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Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
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ちょっと箸やすめ~小百合さん主演映画「母と暮らせば」を観て

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舟木さんの演舞場公演も、あと三日を残すばかりとなりました。千穐楽まで、楽しくお元気で舞台を勤められ、無事に今公演が盛況のうちに幕となることを心から祈っています。
さて、文字通り「ちょっと箸やすめ」の日記を…
昭和の青春スター、その筆頭の男性は舟木さん、そして女性は、吉永小百合さんと私は思っていますが、異論のある方はご容赦ください。あくまで私の個人的想いです。
小百合さん主演の映画「母と暮らせば」を18日に観てきましたので、ちょっとお付き合いくださいね。

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「母と暮らせば」は、小百合さんの119作目の出演映画。デビュー作品は「朝を呼ぶ口笛」(1959年)意外にも松竹大船制作です。二本目は「まぼろし探偵」(1960年)これも新東宝の制作。三本目が、日活制作の「拳銃無頼帖・電光石火の男」(1960年)で初めての日活出演作品。


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小百合さんと私

イメージ 3私より少し前の世代の男性は、日活というと石原裕次郎、小林旭、そして惜しくも早世された赤木圭一郎さんなどをシンボリックに思い出されると思いますが、私の小学生時代はなんといっても吉永小百合さんが憧れの女優さんでした。映画館へは保護者同伴でないと行けませんから封切りされた映画のことを、貸本屋さんから届く一月遅れの雑誌「明星」や「平凡」などで知って、たまにお小遣いで買った雑誌は、小百合さんの記事や写真だけを切り抜いて、お菓子の缶に大切に貯めていました。まぎれもない小学生時代からのサユリストです。当時は舟木さんも好きでしたが、写真を切り抜いて貯める…というほどではなかったです(笑)少女というのは、思春期に入る頃は、まだ異性よりも自分が理想とする同性である年上のお姉さんに関心を持つものという説もありますが、私の場合は、まさにそのタイプだったのだと思います。自分がこんな女の子だったらよかったのに、こんな容姿であり、こんな話し方であり、こんな雰囲気を醸し出せる人になりたい…という気持ちをとても強く小百合さんに感じていました。今も、現実の私はどうであれ(笑)その想いは少しも変っていないと思います。



イメージ 4先に書いたように小百合さんは、119本もの作品に出演されていますが、全盛期の日活作品私はリアルタイムではほとんど観てません。「キューポラのある街」「若い人」「青い山脈」「いつでも夢を」「光る海」「潮騒」「愛と死をみつめて」「うず潮」「若草物語」「悲しき別れの歌」「父と娘の歌」「愛と死の記録」くらいです。このうち「悲しき別れの歌」は「北国の街」と二本立て、「愛と死の記録」は「絶唱」と二本立てでした。やっとこの頃に異性である舟木さんを、こんなお兄さんがいたらいいなぁ…と思い始めたというところでしょうか。


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その後は、日活の青春路線、純愛文芸路線も徐々に衰退していき、私も高校生になると芸能界のスターにはあまり関心を向けることがなくなりました。日活そのものが1970年代に入るとロマンポルノ時代に入っていきました。そんな中でも「戦争と人間」のような作品も世に送り出され、小百合さんも伍代家の娘役として出演されましたし、大学生になっていてひとりで映画館に行ける年齢になっていたので、この映画はリアルタイムで映画館で観ました。1975年の東宝「青春の門」を最後にリアルタイムで小百合さんの映画を観ることからは遠ざかっていました。結婚、子育て等々、とても映画館に足を運べる状況ではなかったからかと思います。1980年代の高倉健さんと共演された話題作「動乱「海峡」も観たいと思いながら結局、観に行けませんでした。

イメージ 6レンタルビデオが広まった頃に観たのが「細雪」(谷崎潤一郎原作)「おはん」(宇野千代原作)「外科室」(泉鏡花原作で監督は玉三郎さん)など文学作品。NHKテレビ「夢千代日記」あたりの前後、80年代の作品の小百合さんは、十代、二十代とは違った得も言われぬ深みのある輝きが感じられます。十年ほど前から映画館で封切りの小百合さん主演映画を観るゆとりができてから観たのは「時雨の記」「母べえ」「まぼろしの邪馬台国」「北のカナリアたち」など。そして、先日12月18日に、「母と暮らせば」を観てきました。

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まだ公開中ですので、映画の内容はwebサイトからの情報のみ集めて、私の感想はちょっとだけ

今回、小百合さんは二十代になったばかりの息子の母親役、二宮さん演じる浩二は弟で、その上にビルマで戦死した兄がいるという設定ですから、四十代半ばあたりの年令のお母さん役です。
私が、一番近々で観た小百合さんが母親役をする映画は「母べえ」(2008年)で、七年前のことになります。正直、その時の小百合さんは、割烹着を着ていてもお母さんという匂いを見てる側の私は受け取りがたい印象がありました。映画のタイトルに「母」という文字が入っているので余計に「母」をどう演じられるかに注目して観に行ったからかも知れませんが…。
今回も「母と暮らせば」というタイトルです。井上ひさし氏の戯曲を黒木和雄監督が映画化した「父と暮らせば」はリアルタイムで観てとてもいい映画だと感銘を受けましたので、おなじく井上ひさし氏の構想を基にして山田洋治監督が映画化するということが発表された時には、主演が小百合さんだと知って、嬉しく期待を膨らませていました。そして、実際に映画館に足を運びスクリーンで拝見した小百合さんからは「母」の匂い、「母」の息遣いが自然な適温で伝わってきました。リアルでありつつ、しかもきわものっぽい生々しさを小百合さん独自の清潔さや品格で包み込むような節度ある表現力で大女優の風格と力量を見せつけられた想いがしました。

銀幕に登場するや否や国民的美少女、清純派アイドルとして、世代を超えた憧れのマドンナになられた小百合さん。私も、彼女の佇まいに魅了されたサユリストのはしくれですが、映画界の数々の賞を受賞されてはいますが、人気と偶像化が先行して女優としての存在感そのものが評価の対象になることからは離れてしまっていた感があります。でも小百合さんは女優として舞台に立ってお芝居をされたことは一度もないのですね。映画人としての一本の道をひたすら「わが道」と決めて歩んでこられたことが、今回の「母と暮らせば」という作品でもうひとつ極められたような気がしました。

あくまで私の感想では、この作品は、映画的というより、やはり戯曲的な印象でした。一度も舞台でお芝居をされたことのない小百合さんですが、もし舞台に立たれたなら…こういう感じになるのかな?と想像しながら観ている私がいました。「ファンタジー」的な要素の強い作品なので舞台という限られた空間の中で観ている側の人間、ひとりひとりがそれぞれに自由に想像を膨らませて世界を広げていくのが舞台芝居ですから、そういった意味では、小百合さんの初舞台?という気持ちでも観ることができた作品でした。


イメージ 15二十代には「愛と死の記録」、三十代には「夢千代日記」など、原爆の惨禍をテーマにした作品に主演され、ずっと「原爆詩」の朗読会などもライフワークにされてきている小百合さんが70才で、この作品と出逢えたことは、自然の流れであり約束されたご縁でもあったのだと思います。







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映画.com webサイト「母と暮らせば」 2015年12月12日公開
http://eiga.com/movie/81537/

イメージ 8小説家・劇作家の井上ひさしが、広島を舞台にした自身の戯曲「父と暮せば」と対になる作品として実現を願いながらもかなわなかった物語を、日本映画界を代表する名匠・山田洋次監督が映画化。主人公の福原伸子役を「おとうと」「母べえ」でも山田監督とタッグを組んだ吉永小百合が演じ、その息子・浩二役で二宮和也が山田組に初参加。「小さいおうち」でベルリン国際映画祭銀獅子賞(女優賞)を受賞した黒木華が、浩二の恋人・町子に扮する。1948年8月9日、長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二が現れる。2人は浩二の恋人・町子の幸せを気にかけながら、たくさんの話をする。その幸せな時間は永遠に続くと思われたが……。

監督:山田洋次 脚本:山田洋次/平松恵美子  
企画:井上麻矢 プロデューサー:榎望

キャスト
吉永小百合:福原伸子
二宮和也:福原浩二
黒木華:佐多町子
浅野忠信:黒田
加藤健一:上海のおじさん


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~日刊スポーツ webサイト  「母と暮らせば」関連記事~
吉永小百合が絶賛 二宮は天才「無限の可能性が」

http://www.nikkansports.com/entertainment/news/1580255.html


以下は、ちょうど新橋演舞場に足を運んでいた12月11日(「母と暮らせば」公開日前日放送)に「徹子の部屋」に出演されました。リアルタイムでは観られませんでしたがyoutubeにあげてくださっているので、嬉しく拝見しました。
徹子の部屋 12月11日放送
https://www.youtube.com/watch?v=DAQDK6zpNVc


映画『母と暮せば』予告
https://youtu.be/hvrs_103jRw


今晩は 吉永小百合です ゲスト:二宮和也(嵐) 映画『母と暮せば』撮影秘話
https://youtu.be/TMbUW3DhEB8


本と雑誌のニュースサイト「リテラ」より
http://lite-ra.com/2015/12/post-1772.html


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