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Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
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ちょっと箸やすめ~明治座公演(1968~1973年)パンフレットお披露目

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12月開催の大阪・新歌舞伎座特別公演のチラシが出回り始めて、舟木さんファンの間ではもう気持ちは年末へと年末へとなびいているようですね。通常コンサートもそれまでに各地で開催されるのですが、どうやら「お芝居」付きの特別公演の方が人気が高いようです。
 
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今、私としては、「歌い手」としての舟木さんの方により魅力を感じているのですが、そういう私も、少女時代には、学園ソングや哀愁を帯びた歌で舟木さんに注目してはいたものの、「舟木一夫が好き!」ということを明確に意識した決定打は映画『北国の街の海彦さんに恋してしまったことが発端のように思います。
そして、極めつけが『絶唱』の若様・園田順吉さん。つまり、舟木さんは歌い手としての魅力と、演技者としての魅力を兼ね備えているからこそ、これほど多くのファンの心を惹きつけて放さないのだということになるのでしょうね。
 
でも、私の「舟木さん大好き!ピーク」は、『絶唱』・・・・あらら、なんて短い束の間の恋だったのでしょう(笑)
なんて、お叱りを受けるかもしれませんが、中学から高校へという時期は、ほんとうにめまぐるしく周囲の環境も変わり、本人も成長していくので、関心事が、どんどん移行していったのだと思います。舟木さんの歌い手としての成長や、それまでのイメージからの脱皮などを図るために歌の方向も、私が好きだったものとは変わっていったということも原因のひとつだったかも知れません。
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そうして、私が舟木さんから離れていってしまった時期に、舟木さんは舞台俳優という新たな挑戦をされ初めています。映画にも、もちろん、まだたくさん出演されていましたが、印象としてはどちらかというと舞台に力を入れ初め、お芝居の面白さに開眼されたような感じがしています。映画もそれまでは現代を舞台にした青春映画がほとんどでしたが、1967年には東映で時代劇『一心太助江戸っ子祭り』に出演されて、粋でいなせで気風の好い一心太助と将軍家光という全く異なった役柄の二役を見事に演じ分けていらっしゃいます。私は、復活後に、この映画を観たのですが、とても初の時代劇とは思えない役者ぶりで感服しました。時代劇の空気をその身に纏い、なんの違和感もなく、むしろ水を得た魚のように、いきいきと演じていらっしゃったのですから・・・おそらく共演なさった時代劇に精通された役者さんも、監督さんはじめ制作スタッフの方々も驚かれたのではないでしょうか。それまで、詰襟学生服の舟木さんのイメージ、また抒情的なナイーブな舟木さんのイメージからは、想像しにくい「粋でいなせで気風の好い」若くてピチピチした太助を見事に演じきられたのですから。
1966年10月に大阪の新歌舞伎座で『雨月道成寺』『若君風流』という時代物を舞台にかけられていますが、翌年の1967年4月に明治座で初公演をされたときあたりからが、本格的な舞台芝居のスタートになっていったのでしょう。ただ、この頃から(『夕笛』を最後に)、それまでのような爆発的なヒット曲には恵まれなくなっていっていることも現実です。
 
1967年から68年あたりのシングル盤発売記録
1967年
1月『一心太助江戸っ子祭り』(B面『淋しかないさ』)
3月『星の広場へ集まれ!』(B面『北国の旅情』)
7月『心をこめて愛する人へ』(B面『じっとしていると恋しい』)
8月『夕笛』(B面『さんざしの花咲けば』)
11月『センチメンタルボーイ』(B面『愛につつまれて』)
1968年
1月『くちなしのバラード』(B面『北風のビギン』)
3月『残雪』(B面『幸せよ急げ』)
4月『知りたくないの』(B面『恋心』)
5月『夜霧の果てに』(B面『夢の中の恋人』)
6月『オレは坊ちゃん』(B面『喧嘩鳶(野狐三次)』
 
 
舞台俳優としての器量も資質も探究心も備えた舟木さんへ新派の重鎮の方々から「新派俳優」へのお誘いがあったことも、充分にうなづける諸条件が揃っていた頃だったのでしょう。
この明治座でのお芝居とコンサートの二部制の公演は、1967年から1973年まで7年間連続で続きますが、その時は、昼夜の芝居も演目を入れ替え、コンサートも別構成にされていたことを知って、これにも驚きました。これだけのシビアな舞台を一ヶ月勤めることができる舟木さんのエネルギーはどこからきていたのでしょう。驚異的とも言えますが、今になって思えばこの時期に、これほどハードな内容の舞台公演という経験を積んだからこそ今の舟木さんがあるのだと得心も納得もできます。
古希間近にして、東西の大劇場の大舞台でお芝居とコンサートの一ヶ月公演を張ることのできる力量と何より精神力の強さ逞しさは、この時代に培われたものだと言ってもいいと思います。
 
私の全く知らない、この「明治座」時代のパンフレットが、ありがたいことに手に入りました。
初公演の1967年のものだけは残念ながら手元にありませんが、68年から73年までのものを、とりあえず、表紙のみ掲載します。今後、少しずつ、公演の中身についてもご披露させていただきたいと思っています。
 
いずれも表紙画像です。右上1968年、右下1969年のお芝居の扮装画像は下の方を御覧下さい。
 
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昭和42(1967)4月 「春高楼の花の宴」「維新の若人」(これのみ所持していません)
昭和43(1968)7月 「坊っちゃん」「喧嘩鳶~野狐三次~」
昭和44(1969)7月 「与次郎の青春」「新納鶴千代」
昭和45(1970)8月 「新吾十番勝負」「日本の旋律 荒城の月」
昭和46(1971)8月 「新吾十番勝負 完結編」「忠臣蔵異聞 薄桜記」
昭和47(1972)8月 「魔像」「あの海の果て」
昭和48(1973)8月 「沖田総司」「われ永久に緑なる」
 
イメージ 4左画像は1968年のお芝居です。演目は「坊っちゃん」「喧嘩鳶」です。表紙には扮装写真がないのでこちらで確認して下さいね。
 
 
下の画像は1969年のお芝居です。演目は「新納鶴千代」「与次郎の青春」です。こちらも表紙に写真がないので、こちらに掲載しました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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