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「舟木一夫 歌のプリンス」DELUXE THE COLO SHEETより~連載 その7(下)


今日は、一日シトシトと雨音の聞こえる梅雨らしい一日でした。
わが家の裏庭のアジサイにとってはウレシイ雨のようですが西日本での豪雨の被害が心配です。

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コロシート 舟木一夫/歌のプリンス (1968年8月発行)

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連載 その7(下)

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日本のクロスビー・シナトラになれ! 
 ~「高校三年生」から「夕笛」まで―映画にみる舟木一夫の魅力を分析~  隅田喬太郎

その7(上)のつづきです

「北国の街」で演技開眼

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「続高校三年生」を大映で撮りおえると、その後はふたたび日活にもどる。
そして、舟木クンが、俳優として、大きくジャンプするきっかけとなった作品が、四十年春の「北国の街」だ。
これまでヒット曲のタイトルをそのままかぶせて作られていた映画とちがい、富島健夫の「雪の記憶」が原作である。その原作をもとに、舟木クン向きのシナリオを作成し、主題歌もつくられた。そこが違う点だ。
前にも「雪の記憶」を東映が「故郷は緑なりき」という題名で、佐久間良子、水木譲の主演で製作したことがあるが、この「北国の街」も、同じようなケースだった。
舟木一夫クンと和泉雅子の共演で、じつに美しい純愛ドラマを見せてくれた。前作にもおとることのない佳作だった。
″演技の楽しさ″そして″むつかしさ″を舟木クンは味わったそうだ。それも名伯楽の西河克己監督の演技指導のたまものといえるかもしれない。

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この作品の前後に「花咲く乙女たち」「東京は恋する」「高原のお嬢さん」「哀愁の夜」「友を送る歌」とヒット曲の映画化ものが撮られていったが、その度ごとに、着実にポイントをあげていった。
あれほど忙しいスケジュールの中で、よくもこれほどやれるものだと、日活のスタッフはただあきれるばかり。たいしたファイトの持ち主である。




連続ホーマー「絶唱」「その人は昔」

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四十一年秋、改心の場外ホームランをかっ飛ばした。いわずと知れた「絶唱」(日活・西河克己監督)である。
山陰の山地主の息子、園田順吉―進歩的で美しい心の青年をじつにみごとに演じぬいた。和泉雅子扮する山番の娘、小雪との悲しくも美しい恋物語は、全国のファンの紅涙をしぼらずにはおかなかった。
興収がなんと″五億円″という、日活にとっても予期しないほどのