「気ままにてござ候」 脚本家の齋藤雅文氏について
回向院での成功祈願、向かって右端が齋藤氏
1954年、東京都生まれ。早稲田大学教育学部卒業。 1980年、松竹傘下の劇団新派文芸部に入る。 新橋演舞場、歌舞伎座、日生劇場、明治座など各劇場の芝居、ミュージカルの数多くの作、脚本を手掛ける。1994年「恋ぶみ屋一葉」の再々演(作)において、第二回読売演劇大賞最優秀作品賞を受賞。
また、1994年に公開の坂東玉三郎主演映画「ナスターシャ ドストエフスキー『白痴』より」の日本語台詞も担当されました。2007年には「竜馬が行く 立志編」(新作歌舞伎脚本)で大谷竹次郎賞を受賞。2014年3月には、泉鏡花原作の「日本橋」を坂東玉三郎さんと共に新たな演出で、映像にした「シネマ歌舞伎」も公開されて評判になりました。歌舞伎、新派からミュージカル、商業演劇という広範なフィールドで活躍されていて、いずれの分野でも高い評価を得ていらっしゃいます。
2011年に私が観劇した、三越劇場での新派初春公演「日本橋」の演出も齋藤氏でした。忘れられない良い舞台で心に残っています。
2011年三越劇場新派初春公演「日本橋」記者会見
向かって左端が齋藤氏、。ちなみに、写真中央(波乃久里子さんの隣)の戌井市郎氏(2010年12月15日没)も、舟木さんの舞台にご縁のある演出家で、日本演劇界の重鎮として長きにわたってご活躍されました。
☆明治座 舟木一夫 7月特別公演 (1969年7月4日~7月31日)与次郎の青春
原作:夏目漱石「三四郎」より 脚本:土井行夫 演出:戌井市郎
☆東京読売ホール 「伊豆の踊り子」(1982年4月20日~23日)
原作:川端康成 「伊豆の踊子」脚本:西条道彦 演出:戌井市郎
2013年6月公演「花の生涯~長野主膳ひとひらの夢」、昨年9月の「天一坊秘聞~八百万石に挑む男」に続いて、三度目の齋藤氏の筆運びが、気になるところです。前二作品で舟木さんが演じたのは国学者の主膳、国崩しの野望を秘めた伊賀之亮、そして「気ままにてござ候」は、不良旗本と呼ばれ破天荒に生きた勝小吉。今回も、齋藤氏が舟木さんの魅力を存分に引き出してくださることでしょう。また、共演者が、錚々たる顔ぶれの舞台人の方々。それぞれの「芸」のぶつかり合い、そしてハーモニーにも期待感がふくらみます。
先ずは初日(昼のみ一回公演)と二日目(昼夜)、お芝居、シアターコンサート楽しんできます
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