演舞場公演も明日で十日目に入ります。第一部のお芝居「気ままにてござ候」も、日々進化していることでしょう。
一昨年の「花の生涯」、昨年の「八百万石に挑む男」は、ともに、ドラマチックな生涯を送った人物、長野主膳、山内伊賀之亮が主人公でしたが、今回は、江戸末期から明治維新という激動の時代を切り拓いていった勝海舟の父である勝小吉という人物に光をあてています。そして、その不世出の勝海舟(麟太郎)を育てた父とは、どのような人であったのか…という興味・関心をベースにお芝居としての面白さを膨らませているわけですね。
お芝居の脚本から推察するとこの頃の小吉の年令設定としては、二十代に入ったあたりから、麟太郎が八歳というのですから、小吉は三十才前という感じだと思います。
子どもの頃から手がつけられないケタ外れの暴れん坊、やんちゃ坊主なのですから、この頃の小吉さんは、まさに青春真っ只中!エネルギーの塊のような時期にあたります。だから、「こんなに走る芝居は初めて…」ということになっているのでしょうね(笑)
お芝居のストーリーや見どころについては、既に拙ブログでもアップしている下記サイトの初日レポートで、かなり詳細に紹介されていますので、こちらをご覧いただければと思います。↓
観劇予報 舟木一夫特別公演初日レポート
http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/archives/51983302.html
http://blog.livedoor.jp/enbublog-forecast/archives/51983302.html
大御所俳優の皆さまについては、それぞれ、舟木・小吉さんとのカラミがたっぷりあって、楽しませていただいていますし、ご覧になられた方も、いろんな視点からの発見や、ご感想があると思います。それで、私のところでは、ちょっと「ナナメ」に、子役くんのご紹介からさせていただきますね。
麟太郎を演じる子役さんたち
麟太郎役の子役くん、おふたりとも歌舞伎の子役でも活躍されています。子役とは言え、キャリアも舞台度胸もあるお二人ですから、錚々たる共演者の皆さんに少しもひけをとっていないはずですよね。
以下は私が観劇したお芝居です。たまたま、おふたりを拝見しているんです。いずれも、涙と笑みを誘う演技で本当に立派なものでした。もちろん、他にも多数の舞台、テレビ等々のキャリアがあります。
河城英之介くん
2014年6月 歌舞伎座・六月大歌舞伎 昼の部 「実盛物語」
実盛:尾上菊五郎 小万:尾上菊之助 太郎吉:河城英之介
2014年6月 歌舞伎座・六月大歌舞伎 昼の部 「実盛物語」
実盛:尾上菊五郎 小万:尾上菊之助 太郎吉:河城英之介
*河城英之介君は、今年の六月大歌舞伎「天保遊侠録」でも勝麟太郎役をされています。
井上福悠くん
2014年10月 歌舞伎座・十月大歌舞伎 夜の部 「寺子屋・手習鑑」
松王丸:片岡仁左衛門 武部源蔵:中村勘九郎 戸浪:中村七之助 井上福悠:小太郎
2014年10月 歌舞伎座・十月大歌舞伎 夜の部 「寺子屋・手習鑑」
松王丸:片岡仁左衛門 武部源蔵:中村勘九郎 戸浪:中村七之助 井上福悠:小太郎
昨年の「八百万石に挑む男」で、山内伊賀之亮の少年時代を演じた、金井勝実さん(向かって左)、徳川吉宗の少年時代を演じた藤田勇貴さんも、出演なさっていますよ。お運びになった際には探してあげて下さいね。
そして、いつも舟木さんとご一緒の付き人さんでもある真木一之さんは、今年二月の新歌舞伎座で曾我廼家文童さんとのコンビネーションで楽しませて下さったのですが、今回の舞台でも出番は少ないですが、小吉の兄の男谷彦四郎(林啓二さん)の息子精一郎を演じて、なんとも個性的なフラを醸し出して精彩が感じられます。夜の部のコンサートの舞「黒田節」でも姿がよくってステキです。私たちファンにとって親しみのある真木さんのご活躍は、ひとしお嬉しいものですね。パンフレット掲載のお写真も、だんだん大きくなってきてます(笑)
以下は、今年71歳になられた舟木さんと同世代の私の大好きな歌舞伎界の大看板である片岡仁左衛門さんを追ったドキュメンタリー「情熱大陸」のyoutube動画です。12月6日(日曜日)に放送されたものが、さっそくアップされていました。舟木さんファンには、仁左衛門さん(孝夫さんと呼ぶ方が多いです)も大好きという方が多いので、ご紹介させていただきますね。
尽きることのない芸への探求心と人としての愛嬌、若かりし頃は不遇の日々もあったという「お芝居に恋する71才」人間国宝・仁左衛門さん。ひとすじの道を、ひたむきに歩き続ける情熱と芸道への厳しい姿勢は、おふたりに共通するものでもあるのではないでしょうか。
情熱大陸「歌舞伎俳優 片岡仁左衛門」(2015/12/6放送分)
「情熱大陸」さん、舟木さんのドキュメンタリー取材も宜しく!