わが家の裏庭のイチハツ
~産経WEST ネットニュース~
舟木一夫72歳 幸せ最前線、会場に「昭和の風」 新歌舞伎座で55周年記念公演
http://www.sankei.com/west/news/170506/wst1705060061-n1.html
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芸能生活55周年記念「舟木一夫特別公演」が大阪市天王寺区の新歌舞伎座で行われている。芝居「~二代広沢虎造口演~清水次郎長外伝より『鬼吉喧嘩(けんか)状』」と「舟木一夫オンステージ」の2部構成。“幸せ最前線”にいるという72歳の舟木が演じ、歌う。
「鬼吉喧嘩状」の時代は今から150年ほど前の文久末年。子分衆が集まる清水の次郎長親分(林与一)のもとに、黒駒の勝蔵(林啓二)からの「喧嘩状」が届けられる。親分のためなら命も惜しまないという桶(おけ)屋の鬼吉(舟木)が自分の棺桶(かんおけ)を背負って、勝蔵のところへ「喧嘩状」の返事を持っていく…。
「鬼吉喧嘩状」は舟木が小学生の頃に二代広沢虎造の浪曲をラジオで聴いてはまった。「芝居小屋の息子ですから、小学生でもツボは分かりましたね」と舟木。「次郎長一家の話はどうしても子分の森の石松に行っちゃうので、いつか鬼吉が主人公の芝居をやってみたい」と温めてきた。
今回の舞台は舟木が大事にしている「娯楽時代劇」の典型で、鬼吉が早桶(棺桶)を買いに行く際の桶屋の主役の曾我廼家文童、その女房を演じる近衛れい子、倅役の戸田都康の3人の掛け合いも見どころ。
「3人とも笑いの間(ま)を知っていて、華やぎという意味で一つの見せ場でしょうね」(舟木)
オンステージでは昼の部に、2月に亡くなった作曲家・船村徹さんの最後の内弟子・村木弾がゲスト出演し、舟木が作詩した船村さんの遺作「都会のカラス」を披露する。舟木は「僕の詩が5000曲以上作られた船村先生の遺作になるとは、改めてご縁の深さを感じています」と話す。
舟木は70歳を過ぎてからステージで歌うのが何より楽しい、“幸せ最前線”にいるという。歌っていると、会場に「昭和の風」が吹くのを感じるとも。「今ちょっとあり得ないことが起きている。100年以上に及ぶ流行歌の歴史の中でこんな幸せな歌い手はいないと思いますね」と舟木。
55周年の今年は、コンサートの曲目をすべて持ち歌だけにして、同世代のお客さんと「ともに歩んできた時代」を静かに共有したいと思っていたが、テレビの特別番組、ブロマイドを集めた豪華本の出版など、想定外の“祝55周年”ムードにうれしい悲鳴を上げている。22日まで。新歌舞伎座テレホン予約センター(電)06・7730・2222。