隊の死ぬるや あわれ
    こらえきれないさびしさや
    国のため
    大君のため
    死んでしまう
    その心や

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    つい先ほど届いた情報です。1960年代終わりから1970年代に発売された、アルバムがCDで復刻盤として一挙に4点発売されるそうです。
     
    昨年の6月にも、以下の3点のアルバムがCD復刻盤で発売されましたが、きっと多くのファンの支持を得て、今年もあらたに、要望の多いものが企画されたのではないでしょうか。
     
    *昨年発売のCD復刻版アルバム
     
    イメージ 5
    イメージ 6
    イメージ 7
     
     
    舟木一夫 愛と別れの12章 (1975年12月発売)
    一葉舟 舟木一夫オリジナル1(1977年2月発売)
    歌手生活15周年記念 愛はまぼろし(1977年9月発売)
     
     
    嬉しいことですね。9月3日が待ち遠しいですね。
     
    LAWSON TICKET/HMV速報!
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    舟木一夫リリース情報!
    ---------------
    【CD】
    舟木一夫
    ワンダフル・ボーイ -NTVドラマ「ドロボーイ」より-
    イメージ 1TWCP81
    発売予定日:2014年09月03日
    [PC/スマホ]
    http://www.hmv.co.jp/product/detail/5918443?utm_source=mem000001ls&utm_medium=other&site=LTCKartist01
     
    LPレコード発売(1969年2月)
     
     
    【CD】
    舟木一夫
    映画音楽を唄う / ホテル・ニュー・オータニ・ディナー・ショー・ライヴ
    イメージ 2TWCP82
    発売予定日:2014年09月03日
    [PC/スマホ]
    http://www.hmv.co.jp/product/detail/5918444?utm_source=mem000001ls&utm_medium=other&site=LTCKartist01
     
    LPレコード発売(1975年7月)
     
     
     
    【CD】
    舟木一夫
    限りない青春の季節 15周年記念リサイタル 歌とモノローグで綴る15年の歩み
    イメージ 3 
    TWCP83
    発売予定日:2014年09月03日
    [PC/スマホ]
    http://www.hmv.co.jp/product/detail/5918445?utm_source=mem000001ls&utm_medium=other&site=LTCKartist01
     
    LPレコード発売(1977年12月)
     
     
     
    【CD】
    舟木一夫
    リサイタル '76
    イメージ 4TWCP85
    発売予定日:2014年09月03日
    [PC/スマホ]
    http://www.hmv.co.jp/product/detail/5918446?utm_source=mem000001ls&utm_medium=other&site=LTCKartist01
     
    LPレコード発売(1977年1月)
     
     

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    8月に入ってから、ずっと不安定な気象状況が続いていて、台風11号が去った後も真夏の陽射しを見ることがなく、昨日の午後には、私が生まれて初めて遭遇したと思われるほどの激しい雷鳴が轟きわたりました。その雷が原因で、わが家の電話機が故障してしまい、通話ができなくなりました。また、家の三台のテレビも全て、受信不可能で、電源は入るのですが、「信号レベルが低下しており受信できません」という文字が画面に出るだけです。NTTには携帯から連絡して、明日の午後に来てもらえることになりましたが、テレビの故障は電気屋さんしかわからないということでした。お盆休みなので休み明けの明日、連絡するしかないのですが・・・。NTTによると、昨日の雷で、同じような故障が多発して、混み合っているそうです。
    雷で電話が不通になるなんてことは、今まで経験したことがないのですが、自然災害がこれほど頻繁に起こるということは、世界的に自然環境が、大きく変化してきているということなんでしょうね。
     
    イメージ 1
    さて、お盆も過ぎると、そろそろ子どもたちの夏休みも終わりに近づきます。8月の初旬には、大学生の大きな孫たちが3日ほど来ていました。次に、小学生の小さい孫たちが10日過ぎから来ていて、一昨日、ちょっとユーウツそうな表情で「もう、あとちょっとで夏休み終わる・・」と言いながら、大阪に帰っていきました。そんな、こんなでバタバタしているうちに8月の前半が過ぎてしまいました。
    今、やっと、ゆっくりした気分で舟木さんのデビュー当時の映画を観たり、お気に入りのレコードを聴いたりしています。
     
    今回は、久々に映画を取り上げます。タイムリーなタイトルということで「夢のハワイで盆踊り」について・・・
     
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    この作品は、舟木さんの5作目の映画です。(「ミスタージャイアンツ勝利の旗」は除く)
    映画初出演が大映の「高校三年生」、次が日活の「学園広場」と「仲間たち」東映の「君たちがいて僕がいた」に続いて同じく東映の「夢のハワイで盆踊り」という順になります。
     
    「高校三年生」では、船田一夫くん。「学園広場」も、船田一夫。「仲間たち」では、なぜか船田和吉・・「くん」とは呼びにくい(笑)「君たちがいて僕がいた」では、なんとも平凡な佐藤洋(ひろし)。そして、「夢のハワイで盆踊り」では、舟田夏夫とビミョーな役名に戻っているのが、面白いですね。
     
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    役柄も、「高校三年生」「学園広場」「君たちがいて僕がいた」では高校生です。「仲間たち」では餃子屋で働く勤労青年役。「夢のハワイで盆踊り」では、始めての大学生役です。
     
    デビュー翌々年の、私がリアルタイムで最初に観た映画「北国の街」では、再び高校生役で詰襟姿となっているのは、今にして思えば、私にとっては、ラッキーなことだったと思います。もし、当時の私が初めて観た映画で舟木さんが大学生役であったなら、あまり心惹かれることはなかったと思いますから、中学生だった私が、学生服姿で登場する高校生役の舟木さんを、しかも「北国の街」という純愛もの映画で印象付けられたことは、大当たり!だったのかも知れません。
     
    「夢のハワイで盆踊り」は、映画を観る前に想像していたのより、はるかに丁寧に作られた作品だと感じました。タイトルからだと、ただ夏休み向けの、賑やかな青春もの映画という印象だったのですが、映画というのは観てみないとわからないものですね(笑)
     
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    物語の筋立てがしっかりしていることに加えて、舟木さんが、それまでの映画作品での役回りから大きくジャンプして、最初から最後まで、物語の柱となる「主人公」を、初めて演じられている作品だと思いました。
     
    先に揚げた日活作品「北国の街」が、舟木さんの本格的な主演作品だと言われていますが、この東映作品「夢のハワイで盆踊り」の方が、「北国の街」に先んじて初めての主演作と言ってもいいのではないかと感じました。
     
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    若い男女の純愛を描いた青春映画という意味合いでは「北国の街」が、圧倒的に当時の「舟木一夫のイメージの定着」に繋がり、私自身、この作品で舟木さん(海彦さん)が大好きになったことは事実ですが、大人になった今、「夢のハワイで盆踊り」を初めて観た感想は、もうこの映画の舟田夏夫を演じる舟木さんには、十分に若手俳優としての才能の萌芽がみられます。恋に心震わせ、恋に苦しむ若者という小島海彦とは、また違った、肉親への情愛の襞を細やかにナイーブに表出させる俳優としてのセンスを感じます。
     
    一作前の「君たちがいて僕がいた」の高校生・洋(ひろし)の役柄も、今の私の目から見ると、もしかしたら当時の舟木さんにとっては既に「役不足」ではなかったかとさえ思わせるほど、「君たちがいて僕がいた」の公開からたった三ヶ月後に公開された「夢のハワイで盆踊り」での、夏夫が見せる表情やセリフに込めた感情表現は、先の作品よりも、数段にステップアップしているように思います。
     
    それに、私の好きだった笠智衆さんと、加藤治子さんが共演なさっているのも、嬉しい映画です。
    ちなみに「高校三年生」で原先生を演じた高橋昌也さんと、この作品で母親役をなさっている加藤治子さんは、この時期、結婚なさっていて、共に知性派俳優だったお二人はお似合いのご夫妻だったのですが、舟木さんがこういった素晴らしい俳優さんたちと共演なさっていたことも今の舟木さんの役者としてのご活躍にも繋がっているように思います。
     
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    また、この作品での加藤治子さんの美しさに思わず見入ってしまいました。舟木さんが劇中で、加藤治子さんに「僕は、おかあさんよりきれいな女の人を見たことがないよ」というセリフを言うのですが、それが少しも不自然でなく、本当に夏夫は、そう思っているんだという説得力があるほどにお綺麗です。
     
    では、かなり映像がプアで申し訳ないのですが、パソコンで再生した映画の静止画面で、ストーリーを追って、行きます。よろしければ、しばしガマンして御覧下さいね。
     
     
    夢のハワイで盆踊り(1964年8月公開) 東映作品
    舟木一夫:舟田夏夫
    本間千代子:風間美代子
    加藤治子:舟田静江
    笠智衆:遠山剛造
     
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    城北大学一年の舟田夏夫はハワイ行きを実現させるため、デパートの配達夫をしていた。夏夫の父耕一の故郷はハワイであったが、夏夫の母静江との結婚を許されず、祖父の反対を押しきって日本へ来たのだった。
     
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    その父も、戦死し、静江は小料理屋“ふなだ”を経営して夏夫を育てていた。夏夫のアルバイト代は、なかなかハワイ旅行達成には程遠かった。が、自動車事故で知り会ったクラスメートの有閑令嬢風間美代子の紹介で、日本に観光旅行にやって来た外国人のガイドをすることになった。が最初の客は、美代子の友人でハワイ人のマリと、同行の老人、遠山剛造であった。
     
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    遠山老人は、実は夏夫の祖父で一人息子を取った静江をさがし出して、孫の夏夫をひきとりに来たのだった。だが、夏夫や正也の父徳兵衛の説得もむなしく静江に会った剛造のわだかまりはとけず、夏夫も祖父の援助を断り、自力でハワイ行を計画した。

     
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    美代子、正也、さくら、源一郎の協力を得て目的額に達したが、夏夫の旅費の一部にと、内職をした静江は、過労で倒れてしまった。旅費は、母の入院費となって消えた。再び美代子の好意を受けた夏夫は、ハワイの土を踏んだ。
     
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    夏夫を見て喜んだ剛造だが、静江への憎しみは消えていなかった。祖父の心の中に、郷里広島への郷愁が波うっているのを知った夏夫は、ハワイで盛大な盆踊りを開催しようと決意した。
     
    「夢のハワイで盆踊り」の作曲をなさった船村先生も、歌謡コンテストの審査員役で登場!
     
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    この案に賛成した美代子、さくらも、ハワイにのり入れ、また、ハワイのボーイ試験に合格した正也も、歌謡コンテストに入賞した源一郎も、ハワイに勢ぞろいした。
     
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    ワイキキの浜辺は、日本をしのぶ人で埋まった。頑固な剛造も、夏夫の太鼓に合わせて、バチをとった。
     
     
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    夏夫の歌にあわせて盆踊りは佳境に入った。夏夫は、静江がハワイに来るのは、遠くないと美代子と微笑を交わした。
     
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    夏夫と剛造は、日本の静江に、電話を・・・
     
     
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    母の静江と一緒に再びハワイを訪れる約束をして、剛造に別れを告げて日本に向かう夏夫
     
     
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    夢のハワイで盆踊り 作詩:関沢新一 作曲:船村徹
    昭和39(1964)年7月発売)
    http://www.youtube.com/watch?v=AkJUgv4tZ_o
    kazuyanさんの映画の映像付動画でお楽しみください。
     
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    月の浜辺で そろいの浴衣
    ハワイよいとこ 夢の国
    やぐら囲んで 輪になって踊りゃ
    椰子も夜風を ちょいと招く
    いろはとアロハ あなたと私
    アロハのハワイで盆踊り
     
    太鼓ないなら 酒樽たたこ
    樽がないなら手をたたこ
    遠く離れりゃ こころにしみる
    富士と桜と盆踊り
    いろはとアロハ あなたと私
    アロハのハワイで盆踊り
     
    おどるあの娘は ハワイの花よ
    唄は桜の国の唄
    富士の白雪 朝日でとける
    誰にとけるか 花飾り
    いろはとアロハ あなたと私
    アロハのハワイで盆踊り
     
    年はとっても 気持は若い
    若いぼくらは 尚若い
    みんな仲良く 手拍子あわせ
    おどれ今夜も 明日の夜も
    いろはとアロハ あなたと私
    アロハのハワイで盆踊り
     
     
     
    イメージ 29映画「夢のハワイで盆踊り」挿入歌
    貝がらの歌  作詩:西村益子 作曲:遠藤実
    (1964年4月発売:雑誌平凡懸賞当選作詩)
     
    広い渚に打ち寄せる
    小さき波の舟に乗り
    遠き見知らぬ彼方から
    ただよいついた貝のから
     
     
    イメージ 30青い月夜の白砂に
    輝く真珠のこぼれ露
    人魚の涙ひとしずく
    落ちてうるおす貝のから
     
    小雨にけむる磯の浜
    一人たたずむ岩のかげ
    耳もと寄するさざ波に
    ふるさときいた貝のから
     
     
     

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    ちょっと間が空きましたが、このタイトルの「その3」です。
    前回「その2」では、天一坊と後の山内伊賀之亮となる神矢主膳との初めての出逢いの場面~「貞女誘拐」「競馬無情」~から簡単に抜き書きして掲載しました。
     
    イメージ 1
     
    今回は、その神矢主膳が、なぜ兵法者として修業の旅に出ることになったのかのいきさつについてと将軍吉宗との出逢いについて抜き書きをしようと思います。
     
    その前に、舟友さんから、ご紹介いただいた以下のブログについて掲載させていただきます。
    「花の生涯~長野主膳ひとひらの夢」「いろは長屋の用心棒」のパンフレットにもお名前が掲載されています。舟木さんの舞台芝居の音楽をここ4、5年ずっと担当なさっている笠松泰洋氏のオフィシャルブログです。8月16日と17日に、舟木さんの「八百万石に挑む男」公演の音楽の進行具合についてなど書かれています。こういったホットな情報を目にすると、ますます、初日が楽しみになります。
     
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    以下、抜粋させていただきます。
     
    イメージ 2笠松泰洋の作曲家日記 より
    http://blogs.yahoo.co.jp/synlogue/38117828.html
    8月16日
    26日にオケ録を控えていますが、とりあえず、明日までに、いったん舟木さんの方は全曲作ることになっていて、あと8曲。しかし、大詰めは、全くの新曲が出て来ることは少ないので、ここまでほぼフルオケスコアで作ってあるものを組み合わせてある程度は突破できます。でも、間に合うか。今日の粘りが分かれ目ですな。
    主人公の伊賀之亮(舟木さん)と大岡越前(林与一さん)の対決は、2人のテーマメロディが完全同時進行する、という、まるでマイスタジンガー(ワグナーのオペラ)のようなことをしました。凝り過ぎると作曲家の独善に走ってしまうので、気を付けながら、ですが。稽古場で流し、演出家、舟木さんの目が入るので、独に走れるものでもないはずです。舟木さん、歌手としてずっと生き延びてきた人だけあって、音楽にはなかか鋭く厳しいです。そこがいいのですが。それでも、どこかでは、徹底的に独善で走ることもしなければいないとは思っています。2000人の劇場で40回の公演、単純に8万人の観る公演。全ての人に感動してもらえるよう、あらゆる手を尽くします。.
     

    イメージ 38月17日
    舟木さんの公演の音楽、全33曲、一旦完成。17日の正午からの稽古から音響さんが入り、音が出るので、それまでに全曲上げます、と、宣言したのですが、いつもながら、ギリギリ間に合いました。今は朝の7時5分ですが、徹夜ではなく、昨夜は、10時にもう頭も心も止まってしまい、近所の焼き鳥屋さんでちょっと飲んで、帰って、とりあえず寝て、今朝4時起き。最後のエンディングの曲をじっくり作り、今終わりました。
    福井の音楽祭から帰ってきて、3日間で17曲(と言っても、芝居の後半は、全くの新曲というより、これまでの音楽の再現であったり、ヴァリエーションが入ることが多いので、後半の方が楽なのですが)、ほとんど3日間、家を一歩も出ずに作り切り。しんどかったあ。今日から、稽古場で芝居に合わせて音を出してもらい、合っているかどうかチェックし、修正を入れていきます。きっと丸ごと作り直しの曲も幾つかは出て来ると思うので、あと一踏ん張りです。通常の小編成オケに加え、箏、琵琶も入ります。鈴木広志くんのサックスもバンバン入ります。録音が楽しみじゃ。9月2日から、新橋演舞場です。前半が芝居、後半が舟木一夫ワンマン歌謡ショーです。(こちらはノータッチ!)

