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Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
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ちょっと箸やすめ~河津桜満開&映画「北の桜守」

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先日ご紹介した咲き初めの河津桜が、満開です。

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桜つながりで、ご紹介させていただきます。

13日に吉永小百合さんの120作目の出演作品となる映画「北の桜守」を観に映画館に足を運びました。ちなみに119作目が「母と暮らせば」(2015/12/12公開)なかなか家を空けられないので、久しぶりの映画鑑賞。映画館で映画を観るのは、去年の6月に野村萬斎さん主演「花戦さ」を観て以来のことです。

制作サイドの触れ込みは「北の零年」(2005年公開)「北のカナリアたち」(2012年公開)に続く「北三部作」の最終章ということ。私は「北の零年」は観ていませんが「北のカナリアたち」は観ました。監督はそれぞれ違いますが脚本はいずれも那須真知子氏。


北の桜守 公式サイト
http://www.kitanosakuramori.jp/

*北の零年(きたのぜろねん)
明治3年5月13日に起こった庚午事変に絡む処分により、明治政府により徳島藩・淡路島から北海道静内へ移住を命じられた稲田家と家臣の人々の物語。

*北のカナリアたち
湊かなえ原作「二十年後の宿題」より。 こちらは小百合さん116作目。


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アゴラ 言論プラットフォーム
http://agora-web.jp/archives/2031580.html
【映画評】北の桜守  渡まちこ  2018年03月14日 06:00

1945年、樺太で暮らす江蓮てつは、日ソ不可侵条約を破棄したソ連の侵攻にさらされ、2人の息子と一緒に命からがら北海道の網走まで逃げ延びる。凍てつく寒さ、飢え、極貧の中を「もう一度家族4人そろって桜を見よう」との夫の言葉だけを頼りに、必死で生き延びた。1971年、アメリカで事業に成功した次男の修二郎は、日本に帰国し、北海道へと帰ってくる。年老いた母てつを一人にしてはおけないと、一緒に暮らし始めるが、母子は思いあうがゆえにすれ違い、てつは一人網走に戻ろうとする。記憶が混濁し認知症を発症した母に寄り添おうと決意した修二郎は、二人で北海道各地を巡り、共に過ごした記憶を拾い集めていく…。

北海道を舞台に、戦中から戦後の激動の時代を生き抜いた親子の姿を描くヒューマン・ドラマ「北の桜守」。日本を代表する大女優・吉永小百合が主演を務め、「北の零年」「北のカナリアたち」に次ぐ北海道の大地を舞台にした“北の三部作”の集大成だ。今回は「おくりびと」の滝田洋二郎が監督を務め、戦中に北海道で起こった悲劇的な歴史も織り込みながら、親子の絆を描いている。
激動の時代を死にもの狂いで生きた母子の物語の中で、戦争の圧倒的な暴力性を表すのに、劇中劇として演劇という手法をとっているのが画期的だ。引き揚げ時の混乱、集団自決事件など、史実に基づくそれらの出来事が、独特の語り口で挿入される。この象徴的な演劇スタイルに違和感を感じる人も多いだろう。意外なことに、吉永小百合は舞台経験がなく、これが“初の舞台経験”だそうだ。正直、30代を演じるにはさすがの美人女優も無理があるのだが、映画出演120本を迎える大女優の尽きないチャレンジ精神に、尊敬の念を覚える。ひとつ残念なのは、タイトルにある桜守(地域に根ざし、1年を通じて桜の樹木の保護育成に携わる人のこと)の仕事について、深く描かれなかったこと。桜はあくまで幸福のイメージというのなら、別のタイトルでも良かったのでは。いずれにしても吉永小百合ありきの感動作に仕上がっている。


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私の感想&東日本大震災から7年目の「北の桜守」公開の意味

イメージ 10上記の映画評では、触れられていないのですが、樺太からの引き揚の際に起きた悲劇。ソ連軍の攻撃を受け主人公てつ(吉永)と二人の息子が乗った引き揚船が沈没して2000名近い犠牲者が出た事件。この事件で主人公のてつ(吉永)が長男を亡くしてしまったことを自分自身の贖罪のように思い、その後の人生を切ないほどストイックに生きていく姿が、この物語の大きな柱になっています。そして、それは、おそらくはこの映画が公開される3月10日が、東日本大震災から7年目の3月11日を目前にした時期であることを意識したテーマではないかと私は感じました。
「自分は幸せになってはいけない…」という、てつの想い、生き方は、震災で親を亡くした子ども、また子を亡くした親。あるいは親しい友、恋人など大切な人を喪い、自分だけが生きていることへのうしろめたさであったり、また、そんな想いを抱えながらなおも生きていかねばならない使命感と、それに伴う辛さや苦しさ。そんな、今につながる人々に想いを致したテーマをも大きく内包した作品ではないのかと思いました。

イメージ 11原爆をテーマにした朗読をライフワークになさっている小百合さんのお仕事は、映画作りを媒介として、これからも、まだまだ新たな切り口で未だなにも解決していないに等しい、また忘れられてしまいがちな心の傷を抱えたまま今日も生き続けている人たちがいることを私たちへのメッセージとして届けるための大切な役割を果たしていくことでしょう。
昭和の青春を背負ってきた小百合さん。懐かしい美少女スターで終わることなく、こんなにも大きな視野に立った女優として成熟された小百合さん。子どもの頃、同世代の少しお姉さんとしてずっと憧れつづけた女性の強さと優しさ、賢さは年齢を重ねてますます進化して、この次は、どんな作品でどんな女性像を見せてくださるのか楽しみです。
苛酷なシーンがいっぱいなのですが、不思議なことにメルヘンチックな趣のベールに包まれる印象があるのは小百合さんの魔法なのかな。こういった映画にリアルであることのみを求める嗜好の方もいらっしゃるかと思いますがサユリストの私には心が洗われるような小百合さんの魅力が全開の胸打たれる作品でした。
それと、小百合さんの声のトーン、言葉に込める想いの深さに俳優としての年輪をしみじみ感じ、素晴らしい表現力だと痛感しました。ことに劇中劇の部分が、今回の映画の見どころ。映画評でも書かれていますが、舞台芝居の経験のない小百合さん。このことはナマの舞台が大好きな私にはとっても残念なことなんですが、この映画を観て、あらためて、小百合さんの舞台芝居を拝見したいと思いました。


