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Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
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「春はまた君を彩る」CDが発売日から1日遅れて届きました~ゆっくり聴きながら思ったこと

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「春はまた君を彩る」…タイトルに込められたものは、なんなのだろう…
舟木さんの歌唱が入ったもの、カラオケ用のインストルメンタル、何度も聴きながら、詩も読みながら、この曲から伝わってくる世界を、あれこれイメージしていたら、こんなことを思いました。


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「青春」という言葉は、舟木さんの代名詞というか、舟木さんご自身が「青春」を体現しているかのような存在であることは、多くの方が認めるところだと思います。

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「青春」という言葉の語源は、中国の五行思想の「青春・朱夏・白秋・玄冬」にあると言われます。
人の一生が、古来から四季になぞらえて語られてきたということなのでしょう。でも、現代では「青春」だけが耳になじみがあります。
詩人の北原白秋の名前「白秋」の由来も、ここからのようです。


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青春時代は、失敗や間違いが許される季節でもあると言えますが、それは、そういった間違いを糧にして次の「朱夏」に備える時期であるという容認された特権的な季節なのかもしれません。思いつきや背伸びし、虚勢を張る、でも、どこか自信はなく、プライドと劣等感がないまぜになり悩むことが「青春」の自然な在り様だと世間もおおめに見てくれます。

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「春」の次は「夏」です。燃えるような朱(アカ)ということで「朱夏」となり、人生において最も変化の激しい活動の時期です。どちらかというと「朱夏」のほうが「青春」よりも苦難の多い季節と言えるのかも知れません。世間が、もう「青春」時代のような寛容な目で見てくれることがなくなります。ちょうど噺家さんが前座さんの時よりも二つ目に昇進した時に一番苦しい、というのと似ているのかもしれません。私の趣味嗜好の世界での物差しではありますが…(笑)

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「夏」が終わると「秋」がやってきます。色を超越した「白」は、「色」を超越した世界を意味するということなのでしょうか。般若心経の「色即是空、空即是色」という世界観がイメージされます。
いわゆる世間一般の俗世の価値観にとらわれることなく、それぞれが自分自身の価値観を定めることで心を解き放つというありがたい救いの道を得るという時期に入ることが「白秋」のような気がします。

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一番、わかりにくいのが「冬」のようだと思います。それは私自身が「冬」の季節からはまだ少し離れたところにいるからかも知れません。「玄冬」というように「玄」という字が使ってあるので、想像してみると「玄米」(白米に対する)なら一番、本来の米そのままの姿であり、例えば「玄人」(素人に対する)なら、ある一定の地点に到達した人という意味合いがあって、やはり根源的でありながら完成度の高い境涯にあるという感じがします。シンプルでありつつ老練な境地とでも言うのでしょうか。




こうして、勝手な解釈をしていると、舟木さんの旅路の「朱夏」は、言葉は全く逆の例えになっていますが「寒い時期」であったことに気づきます。燃える想い、自己実現への渇きの季節でもあったのではないかとしみじみ想います。振り返れば自分自身の旅も、「朱夏」の季節が、胸突き八丁だったように思えます。おそらく、多くの方が同じような気持ちで「夏」の季節を振り返っていらっしゃるのかも知れませんね。

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そして、今、私たちがいる場所は、大方が「白秋」ではないかと思います。
「青春」「朱夏」「白秋」「玄冬」を一言で表したものを、どこかで知って、以前に書き留めていましたのでご紹介します。

青春とは、青葉が繁るごとく、これから伸びてゆく若さを示す
朱夏とは、夏の真っ盛りの太陽のように、盛りを示す
白秋とは、実りを待つ秋のように、満足と充実の実感の時を示す
玄冬とは、静かにくれてゆく自分を見つめる時…


「春はまた君を彩る … 「春」というのは、ここでも、まぎれもなく「青春」を意味するのだと思えば、なんとも含蓄のある、深い精神性を感じさせるタイトルです

春はまた君を彩る  
 
作詩:松井五郎  作曲:南こうせつ

冷たい風の音に 散るまいと咲く
花は名を語らずに その身をさらして
人は生き急いで 夢をさまよい
時がただ巡ること 忘れて惑う

涙こらえながら 心にたずねれば
そこに聴こえる歌が 道を照らすだろう
春はまた 君を彩る
過ぎて悔いなき 想いを残せと

愛しい人の手を 握りしめても
 いつまでも離さずに いられる手はない
人は誰もいつか 露と散るなら
道ばたの枯葉にも 優しくなれる

別れを悔やみつつ 心にふりむけば
 きっと思い出から 旅ははじまるだろう
春はまた 君を彩る
遥か広がる 明日を目指せと

涙が涸れるまで 心に寄り添えば
きっとたったひとつの 愛に気づくだろう
春はまた 君を彩る
過ぎて悔いなき 光を灯せと
過ぎて悔いなき 光を灯せと



明日29日と明後日30日は、新歌舞伎座 シアターコンサート

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