今年は梅雨が長引きそうだと予想されてましたがここ東海地方も梅雨明けしたようです。
わが家の庭のオニユリが咲きました
沢田舟木さんがyoutubeにアップして下さいました。感謝と共にご紹介します。
10枚組アルバム「限りない青春の季節」収録/舞台主題歌より 「維新の若人」と「薄桜記」
維新の若人 作詩:村上元三 作曲:橋場清
(1967年 明治座「維新の若人」主題歌/1977年吹込み音源)
(1967年 明治座「維新の若人」主題歌/1977年吹込み音源)
維新の若人 作詩:村上元三 作曲:橋場清
(1967年 明治座「維新の若人」主題歌)
(1967年 明治座「維新の若人」主題歌)
恋も命も 風吹くままよ
夜明けの空に ああはえる
新撰組の心意気
進め維新の 若人よ
夜明けの空に ああはえる
新撰組の心意気
進め維新の 若人よ
意地も未練も 散る花びらよ
日暮れの空に ああ消える
新撰組の 旗の色
進め維新の 若人よ
日暮れの空に ああ消える
新撰組の 旗の色
進め維新の 若人よ
「維新の若人」 序幕 第一場 金龍山浅草寺境内(文久三年二月)
梅もちらほらと花をつけてきた文久三年二月、ここは江戸金龍山浅草寺。境内に小屋をかけているのは春駒屋おくら一座。女座長おくらの手裏剣の腕はすばらしく江戸中の人気を集めて大入り続きだ。そのおくら一座の楽屋口が騒がしい。
酒に酔って抜き身を振り廻しているのは常州浪人芹沢鴨。一座の踊り子たちに酒の相手をしろと無理を言ってきたのを、踊り子たちは舞台があるからとことわったのがこの騒ぎの始まりだ。酒癖の悪い芹沢鴨、この返事を聞いてだまってはいない。同行の近藤勇らが止めるのもきかず、抜刀して楽屋に暴れ込んだという始末。男勝りのおくら、芹沢の乱暴をだまって見てはいない。腕の覚えの手裏剣を構えた。酔っているとはいえ芹沢鴨、神道無念流の達人だ。春駒屋のおくらの構えを見て、只物でない事に気づき芹沢はハッとした。両者の間に見えない火花が散った。
その殺気の中に、すっと身を入れた男がいた。年の頃、二十と少し、野暮を嫌って、小紋着流し、落し差し。良い男は徳だ、どんな格好をしても、よく似合う。
春駒屋おくらと芹沢鴨との間をまるくおさめた秋葉守之助は、近藤勇らと再会を約して別れた。近藤勇は同志の土方歳三、沖田総司らと芹沢一派と組んで新撰組として京都に上ることになっていたのだ。
そんなところへ、守之助をたずねて佐伯良乃がやってきた。守之助と良乃はかつて許婚者の間柄であったが、いつか両家の交際もとだえ、守之助、良乃の約束も反故同然になっていた。その良乃に新しい縁談がもちあがった。それは尾張藩の能勢半之丞が良乃の美貌に目をつけての是非との話だ。能勢半之丞から金を借りている父の兵馬にはことわれない。だが良乃の心の底には守之助のことがあった。良乃は守之助に連れて逃げてくれと口説くが守之助はその良乃の願いを冷たく聞き流すのだ。良乃にはそんな守之助の態度がうらめしい。
迫ってきた父の兵馬と能勢半之丞に連れ戻された良乃の後ろ姿を淋しく見送った守之助の心には、良乃をいとおしむ情があったが現在の二人のおかれている立場、時代の流れを考えれば、冷たく別れた方が良乃のためになる。
木蔭よりひとりの僧があらわれた。「守之助、あとを追って良乃殿をとり戻すか」守之助は苦しげに言った。「和尚との約束がなければ…」和尚との約束とは?…孤独の影を背負った秋葉守之助の行く道は…
舞台は、幕末風雲のさかまく京都に移る…
薄桜記 作詩:土橋成男 作曲:船村徹
(1971年 明治座「忠臣蔵異聞・薄桜記」主題歌/1977年吹込み盤)
(1971年 明治座「忠臣蔵異聞・薄桜記」主題歌/1977年吹込み盤)
薄桜記 作詩:土橋成男 作曲:船村徹
(1971年 明治座「忠臣蔵異聞・薄桜記」主題歌)
(1971年 明治座「忠臣蔵異聞・薄桜記」主題歌)
風に咲く 色あざやかな桜花
ひとの情を 知りそめし
君に捧げん 命ぞと
花に寄り添う 影ふたつ
ひとの情を 知りそめし
君に捧げん 命ぞと