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樺太からの引き揚船沈没事件
第二次世界大戦末期(日本の降伏文書への調印予告、および軍隊への停戦命令布告後)の1945年(昭和20年)8月22日、北海道留萌沖の海上で樺太からの婦女子を主体とする引揚者を乗せた日本の引揚船3隻(小笠原丸、第二号新興丸、泰東丸)がソ連軍の潜水艦(Ⅼ12号・Ⅼ19号)からの攻撃を受け、小笠原丸と泰東丸が沈没して1,708名以上が犠牲となった事件を指す。


劇中の舞台劇は、ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出。大好きな北村明子さんがプロデュースだったのも、とても嬉しかったです。

昨年9月に観に行った「ワーニャ伯父さん」のプロデューサーと演出家。
https://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/72082469.html

舞台演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
舞台プロデューサー:北村明子(シス・カンパニー代表)

ステージ・ナタリー  
KERAが演出担当、吉永小百合主演映画「北の桜守」の舞台パート撮影に潜入

https://natalie.mu/stage/news/239876

イメージ 13ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下KERA)が舞台パートの演出を手がける映画「北の桜守」の撮影が、東京都内のスタジオで6月下旬に行われた。ステージナタリーでは、現場の模様をレポートする。
吉永小百合の通算120本目の出演映画となる本作は、「北の零年」「北のカナリアたち」に続き北海道を舞台にした“北の3部作”最終章。ソ連軍の侵攻により土地を追われ樺太を脱出し、北海道・網走へとたどり着いた女性・江蓮てつの人生を描く。滝田洋二郎が監督し、主人公・てつの心象風景を表現する舞台パートの演出をKERAが担当した。

実写映画の中に舞台パートが含まれるという初の試みに関して、KERAは「女優さんの物語でも、演劇をモチーフにした映画でもないのに、イメージの世界を舞台で表現する。大作映画でこんな冒険をするんだなって思うと面白い。おそらくこのお話をいただかなければこういう形で映画に関わることは一生ないと思うので、とても楽しいです。映画の責任は監督が取ってくれるので(笑)」と話す。


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イメージ 14この日に撮影されたのは、1945年の樺太でてつと子供たちがソ連軍の空爆に襲われるシーンだ。東京都内のスタジオにステージがセットされ、観客の代わりに滝田やKERA、そして3つのカメラが俳優たちと対面する。まずは樺太の平和な時代を表現すべく、吉永と夫・徳次郎役の阿部寛が、約30人のコーラス隊に混じって小椋佳作詞・作曲の歌を合唱。次のシーンではゴスペルふうの白いガウンを一斉に脱ぎ、もんぺ姿に。徳次郎が木材調達へ出かけた後に空爆が始まり、岸部一徳演じる徳次郎の友人・山岡和夫がてつに避難を勧める。

吉永を演出して、KERAは「一緒に本格的な舞台をやってみたいという思いがとても大きい。無理強いする気はないですけど、もし吉永さんに20年前にお会いしていて、かつ僕が20歳くらい歳上だったら、絶対に演劇の世界に引きずり込んでいますね」と話す。一方の吉永は「演劇はよく拝見するんですけど、舞台の上に立っている自分はまったく想像がつかないんです」と返答。しかし今回の現場に関して「抽象的な舞台作りが楽しくて。例えば貨車の上でぎゅうぎゅうづめになっているシーンで、パフォーマーの方たちが周りで満員の様子や揺れを表現してくださるんです」と続ける。同シーンについて、KERAが「映画は全部具象ですからね。満員のシーンだったら本当にぎゅうぎゅうになるほど人がいないと成立しないけど、舞台は人数がいなくても表現できますから」と発言すると、吉永は「その抽象と具象が、どう絡み合って1つの映画になるかとっても楽しみです。舞台の最後は、北島三郎さんもびっくりの桜吹雪のシーンになるんですよね」と笑った。




コーラスでは曲に合わせて体をひねったり、つま先立ちになったりという動作が組み込まれた。その振付を担当したのは小野寺修二。これまでにも何度かKERA作品に携わっている小野寺について、KERAは「最初に台本をいただいたときに、普通にやると新劇風になってしまって、僕がやる意味がなくなっちゃうと思って。小野寺くんのスケジュールが空いていたこと、彼といつも組んでいるパフォーマーの方たちが参加してくれたことはラッキーでした」と感謝を述べる。吉永がパフォーマーたちを「よく訓練されてますよね! すごいんですよ、あるときは人間だけど、あるときは車輪役になったり」と絶賛すると、KERAも「それをアングラにしないところにセンスを感じますよね」と賛同した。

映画「北の桜守」主題歌「花、闌の時」(小椋佳作)

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舟木さんと小百合さんは私の中では青春前期・思春期の頃の憧れの人
時を超えて、今日も第一線を歩き続けているお二人にブラボー

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さかみち





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