    では、閑話休題
     
    徳川太平記 吉宗と天一坊 下巻  (春日局まとめ)
     
    ・将軍街道
    埃っぽい往還を、浪人者、神矢主膳はさして急ぐでもない足どりで歩いていた。五月の陽光は、もう眩しく暑い。神矢主膳は、左手に梔子(くちなし)の小枝を携げていた。とある古刹のかたわらを行きすぎがけに崩れた土塀から咲き出た清楚な花びらに目をとめて、手折ってきたのである。
    花の好きな男であった。
     
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    五年の長い歳月を丹波の山奥でけもの対手(あいて)に剣法の独学をやり遂げてきたが、時に孤独に堪えきれずに、狂暴な衝動にかられると、主膳は、香気を放つ花をさがしてきて、それを凝っとみつめて、幾刻でも過す修業をした。鹿や熊を追って奥へ奥へと踏み込んだ日など、目のさめるように美しく咲いた花を発見してそのまま、前に蹲って、半日でも眺めたことも、一度や二度ではなかった。
    おのれでも不思議なほど、花の綺麗に魅せられる男であった。兵法者としては自慢にならぬ趣味であるかも知れなかった。しかし、自身ではこの趣味で救われている気がしている。
    家を出奔したのは十四歳の時であった。陰惨な家庭の内情に堪え切れなったからである。
     
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    ~六十を越えた父と、三十半ばの美しい母。父は、中風で全身不随であった。母は、父の下僚であった隣家の
    男と密通していた。ある春の宵、主膳は姦夫姦婦を父に代わって成敗するほぞをかためてその庭に忍び入った。
    主膳をして離れへ踊り込むのをはばんだのは、白木蘭の豊麗で温雅なすがたであった。主膳は姦夫姦婦を斬る
    代わりに、その一枝を剪って、わが家へもどって来た。そして、それを竹の花筒へ挿して、父の寝室へ行き、
    黙って、柱へ架けた。~
     
    ほう、美しゅう咲いたの」父は微笑して眺めた。主膳が黙って頭を下げて、出て行こうとすると、父は「待て…」と呼びとめた。
    父は主膳を枕辺に座らせると「隣へ、忍んで行ったのであろう?」と問うた。主膳が返事をせずにいると「よう我慢した。ほめてやる…いや、待て、何も申すな。…いま事を荒立て、この不始末を世間に知られたところで、当家に益するものは、何もないのだ。…枕を頭からはずしてくれ」父は命じた。主膳がそうすると「枕の中に、金子が入って居る。お前が、修業の旅に出て、五年や六年は、不自由なくすごせるだけある。持って行け「わたくしに、旅へ出よと仰せですか?」
    「そうだ、父の長患いのことも、母の不義のことも、何かも忘れて、修業せい」
    「……」
    「お前には剣の天稟がある。修業を積めば一流を樹てること夢ではあるまい」
    「父上はおひとりになられてかまいませぬか?」
    「死神はもうそこまで迎えに参って居る。…わしは、わしの目の黒いうちにお前を修業の旅にだしてやりたいのだ。そのことを、この一年あまりずっと考えてきた。今宵がその機会であろう」
    「それでは、子としての務めを、なにも果たせませぬが…」
    「世間並みの口上きかせるな。不治と判って居り、死神がそこまで迎えに参ったと予想して居るわしが、お前に命ずるのは、この家を出て行くことの他に何があろうか…」
    主膳は寝室を出て、その足で、屋敷をすてて兵法修行の旅路へ向かったのであった。
    あれから、十五年経つ。
     
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    天一坊によって鹿背山のふもとの草堂に閉じ込められていた、天一坊の「競い馬」の相手、蒔屋参之助の姉・春菜が、主膳の後を追ってついてきている。
    「…まだ、ついてきて居る」主膳は歩きながら思った。べつに振り向きもしないのだが、ちゃんとわかってい
    た。主膳は左手に携げていた梔子の一枝を、おのが頭越しに後方へ放った。宙をひらひらと飛んだ匂い花は、十歩ばかり離れて歩いている女性(にょしょう)の胸へ落ちた。はっ、と受け止めた女性は、主膳の後ろ姿へなにかとり憑かれたかのような眼差しを当てた。

    「おれについてきて、どうするというのだ?」春菜はうつむいた。
    「おれについてきても、どうにもなるまい…そなたは弟の仇討をするといっていたが、おれに助太刀をたのむつもりなら、あきらめてもらわねばならぬ」主膳は言った。春菜は顔をあげて主膳を見た。
    「貴方様は兵法の達人と存じまする」春菜は、あの草堂を飛び出そうとして、この浪人者に「待て!」と声を
    あびせられるや、足が呪縛されたように動かなくなったものであった。ただの浪人者ではない、と判った。
    「あいにく、まだ、人を斬ったおぼえはない」
    ~中略~
    「剣と言うものの使い方を、いま、そなたに見せる。婦女子や子供の決して使うものではない、ということを
    な」と言った。春菜は、主膳の鋭い眼光に射られて思わず身をすくめた。主膳は再び顔色をやわらげると
    「しばらく、ここで、待っていてもらおうか」と言った。
    「どうなさるのですか?」
    「あと半刻も経てば、むこうの街道を、大名行列が通る」
    「……?」
    「その行列に対して、おれが、この孤剣をふるってみせる!」
     
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    ・同行二人
     
    白く、ひとすじに、のびた街道を行列は、しずかに初夏の陽ざしの中を進んで行く。前後に人影はなく、紀州吉宗の道中のために、家々は店を閉じ、火を揚げず、犬猫もつないで外に出していない。
    街道の左右の、夏を迎えた青草も、京に近づくと、なんとなく優しいように思われる。その茂みの中から百合が、白い花を、すっきりと浮き上がらせて匂おうている。
    遠く前方に馬蹄の音をききながら吉宗は放心していた。われにかえったのは、先払いの徒士たちが叫んで、疾駆してくる馬に向かって走り出したからであった。馬に乗り手はみとめられなかった。狂い馬であった。行列は停止した。すべての人の視線は奔馬とそれをとり抑えようとする徒士たちの躍起な動きへ集中した。
    不意に鳥影に似た迅さで、茶畑の中から、男が一人、奔り出てきた。
    これに対処する素早い動きを示したのは吉宗ただ一人であった。曲者が抜刀するのと、吉宗が乗物から飛び出して、そばにいた若党の手から薙刀を掴み取るのが、殆ど同時であった。
    「紀州吉宗公。見参!」むさくるしい浪人ていの曲者は、吉宗がふせぎの構えをとった薙刀を、目にもとまらぬ迅業で、鍔もとから一尺ばかりのところでま二つに両断した。
    「曲者っ!」
    「狼藉!」
    左右の家臣らは、逆上しながら、一斉に抜刀して、肉薄した。
    ここで斃れては、かなわぬ!吉宗は、手にのこった柄を曲者に投げると、うしろ跳びに、おのが身を、したたか乗物へぶつけた。吉宗のからだは乗物とともに、ころがった。左側はゆるやかな青草の斜面になって居り、吉宗は乗物とひとつになって、幾回転かして落ちていった。曲者は家臣らがあびせる刃風をくぐって、斜面を跳躍した。家臣一同は思わず絶望の声を発した。主君を救う手立てがなかった。曲者の動きがあまりに早すぎたのである。吉宗が堤下で、血煙をあげる光景を、すべての者が想像した。吉宗は斬られなかった。吉宗を救ったのは、一本の百合であった。吉宗は、脇差を抜いてふせぐいとまがないままに、夢中で右手を差し出したのであった。自身で折り取った意識もなく、その手に、百合を掴んでいたのである。美しく咲いた花は、その名のごとく、ゆれながら、曲者に向かって香気を放った。
    一瞬、曲者は、大きく双眸を見ひらいて棒立った。その隙を狙って小人頭が槍を投げてきた。左肩を貫かれた曲者は、「うっ!」と身を反らせたが、踏みこらえて
    「不覚!」と自嘲の一語を吐いた。
     
    ~中略~
    イメージ 8「その方は、わしを討てた筈だぞ。わしの手には、百合一本しかなかったではないか」
    「その百合の花が、それがしの腕をにぶらせたのでござる」
    「なぜだな?」
    「いかなる人間にも、盲点というものがござる」
    「花の香をかぐと、心気が虚しう相成るのか?」吉宗は微笑した。
    「五年の間、丹波の山中にて、剣法を独り学びつかまつるうちに、孤独の寂寥をまぎらすために、香気を放つ花を眺めることにいたして居ったのでござる。それが、禍となったとは、皮肉なものでござる」
    曲者…神矢主膳は、死を前にして吉宗の微笑に合わせて口辺に明るい色を刷いてみせた。吉宗は、その顔をじっと見下ろしていたが、しずかに乗物へもどった。
    「殿、この者をいかがあそばします?」側用人が、不審の面もちで処置法を乞うた。
    「すておけ」吉宗は答えた。
    「すておくのでございますか?」吉宗は家臣たちを見まわした。
    「それとも、そやつの縄を解いて、尋常に立ち合って勝てる自信のある者が、そちたちの中に居るか?」
    一同は言葉もなかった。吉宗は主膳を見て「これからは、花の香に惑わぬように、修業しなおすがよい」と言いのこした。

    主膳は街道上に、一人、ぽつんととりのこされて、遠ざかっていく行列を見送った。
    「人間の出来がちがう!」主膳は長い沈黙の後に、呟いた。
    自分に吉宗を襲わせた者と比べたのである。依頼者は亡父の主人に当たる人物であった。浪人していた父を召し抱えてくれた恩義があって、主膳は刺客の役目を受諾したのである。
    紀州吉宗は討たずに去っていった。その寛容に主膳は苦痛を覚えていた。肩に負うた痛みよりもその苦痛の方が堪えがたかった。
     
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    ~中略~
    一部始終を見ていた春菜とともに歩きだす主膳。
    「弟を喪ったそなたと、紀州殿を討ちそこねたそれがしと…目的をなくした男女がこおうして肩を並べて歩いて居る。わびしい景色だな」
    「……」
    「どういたそうかな。ここらあたりで、そなたと別れるか。それとも、このまま歩き続けるか」
    春菜はしばらく沈黙を置いてから
    「わたくしを、おつれ下さいませ」とたのんだ。
    「どこまで…?」
    「貴方様が、いやにおなりになるところまで…」
    そうこたえたとたん、春菜は、遽に、胸に動悸を覚えた。この男について行くよりほかに、自分の生きる道はないのだ。春菜は、自分に言いきかせたのである。
     
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    お盆も過ぎたというのに毎日、蒸し暑い日が続いています。でも、わが家の小さな畑にも、赤トンボが、やってきはじめて、これから、秋の気配が、少しずつ感じられるようになるのかな・・・
    さて、今回ご紹介する曲で、きっと舟木さんが、秋を運んできてくださいますよ。
     
    1曲目は、ズバリ!日本の名曲「赤とんぼ

    赤とんぼ  作詩:三木露風 作曲:山田耕筰
    (1968年6月 アルバム「ひとりぽっち2集~舟木一夫の思い出の歌」収録)
    http://www.youtube.com/watch?v=AQYoUSXgFno&feature=youtu.be
     
    イメージ 1夕焼け小焼の
    赤とんぼ
    負われて見たのは、
    いつの日か
     
    イメージ 2山の畑の
    桑の実を
    小籠に摘んだは
    まぼろしか
     
    十五で姐やは
    嫁に行き
    お里のたよりも
    絶えはてた
     
    夕焼け小焼の
    赤とんぼ
    とまっているよ
    竿の先
     

    以下は、露風が、自作の詩「赤とんぼ」を創った時のことなど、その作品について書いたものです。
    作品の生まれた背景などがわかると、また聴き方も変わってきますね。
     

    赤とんぼのこと       三木露風
     
    とんぼが飛ぶ頃になると、時は暑くはなく寒くはなく、よい気候となるのである。頭が大きいのが、その特色である。群れているとか、たびたび見るとかで、わりあいによく印象を受ける虫である。他のもによってよりも、とんぼを思うて、その頃を、考えたりする。私が作った童謡に「赤とんぼ」と題する作がある。次に挙げる童謡である。
     
    これは、私の小さい時のおもいでである。「赤とんぼ」を、作ったのは大正十年で、處は、北海道函館附近のトラピスト修道院に於いてであった。或日午後四時頃に、窓の外を見て、ふと眼についたのは、赤とんぼであった。静かな空気と光の中に、竿の先に、じっととまっているのであった。それが、かなり長い間、飛び去ろうとしない。私は、それを見ていた。後に、「赤とんぼ」を作ったのである。関係のある『樫の實』に発表した。
     
    家で頼んだ子守娘がいた。その娘が、私を負うていた。西の山の上に、夕焼していた。草の廣場に、赤とんぼが飛んでいた。それを負われてゐる私は見た。そのことをおぼえている。北海道で、赤とんぼを見て、思いだしたことである。
    大分大きくなったので、子守娘は、里へ歸った。ちらと聞いたのは、嫁に行ったということである。山の畑というのは、私の家の北の方の畑である。
    イメージ 3
    故郷で見た赤とんぼに就いて云うと、あれから何年もたって、小学校へ行くようになり、通学したが、尋常小学校への道では見なかったが、
    高等小学校へ進んでからの通学の道では、あれは何という赤いきれいなとんぼだろうと、思ったことである。
     
    私が今住んでいる處へも、その時になると、どこからか、毎日赤とんぼが、庭え飛んでくるのである。
    とんぼは前段に書いた如く、頭が大きいのが、特色ではあるが、そのほか精巧である。長身にて、四枚の羽、六本の足、そうして、その羽は透いている。
    飄々として、處定めず飛んでいる虫である。
     

    2曲目は、「赤とんぼの唄は聞こえない」です。これは、kazuyanさんにリクエストさせていただき、つい昨晩、素敵な動画を完成させていただきました。できたてのホヤホヤ動画ですよ。
    kazuyanさん、今回も、素晴らしい動画作品をありがとうございました。
     
    舟木さんのデビュー15年目前後には、たくさんのオリジナル曲を発表なさっていますが、その中でも、軽快なカントリーポップスといったタッチの「赤とんぼの唄は聞こえない」は、メロディーはライトなのに、詩は
    ちょっとセンチメンタルな香りがして、そのズレが新鮮さを感じさせます。当時、流行歌のセンターに躍り出てきていたニューミュージック系というところでしょうか。

    故郷を離れて、都会に暮らし、賑やかで明るいはずだった都会の空の暗さも冷たさも身に沁みてわかってきた頃なのでしょう。青年が故郷に寄せる想いを「赤とんぼ」の唄に託して吐露するような切なさが迫ってきます。
    その故郷の風景の中に、トンボを追いかけている少年時代の舟木さんの姿がオーバーラップしてくるような気がしますね。この頃の舟木さんの歌声は、明るく爽やかで力強いのですが、歌詩の中にもあるようになぜだか「淋しい辛いやるせない」という感覚に胸がキュッとしめつけられます。
     

    イメージ 4赤とんぼの唄は聞こえない 作詩:山田孝雄 作曲:中原華道
    (1977年2月 アルバム「一葉舟」舟木一夫77オリジナル[Ⅰ]収録)
    http://www.youtube.com/watch?v=cCLYNqsGoyU&feature=youtu.be

    故郷は悲しげに
    揺れながら遠去かる
    薄紅色の夕焼けに
    サヨナラだけが溶けて行きます
    あなたと唄った
    あの赤とんぼの唄は
    もう明日から唄えない
     
     
    イメージ 5あの日から冬いくつ
    届かない恋いくつ
    淋しい辛いやるせない
    都会の空は暗く冷たい
    あなたと唄った
    あの赤とんぼの唄は
    もう何処からも聞こえない
     
     
    イメージ 6遥かなる故郷よ
    青空よ想い出よ
    あの人元気どうしてる
    帰ってみたい帰れない
    あなたと唄った
    あの赤とんぼの唄は
    もう何処からも聞こえない

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    イメージ 1
     
     
    新橋演舞場公演の初日まで10日をきってしまいました。もちろん、今回のお芝居の脚本とは別物の「徳川太平記」ですが、「八百万石に挑む男」の物語の背景となった時代の空気に少しでも馴染んでおこうということで、読み進んでいます。物語の佳境部分に入る前あたりまで、このブログでは触れていくつもりですが、あまりに長編なので、どこまで行きつく事ができるかは、成り行き任せというところです(笑)
     
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    とりあえず、「その3」からのつづきを・・・・
     
    イメージ 3

    ・同行二人
     
    しばし春菜と二人旅をすることになった主膳。一方、天一坊は…「競い馬」に勝ち山伏寺の大僧都が山内伊賀之介から預かっている天一坊が吉宗の落胤であるという証拠の品を返してくれと迫るが、おぼえがないと拒されて逆上し、大僧都を手にかけその居室から証拠の品を探し宛て裏庭の厩から裸馬で山伏寺を奔り出る。この時、街道を歩いていた主膳と春菜の二人連れと行き過ぎるが、土煙を上げて疾駆する天一坊も二人も互いに気づくことはなかった。
     
    イメージ 4
     
    ・商人嘉吉
     
    ところは大坂釜屋町。天一坊の生母である多藻の父でもあり新之助(後の吉宗)の身柄を預かって養育していた加納五郎左衛門に拾われて雇い人として仕えていた嘉吉はいずれ紀伊国屋文左衛門のような豪商となることを夢見て大坂へ出ていた。そして、今では「えぞ屋」を構え鴻池屋と肩を並べるまでに出世していた。その嘉吉の後見人とも言えるのが淀屋辰五郎であった。 辰五郎はえぞ屋に代わり「えぞ産物」を独占しようと商売争いを挑む鴻池屋との決着をつける使者として主膳を送り込む計画をしていた。
     
    春菜の父と辰五郎は知己の間柄で主膳と春菜は辰五郎の居候となっていたのである。 辰五郎は春菜から主膳が吉宗の行列を単独で襲撃したことの一部始終を聞き主膳の度胸を買ってのことだった。
     
     
     ・浪人使者
     
    鴻池屋から嘉吉に「えぞ商い」の談合の招聘があり主膳は嘉吉の代理人として談合する場所の揚屋「阿波屋」に赴いた。
     
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    主膳はそこに居た顔面に凄まじい刃傷をつけた名うての船頭たちを、鴻池屋に千両箱を積まれてえぞ屋を裏切ったとしてこの二人を斬るためにここへ来たと言う。
     
    以下抜き書きです(春日局まとめ)

    「それがしは兵法者だ。金子で話をつける駆引きを知らぬ。兵法者には剣で解決するすべしかないと思ってもらおう」と主膳は言った。
     
    鴻池善右衛門は主膳の眼眸を受けとめていたが、それがただの脅しではないと知ると
    「正気で申されますのか?」
    「正気だな」、と主膳。

    しかし、その答え方はいかにものんびりしたものであった。二人の船頭は、ばかくさいという顔つきをした。
    その刹那であった。差料を掴んだ主膳のからだが躍った。白い閃光が二人の頭上を走った。二個の髷が宙をとんで鴻池屋の前に落ちた。
     
     
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    …一方、ここは看板に「双面流指南 山内伊賀之介」と記した町道場。
     
    道場主・山内伊賀之介が夜半、鴻池屋の前を通りかかった際、大金を奪って飛び出してきた押し込み盗賊と出会い、瞬く間に峰打ちで倒したのが評判となり、それ以来、道場の門を叩く者がふえたのだった。
    双面流とは、伊賀之介が編んだ二刀の業であった。伊賀之介は各流の道場を経巡りその業をぬすみこれを二刀の業の中に合わせたのである。
    難波一刀流、弥生流、義経流、未来知新流…伊賀之介はこれら諸流を二刀の使い様に合わせて双面流としたのである。
     
     
    鴻池善右衛門から、揚屋「阿波屋」に向かうよう、使いの者から聞いた伊賀之介は師範代を呼び「鴻池屋がわしを呼ぶからには、よほど手強い使い手であろう。万が一という場合を考えておこう」と言った。
    双面流は天下無敵と信じていた師範代は伊賀之介の言葉を意外なものと聞いた。
    「万が一わしが帰って来なかったらこの道場をゆずるべき者を指名しておく。醍醐の真言宗本山にある山伏寺に天一と申す小阿闍利が居る。この小阿闍利がわしの亡きあと、この道場のあるじとなる。」
    と伊賀之介は言った。

     
    ・遺言試合
     
    揚屋「阿波屋」の店の中へ悠々と馬を乗り入れた伊賀之介は馬上からヒラリと跳び
    「鴻池屋の座敷に案内してくれ」と言った。
    案内の小女に鴻池屋の座敷に何者がいるのかと訊ねた。
    「御浪人衆でござります」
    「どんな浪人だ?」
    「貧しそうな…とぼけたような御仁でござります」
    「…とぼけたような?」
    伊賀之介は首をかしげた。その座敷の前に来た時、伊賀之介はなぜともなくふっと不吉な予感がした。
    「おお、みえた…」鴻池善右衛門は、伊賀之介に神矢主膳を引き合わせた。
    伊賀之介はあらためて神矢主膳を正視した。
    「何流を使われる?」
    「流儀はござらぬ」
    「独学か?」
    「左様でござる」
    「人を斬ったおぼえがおありか?」
    「人を斬ったおぼえのない者と立ち合うのは笑止だと申されるか?」
    主膳は微笑しながら問い返した。
    「お手前の希望によっては木太刀でいたしてもよいと考えたまでのこと…真剣の勝負でよろしいか?」
    「一向にさしつかえはござらぬ」
    主膳は蓬髪に虱でもいるかのよう、もぞもぞとひっかきながら伊賀之介を見上げて
    「あ~、ちょっとおことわりしておきたい儀がござる」と言った。
    「何でござろう?」
    「勝敗は時の運と申す。お互いに遺言など
    交わしてはいかがかと存ずる」
    「遺言はすでに道場で門弟に与えて参った」
    「成る程、すると敗れるのは覚悟の上ですな?」
    何気なさそうなその言葉が伊賀之介をむっとさせた。
    「お主、自信ありげな口振りだが敵を知らずしてどうしておのが勝利を疑わぬ?」
    「まだ死にたくはないからでござるな」
    そのとぼけた返事が伊賀之介をさらにかっとさせた。
     