花に寄り添う 影ふたつ
風に散る 心はかなき桜花
奇しきえにしの いと乱れ
世にすてられし 命ぞと
月に別るる 影ふたつ
風に泣く 定め悲しき桜花
武士の意気地は 討入りの
ともに捧げし 命ぞと
雪に倒るる 影ふたつ
奇しきえにしの いと乱れ
世にすてられし 命ぞと
月に別るる 影ふたつ
風に泣く 定め悲しき桜花
武士の意気地は 討入りの
ともに捧げし 命ぞと
雪に倒るる 影ふたつ
「薄桜記」 あらすじ (途中まで)
ここは江戸、両国橋の袂・・江戸・元禄のなかごろ、夏祭りに賑わう広小路で二組の武士たちの間で争いが起こった。一組は一刀流堀内道場の門弟池沢武兵衛ら、もう一組は知心流道場の門人たちだ。いま、その名声で江戸を二分している堀内と知心流の二道場。互いの流派の優劣を競っていた。この争いも、堀内道場の門人たちが「丹下典膳にかかっては、いかなる剣法も通じまい」と言ったことから、一刀流が勝つか、知心流が勝つかの争いになったのだ。知心流の門人たちの執拗さに堀内道場のものも刀を抜いた。・・・その時、その白刃の間に割って入ったものがある。堀内道場の師範代高木敬之進だ。高木は一同に刀をひかせて知心流のものにも、礼を尽くして刀をおさめさせた。知心流の門弟たちもいやいやながら高木の腕のたつことを知っていては刀をおさめないわけにはいかなかった。
争いもおさまって、祭りのにぎわいも元に帰った。人々の中から、高木に声をかけた男性的な風貌の武士・・高田
馬場で伯父の決闘に駆けつけ村上兄弟、中津川祐見らを討ちとった中山安兵衛だ。その勇名はいまや江戸中に響いている。茶屋に休む、安兵衛と高木の話は、争いのタネとなった丹下典膳のことになった。典膳は、御直参、今は江戸を離れ、大阪勤番の役目をおおせつかっている。そして二年、留守を守る典膳の妻千春に、変な噂が立っているのも千春の美貌のせいかもしれない。そうしたところへ、うわさの丹下典膳の妻千春が通りかかった。心なしか顔の色はさえない。高木とは知り合いの仲、挨拶すると同時に高木は千春に安兵衛を引き合わせた。安兵衛の高名は千春も知っている。千春は「典膳も近々のうちに江戸に帰るとのこと、ぜひ、屋敷におこし下さい」と言って立ち去った。当代一と言われる剣士、丹下典膳が帰ってくる。安兵衛はまだ見ぬ、丹下典膳に障害の好敵手としての大きな影を見るのだった。一ヶ月後の秋の夕暮れ・・ここは麹町大通りにある丹下典膳の屋敷。大阪から帰った当主の無事を祝って祝宴を開くことになっている。座敷の庭先に老僕の嘉次平が大きな箱を持ち込んだ。正面の襖が開いて丹下典膳が現れた。典膳は嘉次平になにごとか云うと、その箱を隠させて奥に入った。客がそろった。千春の父長尾権兵衛と兄の竜之進はじめ、高木敬之進や旗本仲間が居並んだ。
宴が進むにつれて、千春の父は上機嫌で謡が始まった。自慢するだけに権兵衛の声は響く。その時、典膳が刀を手にして静かに立ちあがった。そして、突如に奥の座敷に入りこんだ。典膳の鋭い気合いとなにやらケダモノの鳴き声・・・一同が総立ちになるところへ、典膳と狐の屍体を持った嘉次平が座敷に入ってきた。驚く一座の人たちに典膳は説明した。「拙者大阪勤番中、これなる妻千春にいかがわしき風評あり、拙者は木石ならぬ身故ひそかに懊悩致しおった。只今、庭先になにものかが忍び入ったる様子。それと思うて斬り捨ててみれば、ごらんの通りの白狐でござる」典膳は、妻の不義の噂を白狐のせいにしたのだ。
しばらくの時が経ち、屋敷に残っているのは、長尾権兵衛と竜之進の親子。その二人に典膳は意外なことを云った。妻千春を離縁したいというのだ。驚いた二人は、その理由を問うが、典膳は答えない。激怒した竜之進は刀を抜き典膳の腕を斬りおとした。
妻を離別したために、腕をなくした典膳は、直参旗本の地位も追われ、今は深川黒江町の裏長屋に忠僕嘉次平とともに住んでいた。片腕となっても世を捨てても典膳の非凡な剣を世間は見捨てない。一刀流堀内道場と知心流道場の争いはいよいよ熱をおびてきて、両道場でついに対抗試合をすることになった。・・・