    「よしその自信を賞でて遺言をくれる。もしお主が勝ったあかつきには山内伊賀之介を名乗ってもらおう。逆に、それがしが生き残ったならばお主の名を継いでくれよう」
    「これは面白い遺言でござるな。山内伊賀之介…なかなか立派な姓名でござる。たしかに頂戴つかまつる」主膳は微笑を保ちながらやおら腰を上げた。
     
    イメージ 7
     
    伊賀之介の構えは双面流、尋常一様の構えではなかったのである。これに対して主膳はきわめて自然なやや下段気味の青眼の構えをとって対した。主膳は伊賀之介の異様な構えに対して眉毛一本動かそうともせず、まるでそれを予知していたかのように平然としていた。これにひきかえて伊賀之介は主膳の構えを一瞥した瞬間…
    「これは!」とかなりの驚きをおぼえたのであった。
     
    主膳は構えながらも座敷に座っていた時といささかも変わらぬのんびりとした表情をみせているのであった。
     
    剣の達人はわざと気迫を内にひそめて水のごとき静けさを保ってみせるが対手の剣気をあびるその静けさには、次の刹那に凄まじい迅業を奮う力を湛えており、それが妖しい雰囲気となって総身にたちこめているものである。主膳の姿にはそれがなかった。伊賀之介を唖然とさせる案山子のような立ち姿を初夏のたそがれ陽にさらしているにすぎなかった。
     
    双面流には受けの太刀はない。ことごとくの業は攻撃である。木か石のようにえたいの知れぬ立ち方をした敵に対して攻撃をしかけるのはこれは己に不利を招く場合をなしとせぬ。主膳がもし双面流を悉知していてわざと痴呆のごとき対峙を示したのであれば…
     
    伊賀之介の疑惑は今日の時間にしてものの十分も続いたろうか、突如として伊賀之介は疑惑を捨てた。
    「斬る!」伊賀之介はおのれに叫んだ。
     
    イメージ 8
     
    主膳は双眼を開いているが実はこちらを視てはいないのだ。それは独りで剣を学んだ者が会得した極意と言えた。独学は木や石や風や水を対手とする修業しかない。例えば石を両断するのに凄まじい眼光は無用である。また猛気をほとばしらせることも不要である。主膳はそのよう修業のみをした男なのだ。
     
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    以下、この勝負の詳細な描写は映像であれば逆になおのこと伝わりにくいと思われるほどの緻密さで描かれています。ですので、ここでは、抜き書きは、スルーして、想像にお任せするということにさせていただきますね(笑)

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    過日、「朗報!」として、お伝えした情報の詳細が「タワーレコード・オンライショップ」のHPにアップされて
    います。
    「歌とモノローグで綴る15年の歩み」のみは、「削除された『語り』部分有り」となっていますが、ほぼ、当時のLPレコードそのままの復刻となっているようです
    。価格も手頃ですし、ぜひ多くの方に聴いていただきたいと願っています。
    9月の新橋演舞場でも、販売されると思います。レコード店に予約なさるもよし、amazonやローソンチケット
    、また、以下のタワーレコードで購入されるもよし、いろんな方法で手に入りますのでお楽しみ下さいね。

    ~タワーレコード・オンラインショップ ホームページより~
    舟木一夫が60、70年代にリリースしたアルバム4作品が初CD化
    http://tower.jp/article/feature_item/2014/08/14/0705

    舟木一夫が60、70年代にリリースしたアルバム4作品が初CD化。2014年リマスター。
     
    ■『ワンダフル・ボーイ -NTVドラマ「ドロボーイ」より-』(オリジナル発売:1969年)
    舟木一夫もお洒落な怪盗役で主演を務め、1968年に放送されたNTV系ドラマ『ドロボーイ』のイメージ・アルバム。初CD化。実際にドラマ中に使用された楽曲も含めて全て書き下ろしの新曲を全13曲収録。コーラス・スキャットの女王、伊集加代子、国内最高峰のジャズ・バンド原信夫とシャープ・アンド・フラッツらも参加。ドラマのイメージを演出する小粋で洗練されたサウンドが散りばめられ、中でもソフトロック~和製ボサの名曲「恋だけが」も収録。
    2160円
     
    <参加ミュージシャン>
    伊集加代子、コロムビア・オーケストラ、原信夫とシャープ・アンド・フラッツ、レ・シャルマン、ハニー・ナイツ、堀口博雄 (口笛)
     
    イメージ 1【収録曲】
    1. ドロボーイ (テーマ)  ~NTVドラマ「ドロボーイ」より~
    2. バラと紳士 
    3. ロマンの夜
    4. 青春ドロボーイ
    5. うつり香
    6. ダンディ・ボーイ
    7. 恋だけが
    8. パリ、東京、そして雨
    9. たそがれはいたずら
    10. 夜の電話
    11. マロニエの街
    12. 僕の恋人
    13. 紫煙(けむり)のいたずら
     

    ■『映画音楽を唄う  / ホテル・ニュー・オータニ・ディナー・ショー・ライヴ』(オリジナル発売:1975年)
    ホテル ニューオータニ ディナーショー・ライブの実況録音盤。映画音楽の珠玉の名曲の数々をカヴァーする、しかも選曲センスも素晴らしいという洒落た嗜好の一夜。イントロデューシングには水野晴郎(!)のナレーションも有り。全編が洋楽の映画音楽のカヴァーで占められた屈指の裏名盤。
    2160円
     
    編曲:山屋清
    演奏:コロムビア・レコーディング・オーケストラ
     
     
    イメージ 2【収録曲】
    1. ラスト・タンゴ・イン・パリ
    2. いそしぎ
    3. 黒いオルフェ
    4. 太陽はひとりぼっち
    5. ゴッドファーザー愛のテーマ
    6. ロシアより愛をこめて
    7. ロミオとジュリエット
    8. エマニエル夫人
    9. <ウェスタン・メドレー> 誇り高き男 ~ 遥かなる山の呼び声 ~ 駅馬車 ~ 黄色いリボン ~ ボタンとリボン ~ 遥かなるアラモ ~ さすらいの口笛
    10. 慕情
    11. 旅情のボレロ
    12. 魅惑のワルツ
    13. さよならをもう一度
    14. 追憶

    ■『限りない青春の季節  15周年記念リサイタル 歌とモノローグで綴る15年の歩み』(オリジナル発売:1977年)
    1977年11月3日東京郵便貯金ホールで行われた 「舟木一夫15周年記念リサイタル」の模様を収めたライブ実況録音盤。 (削除された「語り」部分有り)開幕から閉幕までを完全収録。緊張感と共に伝わる臨場感が生々しい。
    再生時間約96分。2枚組CD。
    2700円 

    演奏:ダン池田とニューブリード、コロムビア混声合唱団、堀口博雄 ストリングス・エマノン他
     
    イメージ 3【DISC-1 収録曲】
    <生い立ちと旅立ち>
    1. スキー唱歌
    2. 川は流れる
    3. 高校三年生
    <青春のモチーフ>
    4. 夕笛
    5. あずさ2号
    6. 西海岸
    <初恋>
    7. 霧のわかれ
    8. 面影
    9. 絶唱
    10. 別れの部屋
    11. グッド・バイ・マイ・ラブ
    <友について>
    12. 友よ
    13. 学園広場
     
    【DISC-2 収録曲】
    <友について>
    1. 潮風の吹きぬける町
    2. 雨の中の二人
    <女を語る>
    3. 愛はまぼろし
    4. たそがれの人
    5. 紫のひと
    6. 紙の指輪
    7. 春哀し
    <生きることについて>
    8. 高校三年生
    9. 仲間たち
    10. 絶唱
    11. 学園広場
    12. 5月のバラ
    13. 高校三年生
    14. 絶唱
    15. 学園広場

    ■『リサイタル '76』(オリジナル発売:1977年)
    ファンの間でも評価が高い1976年11月3日郵便貯金ホールでのライヴ実況録音盤。
    2枚組CD。再生時間約78分。
    2700円

    編曲:半間巌一
    演奏:ダン池田とニュー・ブリード 
    ストリングス:西谷昭とシャルムール 
    コーラス:プリムローズ、コロムビアゆりかご会
     
    イメージ 4【DISC-1 収録曲】
    1. 今宵あなたが聞く歌は
    2. あなたのすべてを
    3. そっとおやすみ
    4. 空に星があるように
    5. 幼きものの手をひいて
    6. ひとりぼっちの女の子
    <「サウンド・オブ・ミュージック」より>
    7. さよならまたあした
    <野口雨情のためのプロダクション・ナンバー>
    8. あの町この町
    9. 波浮の港
    10. 旅人の唄
    11. 船頭小唄
    12. 一葉舟
     
    【DISC-2 収録曲】
    1. 学園広場
    2. よみがえる夜明け
    3. 別涙
    4. マリーこれが涙だ
    5. 高校三年生
    6. <オリジナル・メドレー>
    あヽ青春の胸の血は ~ あいつと私 ~ 高原のお嬢さん ~ 北風のビギン ~ 山のかなたに ~ 日曜の恋人 ~ レマンのほとり
    7. ブルー・クリスマス
    8. 哀しみの終る時
    9. 忘れないわ
    10. 愛のフィナーレ
    11. メイ・イーチ・デイ
     

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    この連載も、今回と、あと一回で終わらせる予定です。
     
    「徳川太平記 吉宗と天一坊」、この小説は、副題にもあるように「吉宗と天一坊」という縁薄い父と子の悲
    劇を主軸に据え、天下太平の元禄の世に起こった実話や、この時代に様々な場面で活躍し、今にその名を残している歴史上の人物などを縦横にからめて、読み物としての技巧を凝らした傑作ですが、本来の私の興味の的は、山内伊賀之亮の人物像なのです(笑)
     
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    9月の新橋演舞場で舟木さんが演じられる、山内伊賀之亮という人物のイメージを、すこしばかり予習しておきたいというのが本来の目的で、「徳川太平記 吉宗と天一坊」を読み進んできているので、「天一坊事件」の展開そのものについては、9月の舞台を拝見する時のお楽しみとして、このブログでは触れず、その一歩手前で、この連載を完結させたいと思います。
     
    今回は、まず、ここで、登場する、山内伊賀之亮の名前についてのおさらいです

    「伊賀之亮」・・・舟木さんが舞台で演じる「八百万石に挑む男」では、この漢字を使っているのですが、このブログの連載のその1以降で、その都度、説明してきたように、「徳川太平記」では、とってもややこしい名前になっています(笑)
     
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    一、先ず、「初代の山内伊賀之介
    この男は、性根の悪い悪党として、上巻で、天一坊事件の発端を企む人物として登場します。やることなすこと、すべて悪意に満ちた残忍な男です。最終的には、「天一坊事件」には、関わることなく、小説の途中「遺言試合」で、斃されます。
     
    二、後の伊賀亮となる神矢主膳の登場
    「徳川太平記」における「天一坊事件」の実際の後見人となるのが、元の姓名が、神矢主膳という浪人です。主膳は、この小説では、両親の複雑な関係に心を痛める多感な15歳の少年として、初めて登場します。余命いくばくもない父の願いを叶えるために、15歳で家を出て、兵法者としての修業の旅に出ます。
    先ず最初に、主膳は、天一坊と出逢います。そして、その後、吉宗との運命的な出逢いがあり、さらに「初代の山内伊賀之介」と出逢う事になります。このキイパーソンとも言える三人との出逢いが神矢主膳の運命を変えることになります。
     
     
    神矢主膳が、初代伊賀之介の名を一文字変えて伊賀之助となる
    大坂の町で、初代の伊賀之介は、鴻池善右衛門に、神矢主膳は、淀屋辰五郎に、と、当時の大坂で知らない者はいないという豪商に、それぞれ、剣の腕を買われて雇われ、一騎討ちをするという運命になります。「遺言試合」の項で、そのタイトル通り、伊賀之介と主膳は、勝った者が、負けた者の姓名を継ぐという約束をします。結果は、主膳が生き残り、山内伊賀之介の姓名を継ぐことになります。この時、主膳は、名前の一文字を変えて、「山内伊賀之助」と名のることにします。
     
    瑞龍寺の鉄仙の勧めにより、伊賀之助から伊賀亮と改名する。
    「初代の伊賀之介」が開いていた道場に、山伏寺から逃れてきた天一坊がやってきます。自分を吉宗の落胤と教え、元服のあかつきには、父に会わせてやると約束してくれた伊賀之介が死んだことを知り、天一坊は、その名を継いだ主膳に、亡き伊賀之介の約束通り、父との面会をさせるのが名を継いだ主膳の責任だと詰め寄ります。主膳は、天一坊の言っていることの真偽を確かめるために、瑞龍寺の住職である老僧・鉄仙のところで天一坊の人相をみてもらいます。鉄仙は、全てを見透したのか、「伊賀之助」という字では、吉宗との対面が成功することはない、「伊賀亮」と改めよと言います。実は、この改名は、もっとも、事を成し得なくする名前であることを、主膳は知る由もありませんでした。
    「徳川太平記」では、この項以降、神矢主膳は、「山内伊賀亮」と表記されています。
     
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    では、その4のつづきの抜き書きを続けます。
    「道場異変」以降の抜き書き(春日局まとめ)

    イメージ 4・道場異変

    主膳と伊賀之介の試合が繰り広げられている頃、淀屋辰五郎と春菜は辰五郎の茅屋で対座していた。春菜は辰五郎から主膳が単身、鴻池屋とえぞ屋との商売争いの決着をつける代理人として阿波屋に送られたことを初めて聞かされていた。そして主膳が多勢にとりかこまれ修羅場になっているに違いないと取り乱して辰五郎を責めていた。
    「もどった」主膳の声を聞くと春菜は小さな叫び声をあげて走って障子を開けた。 「おかえりなさいませ」
    悦びにはずんだ声音で迎える春菜に主膳は…知っていたのか、という表情をかえしてから上がってきた。
    「お勝ちなさいましたか」淀辰がにこにこして見上げると主膳はにやりとしてみせて 「あぶなかった。命びろいをした」とこたえて急に疲労がでたようにどたりと仰臥した。「おめでとうございました。春菜様に打ち明けたところひどうご立腹なさいましてな。…いや、ほっといたしました。」
    「わしは、今日から姓名を変えることになった。山内伊賀之助…それが今日からわしの姓名だ」主膳は伊賀之介を一字変えて伊賀之助として名のることにしたのであった。
     
    山伏寺から奔走した天一坊が伊賀之介亡き後の山内道場に乗り込み門弟たちをことごとく打ち負かし道場の主になることを申し渡しているところに主膳が現れた。天一坊と主膳との二度目の出会いである。
     
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    「それは、いささか思い上がりではないかな、小阿闍利殿」
    「なんだ、おのれか!」
    競い馬当日、清見川原に程近い松林の中の小さな社にある井戸の端で水垢離をとっている時に出会った浪人者であった。
    「おのれなんぞに容喙はされぬ。立ち去れ!」
    「それが立ち去れぬ理由がある」
    「なに!おのれは、当道場に縁でもあるというのか?」
    「そうだ。お主とはどうやら前世からの宿縁でもありそうだな」と言った。
    「宿縁などはない!おのれ、道場破りだな?」
    「ちがうな」浪人者はかぶりを振って「山内伊賀之介殿の霊を悔やみに参った」と答えた。
    「それならば遺骸に祈って、さっさと立ち去れ」
    「そうは参らぬな」
    「なに!」
    「お主が当道場のあるじになるというならば、いささか文句をつける必要がある」
    「ほざいたな!よし、あらためて勝負してくれる」
    「お主に勝ち目はない」
    「黙れっ!それがしの小太刀がいかなるものか、とくと見届けて、あの世へ土産にしろ!」
    「この前も、申したぞ、若いの…。殺気をむき出せば、出すほど、おのが身を危ういものにする。この道場の門弟衆を一人や二人打ち倒したぐらいでうぬぼれてはなるまいな」
    「おのれ、一流兵法者面をして、何者だと申す?名のれ!」
    「山内伊賀之助」
    「なにっ?!」天一坊は再び、目をひきむいた。門弟一同も、あっけにとられた。
    「むこうの寝所に横たわっている仏から、その名をひき継いだのだ」
    「なんだと?」
    「昨日、山内伊賀之介殿と立ち合うまでは神矢主膳と申したが、試合をするにあたって、勝った方が対手がたの名を継ぐと遺言を交わしたのでな、今日よりは、山内伊賀之助と名のる」
    「小父上を斬ったのはおのれか!」
    「後に遺恨をのこさぬ試合であった。そのことも、門弟衆につたえたく、参上した。」
    「黙れっ!小父上は、わが養父ともいえる御仁であったのだぞ…おのれが、くそ!仇を討ってくれる!」
    猛りたった天一坊へ山内伊賀之助となった神矢主膳は極めて冷静な一瞥をくれておいて門弟一同を見渡した。
     
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    「この小阿闍利殿の助太刀をしたければ遠慮は無用。間違いなくわしがお手前がたの師のかたきだ」
    しかしどの顔も一言も発せず、しんとして、息をのんでいるばかりであった。
    「腰抜け共め!それがしが、一人で仇を討ってくれる!」天一坊は叫び、二刀を高くかかげて切っ先を交差させた。「抜けっ!素浪人!」
    伊賀之助はべつに構えも抜こうともせず、天一坊を正視したが、「ふむ!」と、ひくく、うなった。あなどり難い構えと看たのである。
    しかし、伊賀之助は差料を抜かずして跳躍し、一蹴で天一坊は子猫のごとく床板に仰向けにたたきつけられた。天一坊はあまりの悔しさに起き上がることさえできなかった。
    伊賀之助は上座に歩み寄るとそこに置かれた短剣と書付けを視た。書付けを拾い上げ、伊賀之助は眉宇をひそめた。
     
    おん身懐妊の由、われら血筋に相違是なし
    元禄十四年二月六日新之助頼方
    多藻殿へ
    後日証拠の為、我ら身に添え大切に致し候短刀、相添え遣わし置く者也、依而如件(よってくだんのごとし)

    「成程…」
    伊賀之助は微笑した。
    「これは、わしにとって、奇縁というべきだな」
    他人には判らぬ独語をもらした。
     
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    (先日、神矢主膳であったおのれは、紀州吉宗の行列へ向かって、斬り込みを仕掛けている。そして、吉宗の度量の前に、生涯ぬぐい得ぬ屈辱をあじわわされたのであった。)
     
    伊賀之助は師範代らに山内道場を閉鎖することへの異義なきことを確めた上、看板を外させ焼却させた。門弟一同の姿が消えるとあらためて天一坊を正視し、
    「お主、紀州候の落胤たることを忘れるわけにはいかぬか?」とすすめた。
    「おのが素性をかくす必要はない!そこもとは山内伊賀之介という姓名を継いだからには、その遺志も継ぐべきだろう。小父上は、それがしが元服のあかつきには、紀州吉宗公と父子対面をさせると約束されていた。そこもとは、亡き小父上に代わって、それがしを父上に対面させる義務ができたのだぞ!」
    天一坊は、伊賀之助が忠告しようとすることを、逆に封じて、つめ寄ってみせた。
     
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    ・寒山拾得
     
    伊賀之助は天一坊をともない当時、他宗を圧して庶民の間にゆきわたっていた禅宗黄檗派の本山である難波元町の瑞龍寺に赴いた。

    伊賀之助は丹波山中に籠る前に一年ほどこの寺に居候していた。住職の老僧鉄仙はこの兵法者が、紀州吉宗を襲って、斬る使命をおびていたことも知っていた。その使命を打ち明けられた時、鉄仙は兵法者をじっと正視していたが、
    「斬れんの」と断定したことだった。
    「修業つかまつります」
    「修業しても、斬れんの」
    この度の吉宗襲撃のことは噂になっていないので鉄仙か知っているとは思えない。しかし、鉄仙はすでに看破してしている口ぶりである。伊賀之助はそのことは何も報告せずに
    「実はお願いがあって罷り出ました」
    「なんであろうか」
    「ともないましたこの小阿闍利の人相を観ていただきたく存じます」
    伊賀之助は初めて事の子細をつつみ隠さず語った。
     
    この時、鉄仙はこの先起こるであろう波乱を全て見通したかのように伊賀之助の言葉に応えて、こう言った。
    「お許はなりゆきで、改名したというが…山内伊賀之助というのは、いかんの」
    「不吉の姓名だと申されるのですか?」
    「山内伊賀之助では成功はおぼつかぬの」
    「しかし、試合の前に交わした遺言です。違約いたすわけには参りませぬ」
    「では、その伊賀之助の助の字を変えるがよかろう
    鉄仙は、火鉢から火箸をとると灰に、伊賀亮 と書いてみせた。

     
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    「山内伊賀亮ならば、成功すると申されますか?」
    「まずの…」鉄仙は微笑した。
    天一坊が不快そうに
    「御坊はそれがしには、落胤面だとしか言うてはくれぬのか?」
    と言った。
    「それで十分ではあるまいかの、偽物面じゃと言われたら、おこるがよかろうが、落胤面とみとめたぞ。ほか。ほかになにを申しきかせることがある?成功させるために伊賀之助のすけの字も変えてつかわした」
    二人が去ると弟子の宗悟が入って来て
    「大徳様はどういうご存念であのご浪人衆に改名をさせておやりになりましたな?」
    「之助の二字よりも、亮の一字の方がさらに一層不吉だからの」
    「成程…」
    「山内伊賀亮では、とうてい成功はおぼつかぬの。それで、よいのだ」
     
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    この後に、鉄仙と大岡忠相との深いつながりが、記されて、天一坊と伊賀亮の不吉な命運の伏線となっています。
     
    ・大岡忠相
    忠相は忠助といった少年の頃から、鉄仙に師事し、禅を学んでいたのである。
     

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    頬なでて 初秋を告げる 風の香に あなたの歌を きいてときめく  (テヘッ!お粗末) 
     
    舟友さんのkazuyanさんが、すてきな動画で、初秋の季節に贈って下さる「高原の曲」のあれこれを「高原のお嬢さん」をメインにご紹介します。
     
     
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    イメージ 10高原のお嬢さん 作詩:関沢新一 作曲:松尾健司
     
    あの人に逢いたい たまらなく逢いたい
    高原に風はわたり 白樺はゆれていた
    夏がゆけば 恋も終わると
    あの人はいつも 言ってた
    リーフ・リーフ……
    君にぼくの 恋を語ろう
     
    つぶらなる瞳よ つぶらなる瞳よ
    高原の夏はすぎて 別れゆく夜はきた
    一人よせる 夢ははてなく
    残り火は 赤く燃えてた
    リーフ・リーフ……
    ぼくの恋は 消えてしまった
     
    イメージ 2あの人に逢いたい たまらなく逢いたい
    東京の空のどこか あの人は住んでいる
    せめて いちど逢ってききたい
    夏の日の 恋は嘘かと
    リーフ・リーフ……
    東京の秋は 淋しい
     

    高原のお嬢さん その2
    http://www.youtube.com/watch?v=fcZyj1w6LgM
    15周年記念アルバム「限りない青春の季節」より
    (再吹き込み盤1977年)
     
     
     
     
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    夏の日の若い恋 作詩:関沢新一 作曲:松尾健司
    (「高原のお嬢さん/B面」)
    http://www.youtube.com/watch?v=bCYcg4ojg64&feature=youtu.be
     
    イメージ 4夢が欲しくて 恋しくて
    独りじゃなんだか 侘しくて
    やって来たのさ
    丘こえ ヤッホー
    こだまが ヤッホー
    あの娘が ヤッホー
    澄んだ瞳の その中に
    夢が燃えてた あゝ 高原の若い恋
     
    風と一緒に 走ったら
    後から誰かが 追ってくる
    肩をよせれば
    若さが ヤッホー
    こだまが ヤッホー
    そよ風が ヤッホー
    赤い夕日に おくれ毛が
    夢を呼んでた あゝ 高原の若い恋
     
    名前を聞いたら 秋草を
    つんで一輪 くれたっけ
    花の香りが
    こころに ヤッホー
    こだまが ヤッホー
    消えずに ヤッホー
    キャンプファイアーで 踊ろうよ
    夢も一緒に あゝ 高原の若い恋
     
     
     
     
    イメージ 5映画「高原のお嬢さん」
    (日活 公開日 1965年12月4日)
    監督:柳瀬観
     
    キャスト
    舟木一夫:北川和夫
    山内賢:三島進
    和泉雅子:小泉淳子
    西尾三枝子:遠藤光子
     
    あらすじ
    北川和夫は蓼科高原で、牧草の研究に没頭していた。和夫はここの主人遠藤善吉に拾われ、家族同様に育てられた恩に報いるため、現農場主の加代未亡人や娘光子の手助けをしていた。ある日街に出た和夫は、迷子になった年男少年が縁で、高原に遊びに来ている小泉淳子に会った。淳子の美しさは、和夫の胸にいつまでも残った。ある日、この別荘地に賑やかな一団が繰り込んで釆た。観光開発会社々長三島栄太郎の次男進とその友達であった。栄太郎はこの放蕩息子をまともな方向に進ませるため、この附近の開発を進にやらせようとしたのだ。進の最初の仕事は、すでに買収した数十万坪の土地のうち、立ちのきを拒否している農場を売収することだった。だが進は、問題の農場が和夫の農場であり、進と和夫は小学校の同級だったと知り、奇遇に驚いた。

    数日後進のパーティーに招待された和夫は、そこで和夫の胸を狂わせた淳子が、進のフィアンセと聞いて二度ビックリした。パーティーの帰り淳子を送った和夫に、淳子は進との婚約は父同士の意向だと言って去った。

    翌日、かつて年男が世話になった礼に和夫の農場を訪れた淳子を案内する和夫の顔は明るかった。登山にダンスに二人の交友が深まった頃、淳子は東京へ帰った。ちょうどその頃、和夫の研究が完成した。一方東京へ帰った進は、栄太郎と話した末、和夫の人間性にふれて、開発プランをとりやめた。数週間後研究資料を持って上京した和夫を、進はスポーツカーで案内した。その夜進から淳子との話が進行中と聞いた和夫は、翌日淳子と会って胸がはりさけんばかりであったが、自分は光子を愛しているといつわって、一人農場へ帰った。淳子の瞳がいつまでもぬれていた。
     
                
                     私の大好きなこの場面。舟木さんもマコちゃんも可愛すぎますね。
     
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    イメージ 11高原のひと 作詩:丘灯至夫 作曲:現英生 
    (1969年8月発売・「夕映えのふたり/B面」)
    http://www.youtube.com/watch?v=kGgtUB5P-u8&feature=youtu.be
    忘れはしない 忘れるものか
    たとえはかない 縁(えにし)でも
    君を愛した 思い出は
    泣きたいほどに 懐かしい
    秋は淋しい 高原に
    いまでも君は 歌うだろうか
     
    憶えているよ 忘れるものか
    夏の終わりの 山の駅
    かくす涙も いじらしく
    送ってくれた 君のこと
    秋は枯れ葉の 高原を
    いまでも君は 駆けるだろうか
     
    イメージ 12忘れはしない 忘れるものか
    ひとり都の たそがれの
    空の彼方に あのひとの
    瞳のいろか 星のいろ
    秋は寒かろ 高原に
    いまでも君は ひとりだろうか
     

    あゝりんどうの花咲けど 作詩:西沢爽 作曲:遠藤実 
     
    さみしく花に くちづけて
    君は眠りぬ 永遠(とこしえ)に
    あゝ りんどうの
    うす紫の 花咲けど
    高原わたる 雲あわく
    白き墓標は 丘の上
     
    イメージ 13やつれし君の 枕辺にイメージ 14
    花を飾りし 日はいずこ
    あゝ りんどうの
    うす紫の 花咲けど
    かえらぬ君を 泣くごとく
    露を宿して 揺れる花
     
    白樺道に ひとり聞く
    歌はかなしき 風の歌
    あゝ りんどうの
    うす紫の 花咲けど
    初恋あわれ いまはただ
    誰に捧げん この花ぞ
     
     
     
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    9月の演舞場公演の初日まで、あとわずかとなりましたので、舟木さんのこれまでの舞台公演をあらためて、たどっていくことにします。
     
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    7月11日のブログで、9月公演についてのスポーツ新聞等のネットニュースをアップしたのですが、そこには、今回が、「80回目の座長公演」と書かれていました。
    そこで、その公演の演目をひろってみることにしました。すると、ちょうど80という数字になりましたから、おそらく再演のものも80回の中にカウントされているのではないかと思います。
    ポスターなど、関係画像の一部もアップしておきます。
     
    以下は、7月11日付けのネットニュースの再掲載です。
     
    歌手の舟木一夫(69)がこのほど都内で会見し、東京・新橋演舞場での公演「八百万石に挑む男」(9月2~24日)への意気込みを語った。
    江戸幕府転覆を狙った天一坊の参謀役だった山内伊賀之亮を描いた舞台で、歌舞伎の演目としても知られる。
    舟木にとっては80作品目となるが「何となくやってきたらこうなったってだけのこと」とあくまで道半ばを強調した。
    ~デイリースポーツ 2014年7月11日付 より~
     
    歌手で俳優の舟木一夫(69)が、東京・新橋演舞場で9月に特別公演「八百万石に挑む男」を開催する。通算80回目の座長公演。発表会見では「夢中にやってるうちに時間がたっちゃった」と笑顔を見せた。
    ~スポニチアネックス(2014年7月11日07時03分)より~
     
    イメージ 2座長公演・演目(再演の演目も揚げています)画像のあるものはピンク文字
     
    1若君風流(新歌舞伎座)
    2雨月道成寺(新歌舞伎座)
    3春高楼の花の宴(明治座)
    4維新の若人(明治座)
    5オレは坊ちゃん(明治座)
    6喧嘩鳶(明治座)
    7オレは坊ちゃん(御園座)
    8新納鶴千代(明治座)
    9与次郎の青春(明治座)
    10新吾十番勝負(明治座)
    11日本の旋律・荒城の月(明治座)
    12チョンマゲ爽風記(御園座)
    13忠臣蔵異聞・薄桜記(明治座)
    14新吾十番勝負完結編(明治座)
    15大岡政談・魔像(明治座)
    イメージ 316あの海の果て(明治座)
    17江戸の淡雪(新歌舞伎座)
    18沖田総司(明治座)
    19われ永久に緑なる(明治座)
    20さくら仁義(新歌舞伎座)
    21怪傑児雷也(日劇)
    22銭形平次(全国30会場)
    23銭形平次(中日劇場)
    24銭形平次(全国12会場)
    25瞼の母(博品館劇場)
    26瞼の母(池袋サンシャイン)
    27瞼の母(全国31会場)
    28次男坊鴉(中日劇場)
    29はぐれ鴉(新歌舞伎座)
    30七変化ねずみ小僧(新宿コマ)
    イメージ 431雨ふりお月さん(中日劇場)
    32銭形平次捕物控(新歌舞伎座)
    33喧嘩安兵衛(池袋サンシャイン)
    34喧嘩安兵衛(全国20会場)
    35次男坊鴉(京都南座)
    36坊ちゃん奉行(中日劇場)
    37坊ちゃん奉行(新歌舞伎座)
    38野口雨情ものがたり(新橋演舞場)
    39喧嘩安兵衛(京都南座)
    40銭形平次・仕切り恋供養(新歌舞伎座)
    41おやじの背中(新橋演舞場)
    42坊ちゃん奉行(全国28会場)
    43おやじの背中(京都南座)
    44沓掛時次郎(全国29会場)
    45忠臣蔵異聞・薄桜記(新橋演舞場)
    46新吾十番勝負(中日劇場)
    47新吾十番勝負(新歌舞伎座)イメージ 5
    48眠狂四郎・円月無頼帖(京都南座)
    49宵待草~夢二恋歌(新橋演舞場)
    50眠狂四郎・円月無頼帖(中日劇場)
    51鯉名の銀平・雪の渡り鳥(新歌舞伎座)
    52沓掛時次郎(新橋演舞場)
    53忠臣蔵異聞・薄桜記(新歌舞伎座)
    54若様旅がらす(全国25会場)
    55沓掛時次郎(京都南座)
    56鯉名の銀平・雪の渡り鳥(新橋演舞場)
    57てなもんや三度笠(新歌舞伎座)
    58月形半平太(新橋演舞場)
    59殿様弥次喜多(中日劇場)
    60銭形平次・蛍火の女(新歌舞伎座)
    61狐の呉れた赤ん坊(新橋演舞場)
    62秘剣揚羽蝶・源氏九郎颯爽記(京都南座)
    イメージ 663瞼の母(新橋演舞場)
    64一本刀土俵入(中日劇場)
    65月形半平太(新歌舞伎座)
    66痛快!坊ちゃん奉行(京都南座)
    679野口雨情ものがたり~船頭小唄(新橋演舞場)
    68喧嘩安兵衛(中日劇場)
    69銭形平次・蛍火の女(新橋演舞場)
    70次男坊鴉(新歌舞伎座)
    71銭形平次・あじさいの女(博多座)
    72梅川・忠兵衛~恋染めて風の花(新歌舞伎座)
    73鶴八鶴次郎(新橋演舞場)
    74浮浪雲(中日劇場)
    75銭形平次・蛍火の女(新歌舞伎座)
    76銭形平次・春を呼ぶ絆(中日劇場)
    77浮浪雲(新歌舞伎座)
    78花の生涯~長野主膳ひとひらの夢(新橋演舞場)
    79ぶらり信兵衛~いろは長屋の用心棒(新歌舞伎座)
    80天一坊秘聞~八百万石に挑む男(新橋演舞場)
     
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    15周年記念アルバム「限りない青春の季節」には、「未発売 舞台オリジナル」として以下の曲が収録されています。
     
    イメージ 16若君風流
    維新の若人
    葵の剣
    薄桜記
    魔像
    江戸の淡雪
    総司が行く
     
     
     
     
     
     
    二十代の頃の明治座公演などでは、舞台作品に合わせてレコードも発売されています。

     
    オレは坊ちゃん 1968年7月 明治座
    https://www.youtube.com/watch?v=S6yJeeWT-0s
     
    新吾十番勝負 1970年8月 明治座
    https://www.youtube.com/watch?v=nWb3dzG0nus
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    あゝ桜田門  1969年7月 明治座「新納鶴千代」
    https://www.youtube.com/watch?v=LD8AdrIcgzE
     
    さくら仁義 1976年4月 新歌舞伎座
    https://www.youtube.com/watch?v=ZLx3ezXDe_M
     
    怪傑児雷也 1977年7月 日劇
    https://www.youtube.com/watch?v=_liokbHv7cQ
     
     
     
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    みごと完全復活後の舞台は、数知れず・・・
     
     
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    「天一坊秘聞~八百万石に挑む男」・・・80作品目にして道半ばという頼もしい舟木さんに、まずは、55周年まで私たちも、頑張ってついていきましょう

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    異常気象と多くの災害に見舞われた8月でしたが、そのあまり明るくなかった8月も終わり、待ちに待った9月がやってきます。そして、月が変わって2日目の9月2日が新橋演舞場公演の初日です。
    お芝居とコンサートという贅沢な二部構成の特別公演で、また進化しつづける舟木さんを拝見することができるに違いないと期待感がいっぱいです。
     
    今回のお芝居のテーマとなる「天一坊秘聞~八百万石に挑む男」で、舟木さん演じる山内伊賀之亮とは、どのような人物なんだろう?という単純な好奇心から、「徳川太平記 吉宗と天一坊」(柴田錬三郎著)を読み、その抜き書きをメインにして連載してきましたが、今回で完結となります。
     
    先ずは、長いばかりで、あまり上手くまとめることができませんでしたが、ガマン強く、読んで下さった方々に感謝です。ありがとうございました。
     
    ここでご紹介したものは、あくまで、柴田錬三郎作の時代小説「徳川太平記 吉宗と天一坊」の、主に下巻から、ほんの一部を抜き書きしたものであり、しかも、神矢主膳という兵法者の修業を成した浪人が、数奇な運命のいたずらで、天一坊事件に関わることになり、山内伊賀亮として、その天命を全うするという、まことに勝手な視点と切り口に偏ったものであることを、あらためて、最後にご了承いただきますこと、また、ご寛容いただけますことをお願して結びたいと思います。
     
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    大岡忠相 の項、以降のまとめ

    伊賀之助が天一坊とともに瑞龍寺に赴いた日から間もないある日のこと、瑞龍寺を訪ねた忠相は鉄仙から天一坊は吉宗の人相骨格を受け継ぐ落し胤であるのは確かであろうこと、しかしながら貴尊の相をけがす陰惨な翳をただよわせていると直観したということを聞かされた。
     
     
     
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    一方、伊賀亮は、淀屋辰五郎に頼んで一戸を借り受けてもらい天一坊と天一坊を弟の敵と憎む春菜と同じ屋根の下に住まわせていた。
    伊賀亮は、天一坊を敵と狙っている者のそばで片時も油断できぬ毎日を送るのは大いに修業になろうという考えがあるからだと二人に伝えていた。
    しかし、そのこととは別に伊賀亮は天一坊を天下の晴れ舞台へ登場させる準備をしなければならなかった。そんなある日のことかねてから山伏寺の大僧都を手にかけ逃走していた天一坊の所在をつきとめた山伏たちが天一坊を連れ去った。
     
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    伊賀亮は天一坊を救いだす方策を思案していたが、自分が雇った山内道場の伊賀之介が神矢主膳(伊賀亮)に破れ、えぞ産物の利権争いで「えぞ屋嘉吉」に負けた鴻池善右衛門は再び、伊賀亮の命を狙わんと、雲切仁左衛門に依頼し、その手下・小猿に襲わせるが失敗する。
     
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    伊賀亮は京都・智積院に食客としてかかえられている雲切仁左衛門に一騎討ちを挑み激しい死闘となる。互いに痛手を負うが闘いは伊賀亮が勝ち、仁左衛門は伊賀亮の家来となる。伊賀亮は仁左衛門に山伏寺から天一坊を救い出すよう命じる。
     
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    その頃、山伏寺では、もはやこれまでという絶体絶命の天一坊を救ったのが羽黒坊天山であった。
    天一坊は、天山に諭されて、美濃御嶽に程近い琵琶嶺で懺悔修業に励むが、そこで当地の「松平館」事件に巻き込まれる。
     
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    *松平館とは
    ~徳川家と先祖を同じくすると主張して家康の時代に入っても徳川家に仕えず豪族として美濃山中の館に拠って動かぬのが「松平館」であった。そして、その存在を目障りとする公儀江戸城評定所は表向きは「山犬狩り」と称して「松平館」に火を放つのだった。
     
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    物語は、このあと吉宗が、忠相の後ろ楯を得て幕府内の政治改革を精力的におしすすめる様が細かに描かれています。忠相は、大奥が七代家継時代においてその紊乱が極まったことから、吉宗に市井を取り締まるにはまず大奥を取り締まるのが急務であると進言します。
    吉宗の忠相への信頼の情は絶大であることが各場面で描かれており「天一坊事件」の顛末の全ての采配が忠相の手中にあったことが暗示されています。
     
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    以下は、この文庫版の清原康正氏による解説より抜粋

    ~浪人の神矢主膳が伊賀之介を倒し、その姓名を継ぐと同時に、天一坊の後見役も引き受け伊賀亮と改名する。美濃の「松平館」での公儀隠密隊と浪人衆との闘いのどさくさに紛れて一万両を得た雲切仁左衛門(通常は雲霧と表記されます)は天一坊の存在を知って、伊賀亮を軍師として十万石格式の大名の行列を仕立てる。強情一徹の驕気満々だった天一坊は、懺悔修業によって、おのが所行にきびしい若者になっていた。野望の道を進んでいることに重い負担をおぼえ、「極悪の性を持って生まれた自分は、将軍家に対面を願い出て大名にしてもらうほどの器量はない。孤独で生きていきたい」と悩む。
    しかし、軍師となった伊賀亮は「お主の進むべき道は、好むと好まざるとにかかわらず、決定した。もはや、他に行く道はない。」と言い放つ~
     
     
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    清原氏の解説文では伊賀亮が落胤として吉宗に対面することを躊躇(ためら)い始めた天一坊にもう後戻りすることはできないと強く言い放つ段階までが記されていますが物語の終盤で、伊賀亮の心も大きく揺れます。
     
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    伊賀亮「大岡越前守は、われわれが、急におそれをなして、逃亡することを、考慮して既に手配りを致して居る」
    天一坊「わしらの行く手には、死しか待って居らぬのだな?伊賀亮、そうと判りながら、なぜ落ち着いているのだ?」
    伊賀亮「天下に、将軍家ご落胤の名のりをあげたからには、ご落胤にふさわしい態度を、生命の灯が消える瞬間まで保ってもらいたいものだ。…よいな!お主は偽者ではないのだ。まことの、将軍家のお子なのだ。その誇りがあるべきだ。大岡忠相の肚がどうであろうとこちらの態度は、ついに、最後まで、変わってはならぬ。それが男子というものではないか」
    天一坊「……」
    伊賀亮「わし自身、もとの気楽な一介の兵法者に還りたい気持ちが心の一隅にはある。しかし、それが許されぬとなれば、堂々と、時の権威者と対決して散ってやる、という気概を持すのだ。みじんもたじろがぬ気概を持してこそ、敗れたあかつき、悔いをのこさずに、あの世へ去ることができるのではあるまいか」
    天一坊「……」
    伊賀亮「どうせ死ぬと決まったからには、どんな死に様をしてもよい、というものではあるまい。犬や猫ではないのだ。人間であり、智能をそなえた男子であるからには、それらしい死に方を選びたいものだ。……お主はまだ二十歳に満たぬ若者だ。死ぬのは辛かろう。わしとしても、生き延びさせてやりたい。しかし、事態がここに極まった上からは、将軍家ご落胤としての誇りの下に、浮世に別れを告げてもらいたいのだ。……わかってもらいたい」
    天一坊「わかり申した。武士が死ぬ作法を、お主に教えてもらおう」
     
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    伊賀亮は、一度はこう決めて天一坊に覚悟を促したのですが、その後、忠相と接見し、そこで伊賀亮と忠相の激しい言葉の応酬があった後、最後に忠相が天一坊に向かってこう言ったことで、伊賀亮に迷いが生じます。
     
    忠相「むかし、紀州に多藻という女性がいた。懐妊いたしたが、その父の名はかたく口をつぐんで打ち明けず、腹が目立つようになって何処かへ、姿を隠した。今頃は、この関東の草深い村でつつましく暮らして居るのであろうか、と思う。生まれた子が男子ならば、其許ぐらいになって居ろう。母御の気性からすれば晴耕雨読の日々を送り、孝養一途の好もしい若者に成長いたして居るのではあるまいか、と思う。なろうことならば、旗本の列に加え、千石の知行も与えてやりたく存ずるが、さがし出すてだてもない。……自ら進んで大仰に名のり出る者と、素性を秘して土に親しむのを分としてつつましくかくれ住む者と……それぞれ、生き方というものがある。いずれが好ましいか、それは視る者の判断によるが、鳥を捕らえんとして崖より落ちるよりは、静かに座して鳥が飛んできて啼くのをきく方が、人生の幸せと申すものであろう」
     
     
    この言葉を聞いた伊賀亮は、天一坊の願い通り天一坊を自由の身にして逃してやることを考えます。
    伊賀亮「逃れるだけ、逃れてみる。やれるか、天一坊?」
    しかし、忠相の本意は……
     
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    伊賀亮の思惑、忠相の思惑、それぞれがそれぞれの立場で火花を散らさんばかりに智恵の限りを尽くす様が終盤で描かれています。
     
    私が、舟木さん演じる山内伊賀之亮の人物像のイメージを求めて読み進んだ「徳川太平記 吉宗と天一坊」、そこに描かれている山内伊賀亮に共感を覚えるせりふの中から、抜き書きをしてきましたが、大詰にきての伊賀亮の言葉にも深く心打たれましたので、さらに抜き書きさせていただきます。
     
     
    ・落胤最期
     
    「宰領殿、天一坊様は、奉行屋敷で斬り死つかまつったぞ」
    「なにっ!?」
    伊賀亮は愕然となった。信じられなかった。
    「宰領殿!なぜ、天一坊様をわざと、奉行屋敷へ残された?」
    (越前守め、計ったな!)
    そこまで大岡忠相の肚のうちを読み通せなかったおのれの不明をはじるべきなのか。
    「宰領殿!よもや、貴公、われわれを裏切ったのではござるまいな?」
    伊賀亮は天一坊のむごたらしい最期を想像すると、はらわたがねじきられるような憤怒に駈られた。
    「天一坊を遁がしてやろうとしたのは、天一坊がすでに将軍家ご落胤として、仰仰しくあがめ奉られる身分になるのを、きらって居たからだ。罪というものを知り、懺悔によっておのが身を洗おうとしている殊勝な若者に、せめて、二年か三年でも、静かなくらしを送らせてやりたい、と思ったのだ。…お主らに無断で計ったのは、謝らねばならんが、大岡越前守の処断方針を看たわしの咄嗟の思案であった。まちがっていたとは思わぬ。ただ、越前守の肚の底まで読み通せなかったのは、わしの不覚であった。とはいえ、越前守の酷薄が判った今、天一坊の宿運はすでに決まって居たことだ。…お主ら、この期に及んで見苦しい振る舞いはせぬがよかろう」
     
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    ~そして、忠相によって命を絶たれた天一坊~

    大岡忠相は、天一坊の遺体を安置した仏間に一人、黙然として正座していた。
    おのれの冷酷をとがめる声が脳裏にひびいていた。
    忠相は天一坊が意外な素直さで自裁を決意した時の様子を思い浮かべながら胸の奥に痛みをおぼえずにはいられなかった。
     
    天一坊の最期を知らされた吉宗が、奉行屋敷へ忍んでやってくる。
    「上様が?!」
    「はい、もう門前へ、到着あそばされます」

    以下最終項の「将軍孤独」です。
     
    ・将軍孤独 抜き書き(春日局まとめ)
     
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    山内伊賀亮は、江戸城吹き上げの原始のままにのこされている森の中にひそんでいた。
    曾て、将軍の職に就くべく出府する紀州吉宗を襲撃した時はおのれの腕を試してみたい冒険心に駆られたことだった。そのような冒険心はすでに失われている。
    ~中略~
    そして、やっと吉宗との最後の対峙の時がやって来た。
     
    伊賀亮「将軍家のおん生命頂戴つかまつる」
    吉宗「その方の顔には見覚えがある」
    伊賀亮「去る年、奈良街道上にて、御首級を頂戴いたそうとして、不覚をとった者でござる」
    吉宗「そうか。思い出したぞ。百合の花の香をかいだために、心気が虚しゅうなった男であったな」
    伊賀亮「ご記憶下されて、忝なく存じます」
    吉宗「花の香に惑わぬように修業をしなおしたか」
     
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    伊賀亮はこたえる代わりに、小姓の手から奪ってきた吉宗の佩刀を投げた。佩刀は卓子の上へのった。
    伊賀亮「尋常の勝負をお願いつかまつります」
    吉宗「わしの生命を奪るのを執念として参ったか?」
    伊賀亮「ちがいまする。十日程前までは御実子のお目通りを希望して、苦心いたして居りました。」
    吉宗「実子?天一坊のことか?」
    伊賀亮「御意」
    吉宗「天一坊の下にいたと申すか?」
    伊賀亮「はばかりながら宰領をつとめて居りました。但し、これは自らがのぞんだことではなく因果めいたる巡り合わせでございました。」
    吉宗「山内伊賀亮と申すのはその方であったか」
     
    まさしく、因果の小車というべきであった。
    この兵法者にその名を与えた山内伊賀之介は、吉宗が新之助時代の宿敵であった。その名を継いだこの兵法者は、何者かに依頼されて襲撃してきた。その罪を許してやると、いつの間にか、多藻の生んだ子の宰領となって、父子対面を願う行列を仕立てて、出府してきたのだ。
    そして…。天一坊が非業の最期を遂げるや、単身で、この江戸城へ押し入ってきて、勝負を挑んできている。

    ~中略~
    伊賀亮は、吉宗と「勝負せず」して「成敗」され、最期は切腹という結末に・・・(このあたりの詳細はオフレコ)
     
    伊賀亮の最後の言葉は……
    「…名君には、天の佑(たす)けが、あることを、知り申した」
     
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    その夜…更けて。大岡忠相は、吉宗の居室に伺候した。
    忠相「山内伊賀亮をお撃ち取りあそばした由にて、お怪我もなく、およろこび申し上げる」
    吉宗「人間には寿命というものは、定まっているようだな、忠相」
    忠相「そうかも知れませぬ」
    吉宗「わしかお前か、どちらが早く、この世を去るか知らぬが…一人になれば、これは、さびしかろう」
    忠相「御意……」
    吉宗「お互いに長生きしようではないか」
    忠相「忝ないお言葉に存じます」
     
    一刻の座談があった。忠相は、床の間の置き時計を見て
    「おいとまつかまつります」と告げて頭を下げると、腰を上げた。
     
    吉宗はなぜか、今夜は、もっと引き留めて話を交わしたい気持ちであった。
    しかし忠相は、引き留めても、腰を据える人物ではなかった。
    大きく上半身をかたむけながら歩く、特徴のある跫音が遠ざかるのを聞きながら、吉宗は、深い孤独感をあじわっていた。
     
    (完)
     
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                              昨年の新歌舞伎座のプレゼント企画の信兵衛さんカレンダー9月
     
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    私が、長い、長ぁ~いブランクの後に、舟木さんと「再会」できたのは、2012年9月9日のことでした。
    ですから、9月は私の「復活記念月」ということで特別月間といえるのでしょう。ひと足、早いですが気分は既に9月へと先走っているので、アップしちゃいま~す
     
            
       その1  先ず9月2日は、新橋演舞場舟木一夫特別公演の初日の幕が開きます
     
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    また、9月3日には、舟木さんのDVDやCDが、ドーン!と、まとめて発売されるのですから、ダブルでワクワクしています。
     
         その2   9月3日発売の舟木さんのDVD、CDのご案内
     
    8月23日のブログに掲載した下記情報 ↓ 
    ~続報!9月3日発売予定の「舟木さんの過去のアルバム」4点の復刻盤CDについての詳細です~
    ■『ワンダフル・ボーイ -NTVドラマ「ドロボーイ」より-』(オリジナル発売:1969年)
    ■『映画音楽を唄う  / ホテル・ニュー・オータニ・ディナー・ショー・ライヴ』(オリジナル発売:1975年)
    ■『限りない青春の季節  15周年記念リサイタル 歌とモノローグで綴る15年の歩み』(オリジナル発売:1977年)
    ■『リサイタル '76』(オリジナル発売:1977年)

    http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/69669647.html (詳しくはこちらへ)
     
     
    さらに新発売のDVDとCDの追加情報をお知らせします。
     
    この情報については、以前からネット上や、舟木さんのコンサート会場ほかで告知されていますので、既に御存知の方も多いと思いますがあらためて、拙ブログでも、アップさせていただきます。
     
    こちらのブログでご紹介しているDVD、CDは、いずれも新橋演舞場でも、発売されると思います。
    amazonはじめ、ネットショッピングでも購入できます。下記に表記した価格は、「参考価格」ですので、これ
    よりも、安価で購入できる場合もあるかも知れません。各自で、お確かめになって下さいね。
     
    情報1
    シアターコンサート2014 ヒットパレード/遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~ [DVD]
    (2014 2014.5.31 東京:新橋演舞場)            
                                  DVDジャケット ↓

    イメージ 4ディスク枚数: 1
    販売元: 日本コロムビア
    DVD発売日: 2014/09/03
    時間:90 分
    参考価格:5400円
     
    収録内容
    1. OPENING (ヒットパレード) 
    2. あゝ青春の胸の血は (ヒットパレード) 
    3. 花咲く乙女たち (ヒットパレード) 
    4. 北国の街 (ヒットパレード) 
    5. 絶唱 (ヒットパレード) 
    6. 哀愁の夜 (ヒットパレード) 
    7. 高原のお嬢さん (ヒットパレード) 
    8. 眠らない青春 (ヒットパレード) 
    9. 銭形平次 (ヒットパレード) 
    10. 高校三年生 (ヒットパレード) 
    11. 学園広場 (ヒットパレード) 
    12. お月さん今晩は (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    13. 十字路 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    14. くちなしの花 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    15. すきま風 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    16. からたち日記 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    17. 星影のワルツ (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    18. 若いふたり (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    19. 天竜母恋い笠 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    20. 旅鴉 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    21. 初恋マドロス (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    22. 哀愁出船 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    23. 襟裳岬 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    24. 他人船 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    25. みちづれ (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    26. 夢追い酒 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    27. ギター仁義 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    28. ソーラン渡り鳥 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 
    29. 北国の春 (遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~「決して散らない花々」) 

    イメージ 5遠藤実スペシャルで歌唱なさった曲の動画です。いずれも舟友さんのkazuyanさんによる作品です。
     
    くちなしの花  1976年 アルバム「花もよう」収録音源
    http://www.youtube.com/watch?v=c-GQkc6quiU

    すきま風    1981年 アルバム「どうしているかい」収録音源 
    http://www.youtube.com/watch?v=sGNqEPweTUk

    みちづれ    1981年 アルバム「どうしているかい」収録音源 
    http://www.youtube.com/watch?v=C7N82okiiFY
     
     
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    ↑CDジャケット
    同じくCDも同時発売です。(収録内容は上記DVDと同じ)
     
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    シアターコンサート2014 ヒットパレード/遠藤実スペシャル~七回忌に偲ぶ~ [CD]
    (2014 2014.5.31 東京:新橋演舞場)
    イメージ 11CD (2014/9/3)
    ディスク枚数: 2
    フォーマット: Double CD
    レーベル: 日本コロムビア
    収録時間: 120 分
    参考価格:3240円
     
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    舟木一夫 抒情歌謡を歌う ~絶唱、夕笛、初恋…~ Double CD
     
    イメージ 6CD (2014/9/3)
    ディスク枚数: 2
    フォーマット: Double CD
    レーベル: 日本コロムビア
    収録時間: 116 分
    参考価格:3240円
     
    ディスク:1 
    1. 絶唱 
    2. 夕笛 
    3. 残雪 
    4. 初恋 
    5. 惜別の唄 
    6. さすらい 
    7. 北帰行 
    8. 北上夜曲 
    9. サビタの花 
    10. しれとこ旅情 
    11. 山のけむり 
    12. あざみの歌 
    13. 花言葉の唄 
    14. さくら貝の歌 
    15. チャペルの鐘  
    イメージ 7ディスク:2 
    1. 夕月の乙女 
    2. まだみぬ君を恋うる歌 
    3. あゝりんどうの花咲けど 
    4. 真白き富士の根 
    5. ゴンドラの唄 
    6. 宵待草 
    7. 知りたくないの 
    8. 荒城の月 
    9. 赤とんぼ 
    10. 月の砂漠 
    11. アカシアの雨がやむとき 
    12. サンチャゴの鐘 
    13. その人は昔(テーマ) (1977年録音ver.) 
    14. 浮世まかせ 
    15. 船頭小唄 
     
     

    上記CDに収録の曲の動画です。いずれも舟友さんのkazuyanさんによる作品です。

    イメージ 8残雪       1968年3月発売
    http://www.youtube.com/watch?v=2j_OsNWlUyM
     
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    北上夜曲     1971年12月 アルバム「初恋 舟木一夫 抒情歌謡を歌う」収録
    http://www.youtube.com/watch?v=zzal6ZNCYj0

    あざみの歌    1971年12月 アルバム「初恋 舟木一夫 抒情歌謡を歌う」収録
    http://www.youtube.com/watch?v=PkI_iKZbt-Y  
     

    夕月の乙女    1964年1月発売(あゝ青春の胸の血は/B面)
    http://www.youtube.com/watch?v=EP1xR9LSD08  
     
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    荒城の月     1968年6月 アルバム「ひとりぽっち2集 舟木一夫の思い出の歌」収録
    http://www.youtube.com/watch?v=iYHXEuuYQYs
     
     
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    サンチャゴの鐘  1973年9月発売
    http://www.youtube.com/watch?v=iVs8gQd0FPs
     
     
     
    浮世まかせ    2002年5月発売
    http://www.youtube.com/watch?v=U0o1uQ11CLo
     
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    船頭小唄     2006年7月発売
    http://www.youtube.com/watch?v=jaVg7GTc20k
     
     
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    舟友さんのひまわりさんからの舟木さんテレビ出演の「速報!」です。
     
    テレビ朝日ワイド!スクランブル 第2部
    2014年9月1日(月) 12:44 ~ 13:05
    若さの秘訣は!?舟木一夫さん密着
    http://www.tv-asahi.co.jp/bangumi/next.html
     
     
    先ずは、9月2日の初日に、行ってまいります。3日の夜の部を拝見して、4日に帰宅します。
     
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      9月2日~24日 新橋演舞場・舟木一夫特別公演 
       春日局スケジュール 

        みんなにプレゼントナイト
       9月2日(火)昼 初日
       9月3日(水)夜 


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    昨日の夜に、舟友さんが、ブログで教えてくださったテレビ出演の模様を、画像でご紹介します。
    新橋演舞場公演の初日を、明日に控えてのインパクト満点の画像と最高の舟木さんの笑顔でした。
    荒っぽい画像で恐縮ですが、御覧になれなかった方、これでガマンなさって下さいネ
     
     
    テレビ朝日ワイド!スクランブル 第2部
    2014年9月1日(月) 12:44 ~ 13:05 
    (実際は、舟木さん登場の頃は12時50分過ぎてました)
    若さの秘訣は!?舟木一夫さん密着
     
    先ずは、舟木さんの紹介・・・私たちにはわかりきったことですが、若い視聴者の方には、説明が必要?
     
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               お稽古の時は、皆さん緊張したキビシイお顔ですね。
     
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    そして、ガリガリ君が、今回の情宣番組の準主役?
    年に300~400本ってことは1日に2本の日もきっとあるんでしょうね。末娘が小さい時に好きだったのですが、私はアイスは苦手で過去に2本くらいしか食べたことないかも・・・これからはチャレンジしようかな
              
     
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    初共演の尾上松也さんはじめ、共演者の皆さんとのお稽古。休憩時間は和気あいあいの様子。
    松也さんいわく「舟木さんは、「やさしくて、大センパイなのに腰が低い・・・」足が短い?ってワケないか(笑)
     
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    こんなショットを見ると、胸がワクワク、ドキドキでテンションが上がりま~す!
     
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    毎度、同じ質問ですが・・・やっぱり「何もしてません」(笑)  耳のあたりに手をやって・・・このしぐさ
     
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             でました、この笑顔! どうしましょう 
     
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         「古希はダメ!」こだわってますねぇ・・・(笑)
     
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         ね、どうみたって「古希」には、見えないでしょ!(KAZUO)
          番組のレポーターさんも「Tシャツのプリント」に注目してました(笑)
     
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         いよいよ、明日、初日です、乞う、ご期待!いざ、演舞場へ
     
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    公開舞台稽古の模様です。 新橋演舞場HPより転載させていただきました。
     
    伊賀之亮の人間像は、やっぱり、情味を心のうちに秘めた男ということですね。
    解説のラスト松也とは初共演となる舟木ですが、役柄そのままの大きな存在として、舞台を包み込むように共演者を引っ張っていく様子も際立ちます。」というのが、とっても嬉しく、さらに期待が増しますね。
     
     
    『―天一坊秘聞―「八百万石に挑む男」』
    『―天一坊秘聞―「八百万石に挑む男」』右より、舟木一夫、尾上松也

     9月2日(火)に初日を迎える、新橋演舞場九月公演「舟木一夫特別公演」の第一部、『―天一坊秘聞―「八百万石に挑む男」』の公開舞台稽古が行われ、尾上松也が天一坊役で登場しました。

    『―天一坊秘聞―「八百万石に挑む男」』 雷鳴とどろく山中に、山伏姿で現れた天一坊(松也)。地主一党の横暴に抵抗する住人たちを救おうと、金剛杖一本で多勢相手に大立廻りを見せます。そこに現れた浪人姿の伊賀之亮(舟木一夫)を前に、天一坊は自分の父は八代将軍徳川吉宗と言い放ち、証拠の二品を取り出します。それを見た伊賀之亮はこの二品が世にも面白い芝居を見せてくれるかもしれないと語り、二人はとてつもない夢に向かって共に歩みはじめます。
     将軍の御落胤を名のる天一坊と、その後見で元は九条関白家の用人である伊賀之亮、老中の命を受けてこの騒動の真相を探る大岡越前守(林与一)、三者それぞれの思惑と駆け引き、さらに、次々と明るみになる真実…。江戸での“若様修行”、出生の秘密を知る住職との再会と、数奇で過酷な運命に翻弄される天一坊を、松也が繊細に演じて魅力ある人物につくり上げています。
     また、伊賀之亮は大きな夢を追いかけながらも、徳川吉宗(田村亮)への思いや、越前の妻、りつ(長谷川稀世)とのやりとりをとおして人とのつながり、血のつながりにことのほか心を寄せ、最後の最後まで情愛あふれる人間として描かれます。そして、八百万石に挑むという男の大きさにふさわしい豪快な幕切れを見せます。松也とは初共演となる舟木ですが、役柄そのままの大きな存在として、舞台を包み込むように共演者を引っ張っていく様子も際立ちます。

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    ぐずついたお天気続きでしたが初日の今日はお日さまも顔を出してさわやかな秋風が心地好い1日でした。

    昨年の演舞場公演の初日は諸々の事情で行けなかったので今回は初日から拝見すると決めてました。
    せっかく初日に行くのならお祝いの気持ちを込めて舟木さんの初日の楽屋入りも見届けたいと欲張って、間に合うように昨晩の深夜バスに乗り早朝に東京着して荷物をホテルに預け演舞場に向かいました。東銀座に到着したのは8時15分をちょっと過ぎてたのでもう入られたかも…と思いましたが、演舞場の楽屋口の公園前には30人ほどファンの方々が並んでいらっしゃったのでラッキー!間に合ったとひと安心。

    待つこと5分ほどで2727のナンバープレートが信号のあたりに見えました。
    車が止まり白のTシャツにジーンズの舟木さんが降りてきて、私たちの方に顔を向けてしばらくストップモーションしてくださいました。

    私は一番後方にいてしかもポンコツ携帯カメラで思いきりズームにしましたがこんなにちっちゃな舟木さんしか撮れませんでしたが…気は心で恥ずかしながらアップしますね。

    Tシャツの胸にはKと黒くプリントされてました。

    見えませんよね

    舟木さんはじめスタッフや共演者の皆さんが無事長期公演を務められますようにと演舞場の稲荷大明神にお詣りしてひとこごち…

    お芝居の内容については、まだ初日開いたばかりですので、しばらくは詳しいレポートは控えますがまた後日少しずつアップします。

    第一部のお芝居

    斎藤雅文さんの脚本は、初見なのでちょっと難解な部分もありましたが、良くできた構成なのでこれから日を追うごとに進化していくだろうと楽しみです。

    音楽は私の感想としては予想外に洋風でクラシックの室内楽っぽい印象でした。

    第二部のコンサート

    明るいオレンジがかったレンガ色のジャケット、薄めの紺のベストとパンツ、白いシャツ、胸に白バラ、ゴールドのペンダント


    セットリスト

    オープニング
    紫のひと


    メドレー~プレゼントタイム
    東京は恋する
    くちなしのバラード眠らない青春


    日本の名曲たち

    東京ブルース
    ラブユー東京
    (2日~9日)

    8日間ずつで変わります


    銭形平次
    手ぬぐい撒き
    ~スタンディング


    ここでジャケットのお色直し

    白と黒の細かなチェック柄
    ポケットチーフはグレイ


    哀愁の夜
    高原のお嬢さん


    高校三年生
    学園広場


    絶唱
    夕笛
    恋唄

    いったん幕が降りて再び上がるとジャケットはピンクがかった明るいパープル


    アンコール
    ~初恋


    お芝居ではニヒルでキビシイ表情の伊賀之亮でしたが、コンサートでは、終始、笑顔で本当に楽しんで歌っていらっしゃる舟木さんに、こちらまで自然と微笑んでしまいました。

    携帯からですのでこんなところで初日の速報を終わります。

    明日は夜の部を拝見しますので、コンサートのセットリストは変わります。

    楽しみで~す

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    新橋演舞場二日目

    夜の部

    公演が決まって日程表が発表された時点から公演前半の昼の部は「売切」となってる日がたくさんありましたが、今日はは昼の部がその「売切」の日でしたから夜の部だけ拝見しました。

    お芝居はちょっと難しいかな?と昨日は思いましたが続けて二回観ると、こちらの方もだんだん理解度が高くなってきたのか「フムフム」という感じになってきました。

    余裕ができてくると音楽も耳に入ってきて、いろんなタイプの音を自由に盛り込んでいるのがちょっとずつわかってきました。

    ただ今回の作品は「男子の本懐」がテーマのようで男性の方がより伊賀之亮はじめ男性の登場人物たちに共感できるのかな?と思いました。

    そして大岡越前守の妻役の長谷川稀世さんが登場することで観る側の女性の想いを成り代わって補完するという脚本家の隙のない配慮を私的には感じます。

    コンサートは昼夜別構成です。

    光沢のある白地の着物で登場です。

    客席から歓声のようなため息のようなザワザワ感が…
    舟木さんファンは私ももちろんですが皆さん舟木さんの着流しが大好きですもんね。

    襦袢は焦げ茶色、帯も白地に焦げ茶色のライン、雪駄の鼻緒も焦げ茶色です。
    ただしライトの加減もあるので座席位置によって違って見えた方もいらっしゃるかも…


    セットリスト

    オープニング
    ~初恋


    絶唱

    あゝ荒城の月かなし
    恋人形



    日本の名曲(9日まで)


    波浮の港

    船頭小唄


    銭形平次
    ~前半はプレゼントタイムで途中から手拭い撒きになりました。

    この後、暗転して舟木さんがお着替えに袖に引っ込んで、踊りが始まります。

    踊り~東雲節

    長谷川稀世
    林啓二
    長谷川かずき
    川上彌生
    真木一之
    (敬称略)

    踊りの皆さんがせりが降りて消えると舟木さんが上手から登場

    後半の衣装は目の覚めるような鮮やかな若草色?っていうかきみどり色?のスーツ。中のベストはグレー地に小さな黒のドット?生地の織り方でドットに見えるのかな?

    シャツはチャコールグレー、ネクタイはチャコールの濃淡というかとても凝ってます(笑)
    胸ボケットのチーフもチャコールグレーと白のツートン。


    一見奇抜に見えるきみどり色のスーツにシックなシャツやベストを組み合わせて素敵に着こなしてしまうのには脱帽!


    北国の街


    高校三年生


    仲間たち
    学園広場
    ~プレゼントタイム

    その人は昔のテーマ

    高原のお嬢さん
    バラードバージョン

    哀愁の夜
    五番付


    アンコール
    ~眠らない青春


    今夜の出待ちもたくさんの人が並びました。

    かなり待ってました。やっと舟木さんが出て来られました。

    ゴキゲンでずっと手を上げて歩いて来られて、長い行列の遠くの端の方も気になさって車とは反対方向まで向きを変えてちょっと歩いて近寄って行かれました。
    大きく手を上げてありがとう!っていう感じでした。


    やさしい舟木さんが急に向きを変えたので余計にブレてしまいこんな画像に…(笑)

    でも手をあげてゴキゲンな舟木さんの感じはなんとなくわかりますよね(笑)

    こんなところで今日の速報を終わりま~す


    携帯からでした

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            舟木一夫特別公演~新橋演舞場 2014年9月2日~9月24日 
    イメージ 1
                
    お芝居については、コンサートの中で「日本の名曲」を、公演期間を3分割して、曲の入れ替えをされているのに倣うと、9日までが公演期間の序盤ということになりますから、それまでは、お芝居の内容はオフレコということにさせていただきますね。
    お芝居については、10日と11日を観劇してから物語の展開などの詳細も含めてご報告する予定です。
    なお、お芝居のおおまかなあらすじについては、歌舞伎美人HPにアップされていますので、再度、ご紹介しておきます。
    http://www.kabuki-bito.jp/news/2014/08/post_1188.html
     
    イメージ 2
     
    ~天一坊秘聞―「八百万石に挑む男」~
    雷鳴とどろく山中に、山伏姿で現れた天一坊(松也)。地主一党の横暴に抵抗する住人たちを救おうと、金剛杖一本で多勢相手に大立廻りを見せます。そこに現れた浪人姿の伊賀之亮(舟木一夫)を前に、天一坊は自分の父は八代将軍徳川吉宗と言い放ち、証拠の二品を取り出します。それを見た伊賀之亮はこの二品が世にも面白い芝居を見せてくれるかもしれないと語り、二人はとてつもない夢に向かって共に歩みはじめます。
    将軍の御落胤を名のる天一坊と、その後見で元は九条関白家の用人である伊賀之亮、老中の命を受けてこの騒動の真相を探る大岡越前守(林与一)、三者それぞれの思惑と駆け引き、さらに、次々と明るみになる真実…。
    江戸での“若様修行”、出生の秘密を知る住職との再会と、数奇で過酷な運命に翻弄される天一坊を、松也が繊細に演じて魅力ある人物につくり上げています。
    また、伊賀之亮は大きな夢を追いかけながらも、徳川吉宗(田村亮)への思いや、越前の妻、りつ(長谷川稀世)とのやりとりをとおして人とのつながり、血のつながりにことのほか心を寄せ、最後の最後まで情愛あふれる人間として描かれます。
    そして、八百万石に挑むという男の大きさにふさわしい豪快な幕切れを見せます。松也とは初共演となる舟木ですが、役柄そのままの大きな存在として、舞台を包み込むように共演者を引っ張っていく様子も際立ちます。

     
    私の今回の「演舞場詣で」上京回数は4回で昼の部が7回、夜の部が5回の計12公演。アフタートークは2回参加させていただきます。

    それでは、先ずは、9月2日昼の部のコンサートの模様を舟木さんのトークを中心にご報告します。
    舟木さんのトーク部分はピンク文字です。
     
    イメージ 3

                     9月2日 昼の部 シアターコンサート 13:25~14:25(60分) 

    「速報!」で、すでにご報告していますが、舟木さんのステージ衣装について再度・・・
    明るいオレンジがかったレンガ色系?のジャケット、淡い紺系のベストとパンツ、白いシャツ、胸に白いバラ、ペンダントでステージに設えたステップの最上段に、舟木さんの姿が浮かび上がってオープ二ングです。

    オープニング
    ~紫のひと

    イメージ 4歌い終わると、足下の方に目をやって、ライトが当たったら・・・紺の色がもう少し濃いかと思ったら(そう
    でもなくてとおっしゃりたかったのかな?)靴を黒にしたので・・・明日から(靴を?)紺にします。
    なにやら、衣装と靴との色合いのコーディネートが、イマイチと思われたのでしょうか?
    客席から見てても、ライトの加減で、席の位置によって、色合いが変わって見えますからイメージしてた感じと違って見えることがあるのでしょうね。
    今日は初日、お越しいただいてどうもありがとうございます。今回、不思議だったのが、松也さんと稽古やってるときに、吐く息、吸う息が、気にならなかったこと。普通どなたでも、いくらかは気になるんですが、そんなことはなくて・・と息ピッタリ!ということをアピール(笑)顔が似てるから?どっちも馬ヅラだから?って感じのことをおっしゃってました。ウマが合ってるのね(笑)

    メドレー~プレゼントタイム
     
    東京は恋する
    くちなしのバラード
    眠らない青春
     
    毎年、演舞場でやらせていただくのはありがたいんですが、ここに上がる度にひとつずつトシをとってくるのだけが・・・まぁ、私だけがトシとるワケではないので・・客席を見るとホッとする(笑)芸人なんていうのは
    トシのことを考えてたらやってられませんもんね。
    「日本の名曲」ということで、このところやってきてますが、昼夜別々に、12曲入れています。昼は「東京」
    というテーマで・・大好きな歌です・
    ・と「東京ブルース」を・・「どうせ私をだますなら・・」と歌い始めた舟木さんに、私もこの歌は好きで歌詩も覚えていたので、「?」と思っていると、後ろを振り向いて手をあげて、バンドの演奏を止める舟木さん。やっぱり、ツーコーラス目から歌ってしまったんですね。それで、最初からやり直しでした。

    イメージ 5日本の名曲たち(2日~9日)

    東京ブルース
     
    歌唱は、一番、三番でした。舟木さん、二番がお好きなのでしょうか?(笑)
    東京ブルース 作詩:水木かおる、作曲:藤原秀行
     
    泣いた女が バカなのか
    だました男が 悪いのか
    褪(あ)せたルージュの くちびる噛んで
    夜霧の街で むせび哭(な)く
    恋のみれんの 東京ブルース
     
    どうせ私を だますなら
    死ぬまでだまして 欲しかった
    赤いルビーの 指輪に秘めた
    あの日の夢も ガラス玉
    割れて砕けた 東京ブルース
     
    月に吠えよか 淋しさを
    どこへも捨て場の ない身には
    暗い灯(ほ)かげを さまよいながら
    女が鳴らす 口笛は
    恋の終わりの 東京ブルース

    ラブユー東京
     
    「ラブユー東京」を歌い終わると、さっきコーダが長かったでしょ、僕が、繰返すのを忘れてました。客席か
    らの笑い声を聞くと、初日じゃないですか・・(笑) 「ラブユー東京」なんかは、軽くみられてるんですけどね、僕らの言う、流行歌は、昭和で始まって、昭和で終わってる・・・
    *コーダ(coda):楽曲の終わりに、終結をより印象付けるために付けられる結尾部分
    (そういえば、音楽の時間に習いましたね)
     
    「日本の名曲」は、夜の部は、最初(2日から9日「波浮の港」「船頭小唄」、真ん中が「宵待草」「ゴンドラの唄」、最終は、西條先生の「この世の花」「涙の渡り鳥」・・好きなんですこの歌(「涙の渡り鳥」のこと?)昼の部の方も、言っときます。真ん中が「なみだ恋」「新宿の女」、ラストが「ひとり酒場で」「銀座の恋の物語」・・フフフ と何やら嬉しそうな舟木さんです。昭和の流行歌が、ほんとに大好きなんですね。

    ジャケットを脱いで・・紺のベストとパンツスタイルで若々しく・・
     
    イメージ 6銭形平次
    手ぬぐい撒き
    ~スタンディング
     
    終わると、暑い!手ぬぐいは遠くに飛ばないので、なにか、中に重しでも入れて・・と、思うように飛ばせなかったのか、悔しそうな舟木さんでした。でも2階のサイドの席にひとつ飛んでましたよ。
    まだ、悔しいのか、お疲れになったのか、「ハァ~ッ!」とため息をついて、お客様の前で、タメイキついて
    る歌い手っていうのもどういうものか・
    ・・とひとりツッコミしつつ、舞台上手のソデに云ってお色直しのジャケットをはおってこられました。白と黒の細かなチェック柄のよう、ポケットチーフは淡いグレー?

    哀愁の夜
    高原のお嬢さん
     
    今回はお芝居の中では、着流しはないんです。その分、大岡越前の与一さんが、着流しを見せます。お芝居も初日から四日目くらいになると定まってくるので、四日目以降くらいにまたお越しください(笑)ここで歌う歌は、はずかしくて説明してらんない(笑)

    高校三年生
    学園広場
     
    今の若者に向かってこんな歌を歌ったらバカにされますね。時代とともに流れているのが「流行歌」ですから古くなってあたりまえですからね・・・古いと言ってしまうと歌に対して失礼ですね。今、また広沢虎造聞い
    てるんですが・・と「旅ゆけば~」
    と一節唸ってみせる舟木さん(拍手)浪花節・・時代劇をやるのに役にた
    ちますよ。落語、講談、もちろん歌舞伎もですが、伝統芸能は勉強になりますね。天一坊が、「野育ちゆえ・・」と言ってましたが、僕は、野育ちですからね。このへんのことを大事にしているという歌を・・・

    イメージ 7絶唱
    夕笛
    恋唄
     
    いったん幕が降りて再び上がるとジャケットはピンクがかった明るいパープルに変わってました。

    アンコール
    ~初恋
     
     
     
     
    初恋  作詩:島崎藤村 作曲:若松甲
    http://www.youtube.com/watch?v=uCtUswpWAfQ&feature=youtu.be
    (1977年 アルバム「限りない青春の季節」収録の再吹き込み盤)
    (1971年発売シングル盤音源)
     
    イメージ 8まだあげ初めし前髪の
    林檎のもとに見えしとき
    前にさしたる花櫛の
    花ある君と思ひけり
     
    やさしく白き手をのべて
    林檎をわれにあたへしは
    薄紅の秋の実に
    人こひ初めしはじめなり
     
    わがこゝろなきためいきの
    その髪の毛にかゝるとき
    たのしき恋の盃を
    君が情に酌みしかな
     
     
    イメージ 9
     
    アンコールの「初恋」は、一連から三連まで歌唱。ステップをのぼり、さらにハミングが入って最後は「楽し
    き恋の盃を 君がなさけに汲みしかな」のしっぽの部分を高く歌いあげての歌いおさめでした。
    ステップをあがる舟木さんのパープルのジャケットの背中に鮮やかなブルーのライトが映えて、あの魅力的な背中を照らしだし、とってもドラマチックなラストでした。
     
    「初恋」は今回、昼の部でアンコール、夜の部ではオープニングにおかれていて、その存在感をあらためて示してくれました。舟木さんがおっしゃる「ステージで戦力になる曲」とはこういう曲のことなのですよね。
     
    舟友さんのkazuyanさんが、1977年盤「初恋」の新作動画を完成させて下さいました。1971年のシングル盤歌唱もkazuyanさんの動画作品でお聴きくださいね。二十代の舟木さんの声、三十代の舟木さんの声の聴き比べも楽しめますよ。
     
     

     

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        舟木一夫特別公演~新橋演舞場 2014年9月2日~9月24日 
     
    イメージ 1
     
     
    では、引き続き、9月3日夜の部のコンサートのれぽです。ピンク文字は舟木さんのトーク部分
     
           9月3日 夜の部 シアターコンサート 18:25~19:25(60分) 
     
    こちらも「速報!」でご紹介したように、緞帳があがると光沢のある白地の着物の着流し姿の舟木さんが登場。客席が、ざわめきます。お着物は涼しげなのに、客席の温度がグーンと上昇したような感じになりました(笑)襦袢はこげ茶系、帯も、白地にこげ茶系のライン、雪駄の鼻緒もこげ茶系というコーディネイト。
    舟木さんの着物姿は、天下一品です。帯の位置と締め具合といい、襦袢の見えるバランスといい形の良さにうっとりします。
     
    イメージ 2

    オープニング
    ~初恋
     
    このトシでああいう芝居(難解な長ゼリフや立ち回り)を昼夜やるんですから・・よくやってますという自負
    と自信の面もちで、余裕のある舟木さんです。舞台の時代劇をやってると必ず、ワンシーンは着流しになるんですが、伊賀之亮の場合雰囲気が違っちゃうので、珍しく着流しがないんです・・夜は、こんな感じで先ずは「絶唱」から・・・

    イメージ 3絶唱
    あゝ荒城の月かなし
    恋人形
     
    3曲目(恋人形)は「眠らない青春」のカップリング曲ですが、最初から歌詩、間違えましたね(笑)一応、自己申告しときます(笑)ワンコーラス目の頭で、ツーコーラス目の歌詩を歌ってしまった舟木さん。歌詩を間違えるのがコワくて歌い手なんかやってられません!(笑)お芝居のセリフも・・・今回の芝居は、よくしゃべってますね。あと三ヶ月で70になるにしては、よく(セリフ)覚えましたよ・・そう言って自分をなぐさめてる(笑)再来年くらいから、通常のコンサートも形を違えてこんな感じにしてもいいかと・・着物で歌う構成も加えてという意味ですね。客席から大歓迎の大きな拍手が起こりました。
    「日本の名曲」ですが、ここは野口雨情の世界をふたつ並べてみました。
                                    波浮の港 風景   ↓
     
    イメージ 6

    日本の名曲(9日まで)
                                                                           野口雨情「波浮の港」の歌碑 ↓

    イメージ 4波浮の港
     
    舟木さんの今回の歌唱は、全五連のうち、一連、二連、四連です。
     
    波浮の港 作詩:野口雨情 作曲:中山晋平
     
    磯の鵜の鳥ゃ日暮れにゃ帰る
    波浮の港にゃ夕焼け小焼け
    明日の日和はヤレホンニサなぎるやら
     
    船もせかれりゃ出船の仕度
    島の娘たちゃ御神火暮らし
    なじょな心で、ヤレホンニサいるのやら
     
    風は潮風、御神火おろし
    島の娘たあちゃ出船の時にゃ
    船のとも綱ヤレホンニサ泣いて解く
     
        竹久夢二画の楽譜表紙 ↓

    イメージ 5「波浮の港」(はぶのみなと)~ウィキペディアより
    1923年に野口雨情が発表した詞に、中山晋平が作曲した歌曲である。レコードは1928年5月に佐藤千夜子が日本ビクターから、その2ヶ月後の7月には藤原義江が米国ビクターから発売している。
    昭和初期の伊豆大島は、観光とは無縁の離島であった。島の南東部にある波浮港村(はぶみなとむら)は、島の中心部の新島村(1940年に新島村が元村と改称するまで大島にあるのが新島村で、新島にあるのは新島本村だった)からも三原山を挟んで反対側にあるわびしい漁村であった。
    当時は東京からの船便もなく、雨情は現地には全く行かず、地図さえも確かめずに詩を書いた。このため、歌詞が必ずしも現地の風景に忠実でない部分がある。東を海に面し西側に山を背負って全く夕日が見えない波浮港に「夕焼け」を見せる点や、雨情の故郷の磯原にはたくさんいるものの、大島には全くいない海鵜が登場する点がそれにあたる(長良川の鵜飼いに使う海鵜も、磯原に近い茨城県十王町産である)。

    「波浮の港」は、アルバム「ひとりぽっち2集・舟木一夫の思い出の歌」(1968年)と、9月3日に発売された復刻盤CDの中のひとつ「リサイタル '76」(1977年)にも収録されています。このCDには「船頭小唄」も収録されていますので、この当時の舟木さんの歌声での「船頭小唄」もぜひお聴きになって下さいね。  
     
     
    イメージ 7
     
    船頭小唄

    イメージ 8私は、「波浮の港」は若い頃の音源では聴いていますが、ライブで今の舟木さんのお声で聴くのは初めてでしたので大感激でした。「船頭小唄」は、情感に満ちた、舟木さん曰く「響き」で聴かせる歌そのもので心に沁み入ります。
     

    ここで、威勢のいいやつを!
    銭形平次
    ~前半はプレゼントタイムで途中から手拭い撒きになりました。
    手ぬぐい撒きが終わると舟木さんが舞台上手に引っ込んで暗転

    踊り~東雲節
    長谷川稀世
    林啓二
    長谷川かずき
    川上彌生
    真木一之
    (敬称略)

     
     
    そして、踊りの皆さんがせりが降りて消えると舟木さんが上手から登場
     
     
    イメージ 9北国の街
     
    後半の衣装は目の覚めるような鮮やかな若草色?っていうかきみどり色?のスーツ。中のベストはグレー地に小さな黒のドット?生地の織り方でドットに見えるのかな?
    シャツはチャコールグレー、ネクタイはチャコールの濃淡というかとても凝ってます(笑)
    胸ボケットのチーフもチャコールグレーと白のツートン。一見奇抜に見えるきみどり色のスーツにシックなシャツやベストを組み合わせて素敵に着こなしてしまうのには脱帽!
     
    ステージ衣装というのは、もう色なんか全部着ちゃった。50年やってるともう着る色がない・・今回は気が向いてこんな色、着ちゃった!さきほどの踊り手の皆さんの紹介をされました。
    一ヶ月公演は、体力がないとタイヘンなんで、あとどれくらいやれるかわかりませんが、どっちにしてもそう先は長くないんですから、やれるところまでやろうと・・・(大きな拍手)あの程度の立ち回りができればあと2、3年は・・・フフフ 伊賀之亮の笑いです(笑)
     
    そういえば昼の部のトークでも「伊賀之亮笑い」が出てました。このキャラがお気に入りというかすっかりハ
    マっていらっしゃる様子で楽しそうな舟木さんです。
     
    高校三年生
     
    暑い!ネクタイは暑いからイヤなんですが・・・と舟木さん。でも、額にうっすら汗がにじんでる程度です。
    清潔で爽やかなアイドルは、汗ビッショリかかないぞ!っていう気合いでしょうか。ちょちょっと後ろを向い
    て顔の汗を抑えるだけの舟木さんは、やっぱり永遠のアイドルですね。

    仲間たち
    学園広場
    ~プレゼントタイム
     
    歌いながら、プレゼントを受け取ってテーブルの上に置いて・・と舞台上を動き回るんですから暑いはずですよね。
    暑い!ライトっていうのはくるんですよね。最近「高校三年生」「学園広場」なんて歌ってると結構むつかしいのを歌ってたんだなと思うんですよ。ブルースが歌いたくて歌い手になったんですが、いつまで「赤い夕日が校舎を染めてりゃいいんだ!」と(笑)デビュー当時、先輩からお客様からいただいたヒット曲は大切にしなくちゃいけないと言われたことが、20年くらい経ってやっとわかってきました。
    こんなことを言ったらお叱りを受けるかも知れませんが、もう先が長くはないんですから、新曲とか出しても
    ヒットするしないより、ステージで戦力になる曲を歌わなきゃ・・と。「日本の名曲」というものを歌えるのは、とても幸せなことです。
    ここで映画の主題歌で印象的だったものを・・・
     
    イメージ 10その人は昔のテーマ
    高原のお嬢さん~バラードバージョン
    哀愁の夜~五番付
     
    これらの曲も、本当にまぎれもなく舟木さんのおっしゃる「戦力」ですね。しかもアレンジも歌唱も時代とともに進化させて名曲をさらに磨きあげ、ひとまわりも、ふたまわりもスケールの大きな歌に育てていらした舟木さんの、歌への愛と敬意の念がひしひしと伝わってきます。

    アンコール
    ~眠らない青春
     
    幕がいったん降りて再びあがるとジャケットを脱いだ舟木さんが階段からステージに降りてこられて「眠らない青春」のイントロが流れ、新曲を歌うのを忘れてました!

    ジャケットを脱いだ軽装で、ステップも軽やかに、最後までさわやかな青春のシンボルそのままの舟木さんのいきいきした表情と姿にメロメロに舟酔いさせていただきました。
     
     
    イメージ 11
     
     

     

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    イメージ 1
     
                    携帯カメラでの撮影なのでせっかくの名月もボケてます
     
    新橋演舞場公演も初日が開いてから、早くも7日が過ぎました。私は、初日と2日目以降は、拝見していませんが、その後に行かれた舟友さんから、舟木さんのご様子など情報をいただいています。
     
    ますます絶好調とのことで本当に嬉しく思っています。7日には、舟木さんが、コンサートのトークで、「12月で70歳になるから、75歳まではやれるかな・・」と言われたそうです。これまでは「55周年までは・・・」というトーンだったので、またちょっと延びました(笑)舟木さんが心身ともにお元気でいらっしゃることの証のような言葉ですね。本当に、嬉しいです。
     
    今夜は中秋の名月ですね。くれぐれも御健康で、楽しくお仕事を続けられるようにとお月様にお祈りしました。
     
    イメージ 2

    さて、本題です。私が舟木さんと「再会」したのが、2年前の9月9日の新歌舞伎座・舟木一夫特別公演の舞台でした。ですから、私の舟木さんファンとしての「復活記念日」ということで、何か、記念としての記事を掲載させていただこうと思います。どんなテーマにしようかな?と色々思案しましたが、タイトルに掲げた島崎藤村の詩「初恋」にまつわる事柄をあれこれと思いつくままに記すことにしました。

    昨年の8月22日が、ちょうど島崎藤村が亡くなって70年目の「藤村忌」にあたるということで、一年前の8月19日に、このブログで、「島崎藤村~8月22日は藤村忌 舟木さんのナレーションでたどる藤村の生涯」と題してとりあげたものを、今回は、「初恋」にかかわる部分に絞って再編集して再度掲載します。
    以下は、その時のブログのURLです。よろしければ、御参照下さい。
     
    島崎藤村~8月22日は藤村忌 舟木さんのナレーションでたどる藤村の生涯 その1
    島崎藤村~8月22日は藤村忌 舟木さんのナレーションでたどる藤村の生涯 その2
    http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68488807.html?type=folderlist

    舟木さんが、昭和46年(1971年)に「初恋」を新曲としてリリースなさった当時に、後援会会報「浮舟」に寄稿なさった一文が「初恋」の作曲者である若松甲氏の公式HPの「若松甲作品集」よりの中で紹介されています。
     
    イメージ 3ずっと舟木さんの応援をなさってこられたファンの方は既にご周知の文面ではあると思いますが、私のように不肖の遅れてきた復活ファンにとっては、当時の舟木さんの「初恋」への想いをいくらかでも知る術として、貴重な資料にもなるのではないかと思い、こうして、当時の貴重な舟木さんの文章を、掲載して下さっている若松氏に心から感謝を込めて転載させていただくことにします。
     
    http://www5a.biglobe.ne.jp/~ko-w/page24.html(若松甲氏の公式ホームページ)

    若松甲氏プロフィール
    福島県いわき市出身。
    昭和31年上京、作曲家江口夜詩氏に師事、後に同郷の作詞家東条寿三郎氏の薦めにより作曲家山口俊郎氏に師事。
    昭和37年コロムビアレコードより「母恋姉妹」(作詞/西沢爽 歌/こまどり姉妹)の作曲でデビュー。
    代表作に舟木一夫の「初恋」(作詞/島崎藤村)昭和46年度コロムビアレコード、ゴールデンヒット賞・ゴールデンディスク賞はじめ小林旭、増位山他、数々の作品を提供。
    セカンドペンネーム中根操で「人生ふたり」(歌/三門忠司)「風花の町」(歌/伊吹あきら)いずれもソニーレコードを発表。
    2008年、日本作曲家協会第一回音楽祭「玉の江しぐれ」(作詞/麻こよみ)にて最優秀作品賞を受賞。
     
    HPの中で、舟木さんのアルバム「初恋~舟木一夫抒情歌をうたう」が紹介されています。「初恋」について
    「この作品は昭和38年、小林旭君が歌って発売された作品です。そして8年後の46年9月、舟木一夫君のカバーにより、リリースされました。」と書かれています。曲が創られたのは、昭和38年ということでしょう。
    奇しくも舟木さんが「高校三年生」でデビューなさった年です。私は小林旭さんの「初恋」は聴いたことは
    ないのですが、小林旭さんと浅丘ルリ子さんの共演で「絶唱」が映画化されたのは1958年(昭和33年)ですから、「絶唱」が映画化されて5年後に小林旭さんが「初恋」を歌われたというわけですね
    映画では「絶唱」、歌では「初恋」を、舟木さんが、小林旭さんの作品をカバーされたというのも不思議な偶然と言えるのでしょうか。そういえば、小林旭さんの「さすらい」「北帰行」「熱き心に」なども、ステージで舟木さんが歌われていましたね。


    ~以下、舟木さんが「浮舟」に書かれた文面です~ (ピンク文字)
     
    「初恋」に燃える秋 
    芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、そして食欲の秋、天高く馬肥ゆる秋、秋は人それぞれにいろいろ思いがあると思う。今、僕にとって秋は新曲に賭ける秋”初恋”にかける秋ということになる。
    『初恋』作詞は「若菜集」より島崎藤村先生/作曲は新進気鋭の作曲家、若松甲先生で9月25日に出したばかりで、今はこの曲のヒットに全てをかけて全力投球というところだ。
    とにかくいい歌で、いい歌としか言いようが無いくらい、いい歌だと思う。よく、どうしてこの歌を見つけたの?どうしてこの歌を唄おうと思ったの?と聞かれるが、「いい歌だから」「好きだから」としか答えようが無いくらいに素敵な歌だと思っている。いわゆる日本人の心の奥底に潜んでいる情緒を新たに蘇らせてくれるメロディーだと思う。そして、何ともいえない素朴な人の美がいっぱい潜んでいて、いまにも、溢れんばか
    りの情感に満ちているみたいなのだ。

    イメージ 4まだあげ初めし 前髪の
    林檎のもとに 見えしとき
    前にさしたる 花櫛の
    花ある君と 思いけり

    この詩はあまりにも美しく切なく、ほのぼのとした情感に溢れ、心が温まる思いがする詩で中でも3番は最高に好きだ。

     
    わがこころなき ためいきの
    その髪の毛に かかるとき
    たのしき恋の 盃を
    君がなさけに 酌みしかな
     
     
    口ずさむだけで瞼がジーンときて思わず涙がこみ上げてきてしまう。また美しいメロディーと詩が見事に溶け合っている。そしてこの歌を唄うたびに、ボク自身の初恋の思い出が脳裏に映る。田舎で心の奥に刻み込んだ初恋の想い出は、かなり純心であったと思っている。
    追憶を求めて追憶に浸って涙する…女々しすぎるでしょうか?人間誰しも幼い日の美しくも淡い初恋の想い出はあると思う。だから僕自身は追憶に涙することを、女々しいこととは決して思いたくない。それはむしろ素晴らしいことじゃないんだろうか。
    今度、この「初恋」を発売することにあたって、”初恋というものは美しいものだ”ということを再認識して
    いるところだ。まあともあれ、この「初恋」はいい歌だ。それだけに是非ヒットさせなくては…。「初恋」に
    燃える秋である。
     
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    さて、先ずは、「初恋」発売当時の舟木さんの、心境、またご自身の初恋への想いなどを御紹介しましたが、島崎藤村の「初恋」には、どのようなドラマがあったのか?彼の初恋のモデルとは・・・は文学ファン、藤村ファンによって様々に研究されつくしてきたようです。
    その、有名な抒情詩「初恋」を「流行歌」として広く世に知らしめた舟木さんが、島崎藤村の生涯について取り上げた番組でナレーションをつとめられたことを、舟友さんから教えていただき、その時の録音テープをいただいたのが昨年の夏でした。ちょうど昨年の8月22日が70回目の藤村忌にあたるということで、拙ブログで、その内容を御紹介させていただきました。
    今年は、藤村忌は、過ぎてしまいましたが、今回の新橋演舞場公演のコンサートで、「初恋」が昼の部ではアンコール、夜の部ではオープニングと「ステージで戦力となる曲」として大活躍していることなどから、今一度「初恋」にスポットライトを当ててみるとにします。

    1989年10月8日から2002年3月24日まで日本テレビ系列局で毎週日曜日 21:00 - 21:54 (JST) に放送されていた人物系教養番組「知ってるつもり?!」の「島崎藤村」を取り上げた回で舟木さんがナレーションを担当なさいました。舟木さんの素敵なお声でのナレーションをもとにして、島崎藤村作の「初恋」の周辺について再編集してみました。

    舟木さんのナレーションを元にした部分 ピンク文字です
     
    イメージ 5~島崎藤村は日本語の美しい響きでロマン溢れる詩情を詠った詩人であり、『夜明け前』の作家としても広く知られています。明治、大正、昭和の三つの時代を詩人として小説家としてまた歴史小説家として生きた文豪です。
    本名の春樹という名前は生家の庭にあった椿の花から父の正樹が名づけたものです。幕府公認の宿屋を営む旧家 父は学問好きでした。国の将来を憂うあまり、明治7年10月17日 天皇の行列に扇を投げ込むなど政府の批判をした情熱の持ち主でした。
    明治14年9才で上京し泰明小学校に入学。飛び級で一年落第していた兄と同じクラスに。明治19年 父の病状が進み、村の寺に放火。幽閉状態となる。その後、父は55才で死去。
    昭和41年に島崎藤村の姪の長男、日本における精神病理学の草分け的存在である西丸四方が「島崎藤村の秘密」を発表しています。藤村は父の姿と自分を重ね合わせ発病の恐怖に苛まれていました。このことは藤村に「孤独感」と「非社交的」な性癖となって影響を及ぼしたようです。
     
    イメージ 6明治学院入学後、藤村は、その自由な校風により、積極的に行動するようになります。この頃、北村透谷との出会いがあり、文学の道へと目覚めていきます。
    明治24年9月に卒業。二十歳で同校の教師となりますが、受け持ったのは一歳年上のクラスでした。そして、教え子で既に当時いいなずけのあった身の佐藤輔子(一歳年長)に恋をするのです。
    藤村は、教師として自責のためキリスト教を棄教し、辞職して関西へ向かいます。この時のことを 「文学界」創刊号で「恋に浮かれて嘲笑い」と書いています。東京に戻った藤村を待っていたのは透谷の死の知らせでした。藤村の衝撃は大きく「孤独の影」は再び深まっていくのです。
     

    さらに追い討ちをかけるかのように初恋の人・佐藤輔子が嫁いだ後に病死したという悲報が藤村に届きます。東北に向かい、東北学院教師となった藤村。この職は1年で辞したのですが、この間に詩作にふけり、第一詩集・『若菜集』を発表して文壇に登場したのです。~
     
    イメージ 7「若菜集」(わかなしゅう)
    島崎藤村の処女詩集。1897年に春陽堂から刊行。
    七五調を基調とし、冒頭に置かれた「六人の処女」(「おえふ」「おきぬ」など)のほか51編を収録。「秋風の歌」や「初恋」が特に名高い。日本におけるロマン主義文学の代表的な詩集である。
     
    この「若菜集」 の中の「初恋の人を偲ぶ」詩歌 「初恋」は後にメロディーがつけられ、舟木さんが歌唱。
    舟木さんの曲の中で、「絶唱」と並ぶ私の大好きな曲でもあります。(四番は音源では歌唱されていません)
     
    この度、舟友のkazuyanさんに、1977年に発売された、15周年記念アルバム10枚組「限りない青春の季節」で、新たに再吹き込みされた歌唱ヴァージョンの「初恋」を動画化していただきましたので、1971年シングル盤の音源と併せて、御紹介させていただきます。それぞれの年代の舟木さんの「初恋」をご堪能下さいね。新ヴァージョン動画のクリップは舟友さんがブログで紹介された竹久夢二の「夢二式美人画」の数々です。
     
     
    初恋  作曲:若松甲                                     
    http://www.youtube.com/watch?v=uCtUswpWAfQ&feature=youtu.be
    (1977年 アルバム「限りない青春の季節」収録の再吹き込み盤)
    http://www.youtube.com/watch?v=DW2ZDt72sYg
    (1971年発売シングル盤音源)

    イメージ 9まだあげ初めし前髪の
    林檎のもとに見えしとき
    前にさしたる花櫛の
    花ある君と思ひけり
     
    やさしく白き手をのべて
    林檎をわれにあたへしは
    薄紅の秋の実に
    人こひ初めしはじめなり
     
    わがこゝろなきためいきの
    その髪の毛にかゝるとき
    たのしき恋の盃を
    君が情に酌みしかな
     
    林檎畑の樹の下に
    おのづからなる細道は
    誰が踏みそめしかたみぞと
    問ひたまふこそこひしけれ

    島崎藤村と竹久夢二・・・
    藤村は1872年3月25日(明治5年2月17日)- 1943年(昭和18年)8月22日)、夢二は明治17年(1884年)9月16日 - 昭和9年(1934年)9月1日)と藤村のほうが12歳年長ですが、一部、活躍した時期は、重なっています。夢二の書簡などには、藤村に関することなども書かれており、また藤村が晩年に自分の子供たちに向けて書いた「童話集 ふるさと」
    の表紙絵には夢二の作品が使われています。
     
    イメージ 8
     
    また、夢二の描いた作品に、「初恋」「林檎」という作品がありますが、私は、そこに描かれた女性像などから、どうしても藤村のこの「初恋」を連想してしまいます。

    時系列的には、藤村の「初恋」が広く知られて十数年後に、これらの絵が発表されているので、少なくとも何がしかのモチーフとなったのではないかと想像して芸術家同士の琴線の響き合いの存在があったに違いないと勝手に胸をときめかせています(笑)
     
     
    イメージ 10←初恋 Hatsukoi (夢二郷土美術館所蔵) 解説は同館のHPより転載
    大正元年 (1912) /カンバス、油彩
    日本画、水彩画、版画など、多様な表現を試みた夢二。
    「初恋」は、確認されている中で最も初期の油彩作品です。
    大正元年、京都府立図書館で開かれた「第一回夢二作品展覧会」に出品された
    137点の内の一つであり、当時百円という価格がついていました。
    塗り残されたキャンバスの白い肌が見える粗いタッチを積み重ねた画面は、
    夢二の同時期の日本画にも見られる特徴の一つです。
    身体のわりに大きな手など、独特のデフォルメで描かれた女性の背景には、
    手で顔を覆った男性の姿が見えます。
    このような男女の構図は「生ける屍」などにも見られ、暗色に包まれた黄昏時の情景に
    憂鬱さ、物悲しさ、やるせなさをいっそう漂わせています。
     
     
    イメージ 11林檎 Ringo (夢二郷土美術館所蔵) →
    大正3年(1914)/絹本着色
     
    イメージ 12
     
     
     
    さて、誰もが気になる藤村の「初恋」のモデルになった女性について・・・

    イメージ 13一般的には、「まだあげそめし前髪の・・」という詩から、そのモデルは「幼なじみ」である「おゆふ(う)さん」という馬籠宿・大黒屋の娘だった。という説があるようです。彼女は14歳で妻籠宿(つまごじゅく)の脇本陣奥谷(わきほんじんおくや)の屋号・林家に嫁いだとあります。
     
    「初恋」を収めた『若菜集』は藤村の処女詩集として明治30年(1897)8月に刊行されました。私は、藤村の「初恋」の詩を、味わえば味わうほど、14歳で嫁いでしまった「おゆふさん」であるのはちょっと若すぎてムリがあるのでは?と思っていました。それは、あまりにも、この少女がなまめかしすぎると感じていたからです。そして、この舟木さんのナレーションを聴いてから、私は、このひっかかりの糸口が見えてきたように感じたのです。それは、藤村が明治女学校の教師時代に「愛するようになってしまった」という佐藤輔子の存在でした。

    このナレーションの中で舟木さんは明確にこう云われていました。
    「島崎藤村は佐藤輔子の名字の佐藤から「藤」という字をとったといわれています。」

    イメージ 14以下は「新潮日本文学アルバム・島崎藤村」からの抜粋です。
     
    ~「文学界」の創刊に先立って、藤村は巌本善治に招かれ、明治女学校の教壇にたっている。明治二十五年十月、数え年二十一歳のときである。自由主義教育を標榜すする学校らしい大胆な起用だったが、教え子のひとりにのちの北海道大学総長佐藤昌介の異母妹、輔子がいた。「桜の実の熟する時」には「処女(おとめ)のさかりを思わせるようなその束ねた髪と、柔らかでしかも豊かな肩のあたりの後ろ姿とは、言ひあらはしがたい女らしさを彼女に与へた」とある。一歳年長の女性だったが、藤村が姉弟の関係を越えたひそかな感情を育てはじめるのに時間はかからなかった。~中略~しかし、藤村にとって、教え子であり、しかも婚約者のいる女性への愛は、当時の倫理感覚では背徳の意識をともなうことなしに不可能であった。「桜の実の熟する時」の十一章では、勝子(輔子)を恋したために神から拒まれる捨吉(藤村)の姿が描かれている。かれの唇には、賛美歌のかわりに、「可憐な娘の歌」がうかぶ。輔子との恋逢いは、プラトニックな愛の理念と本能との葛藤、あるいは愛欲とキリスト教の戒律との矛盾などをあらためて藤村に自覚させた。~
     
    イメージ 15藤村は、輔子への秘めた愛を打ち明けることがなく「成就しなかった恋」であることを思えば、『初恋』のモデルはこの佐藤輔子であったことも十分に考えられると私は思いました。藤村は、女学校を退職し、洗礼を受けた教会からも退籍しています。そして、藤村は、このあと2年間、北村透谷が自殺、また同じ年兄が事業の失敗から屋敷を売却、藤村は島崎家の負担を一身にひきうけることになったといいます。さらに、翌28年8月には、初恋の人・輔子が札幌で病死。また、郷里の大火で、藤村の屋敷は焼失という凶事が続きます。
    翌29年仙台の東北学院へ赴任したちょうどこの時期に編まれたのが「若菜集」。ここで「初恋」が発表されたのです。
    ←「若菜集」挿し絵
     
    また、以下のような研究があるとのことを知って、私としては「初恋」のモデルがいよいよ佐藤輔子ではないだろうか・・という印象が深まりました。その研究の内容を下記に引用させていただきます。
     

    ~これまで研究者は、この詩の背後には旧約聖書のアダムとイヴの物語があると見てきた。その理由は、藤村がクリスチャンだった時期を持っていたからである。当時の日本では、若い男女が恋に陥ることはまだタブー視されていました。そういう時代、恋は人目を忍ぶ、秘密めかした行為であって、おのずから罪の意識が伴ってしまう。「やさしく白き手をのべて/林檎をわれにあたへ」るという表現は、「禁断の恋の象徴」と言える。それは藤村たち「文学界」のロマンティシズムに通じる見方であり、藤村がクリスチャンだった事実と結びつき、先のような解釈が生まれた。~
     
    考えてみれば「林檎を手渡す」行為に象徴的な意味を見出したとういうことは、藤村が「やさしく白き手をの
    べて 林檎をわれに与へしは」と詠ったのは、単に即物的な行為を詠ったものではないと、想像されます。「逢瀬を重ねて、おのずから恋の通い路が出来てしまった」という発想も、また、実際にそのような「人目をはばかる逢瀬」を重ねていたという思い出を詠ったものというより、藤村の叶わぬ恋を詩歌の世界で夢想として実現させたものであったとも考えられます。現実では、打ち破れなかったキリスト教的な禁欲からの解放を、憧れと若き日の成就し得なかった恋への悔恨の想いで藤村が切なく詠ったものであるように私には思えてきます。そうなると、「初恋」のモデルは、佐藤輔子なのではないかという想いが、さらに強くなってくるのです。

    イメージ 16そして、さらに、もし、この「初恋」をテーマにして藤村の若き日の姿が、映像作品となっていたならと私の夢想が頭をもたげてくるのです
    舟木さんが、藤村を演じ、妻籠宿の大黒屋のおふゆさんとの幼く淡い恋、また、輔子との切なく苦しい恋などを瑞々しく表現なさってくださったのではないかと想像をふくらませてしまうのです。
    「初恋」がリリースされた当時、若き日の藤村の恋を描く映像作品としての「初恋」の映画化のお話がなかったことが、今となっては残念でなりません。
     
    私は、「絶唱」をピークにして申し訳なくも舟木さんから離れてしまったのですが、1971(昭和46)年当時、久しぶりに着物姿で「初恋」を歌う舟木さんの姿をテレビでたまたま拝見した時、「私が好きだった舟木さんだ!」と久々に印象深くまた感慨深く思いました。そして、その翌年、舟木さんの歌った「初恋」に触発されて、二十歳の夏に小諸への旅をして懐古園や藤村記念館を訪ねました。そういった意味でも「初恋」という作品は、私の中の舟木一夫のイメージとして最後に強く刻みつけられた想い出深い歌なのです。
     

     
    以下は、オマケです(笑)

    イメージ 19「若菜集」の中に「君が心は」という詩歌が収録されています。ほぼ、「初恋」と同時期に創られたものだと思いますが・・・
    そして、この詩も舟木さん歌唱で音源となっています。残念ながら、この曲は、作られた当時には発表されることなく、長い間眠っていたのだろうと思いますが、10枚組の15周年アルバム「限りない青春の季節」(1977年発売)に「未発売オリジナル12曲」の中の一曲として収録されています。
     
    舟木さんの意向がそのセレクトに反映されていたとするなら、本当に嬉しく貴重な音源を陽のあたる場所に、出して下さったことに感謝です。
    ある舟友さんが、私の要望に応えてくださり、一年ほど前に「君が心は」をyoutubeに動画をアップして下さっています。舟友さんに、心からの感謝を込めて、ここに御紹介させていただきます。

    藤村の芸術詩の世界を、これほど、抒情性豊かに、品格高く、歌って下さる舟木さんの深い精神性が心を揺さぶり、古語の持つ響きの美しさや雅さ、崇高さをあらためて見直させてくれるようです。「初恋」の作曲者・若松甲氏の旋律と同様に、竹岡信幸氏の旋律の麗しさも、またこの詩情の世界に見事に呼応しています。一語一語の日本語の美しさと旋律の美しさの見事なアンサンブルをご堪能下さいね。

    君が心は  作曲:竹岡信幸
    http://www.youtube.com/watch?v=TsiMg6W4XJU
     
    イメージ 17君がこゝろは蟋蟀(こおろぎ)の 
    風にさそはれ鳴くごとく
    朝影清き花草に
    惜しき涙を そゝぐらむ
     
    それかきならす玉琴の
    一つの糸のさはりさへ
    君がこゝろにかぎりなき
    しらべとこそは きこゆめれ
     
    あゝなどかくは触れやすき
    君が優しき心もて
    かくばかりなる吾こひに
    触れたまはぬぞ 恨みたる
     
    三連目の詩「あゝなどかくは触れやすき 君が優しき心もて かくばかりなる吾こひに 触れたまはぬぞ恨みたる」 ・・・これは遂げられることのない恋の切なさを詠ったものだと思われます。この「君」は「初恋」で詠われている女性よりも、禁欲的で大人の分別を弁えた印象を与えます。「初恋」の少女像には、おふゆさんの面影もいくらか感じられますが、「君が心は」の女性は、もう輔子さん以外には考えられないと感じます。
     
    イメージ 20以下、岩波文庫の解説からの抜粋です。         
      「岩波文庫 藤村詩抄 島崎藤村自選」
            
    ~詩人藤村は、日本近代詩の母といわれる。日本の近代詩は藤村にはじまったといえないまでも、彼によってはじめて創作詩としての芸術上の開眼を行われ、独立した文芸ジャンルの一としての意義を確立し得たといえるのである。

    藤村の詩、ことに「若菜集」は一口に言えば、「青春の文学」である。
     
    これは定評になっていて今さらいうまでもない。ただ青春の歌は常にあるが、「若菜集」ほどの青春の歌は希にしかない。近代日本の自覚期ともいう歴史的青春と、詩人および人間としての人生の青春と、詩の文芸ジャンルとしての若さとがうち合って、ここに比類ない詩業を生んだのである。
    それは性質としては封建的な制約の殻を破って、感情や感覚の自由な解放を要求したものだといえ。主情的なロマンティックとしての藤村は、しかし、そうした情熱を奔放に、主観的に絶叫したのではなかった。むしろ、それを「じっと抑えつけて、感情の浪費と消耗とを避け、情感を整調してうたの言葉に現そうと試みた。現す場合には激しい憤りや怨みやを一切底に沈めて、潔よらかな流れのようにして現した。一つの水のうねりの底からの動きが現れたものであった」(河井酔茗曰く)のである。~
     
     
    抒情あふれる、かぐわしいばかりの藤村の詩が、尽きない想像力をかきたてます。そして、舟木さんの歌唱によって、さらに、今はもう失われてしまった、懐かしく美しい風景と日本の心を、よみがえらせてくれるようです。
    解説の中で「青春の文学」と表現されている「若菜集」、そして河井酔茗の言う、若さのもつ情熱や奔放を絶叫することなく、「じっと水底に沈め、潔らかな流れのようにして現した」藤村の心を、まさに舟木一夫の歌唱が、受け継いだかのような、「初恋」であり、「君が心は」ではないでしょうか。藤村の「青春文学」であ
    る「若菜集」を歌うにもっともふさわしい歌い手が舟木さんだったのだと、あらためて得心しています。

    あゝ、日本に生まれて良かったなぁ・・としみじみ思う秋の夜です。今の季節に聴くのにピッタリです。
    できれば、これから先のステージで「初恋」のように「君が心は」も歌っていただけたらと願っています。
     
    以下、オマケのオマケ、スペシャルオマケです(笑) 
     
    舟友さんのkazuyanさんが期間限定でアップしてくださった動画です。私が、2年前の9月9日に舟木さんと再会できたのは、この「絶唱」を何十年ぶりかで聴いてみたくなり、たまたま、それまでずっと忘れてしまっていた舟木さんだったのですが、新歌舞伎座公演のことを知って、ひたすら「絶唱」を聴きたいという気持ちだけで、出かけて行ったところが、何十年ぶりかで拝見し、初めて、ナマで歌唱なさるのを聴いてあまりに素敵だったので雷に打たれたような衝撃を受け、それ以来、劇的な「復活」をみたというワケなのです。ちょうど「復活記念日」にあたる9月9日を前にして、私の中での揺るぎないナンバー・ワン、ベスト・ワンである「絶唱」の新ヴァージョン音源の最高の動画を御紹介できますことを本当に嬉しく、幸せに思います。
     
    絶唱     1977年再吹き込み盤 15周年記念アルバム 「限りない青春の季節」収録音源です。 (限定期間公開)
    http://www.youtube.com/watch?v=2m6HEn2cUwg&feature=youtu.be
     
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                舟木一夫サンクスコンサート2014
                    2014年9月25日(木)開演:14:00~
     
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    上の花束は9月6日に舟友さんがプレゼントなさったものです。いつもながら超ゴージャス
     
     
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    新橋演舞場公式ホームページ
     
    電話予約は9月18日10時開始だそうです。
    一回のみの公演なので、毎年、チケットは争奪戦ですが、トライしてみてはいかがでしょう!

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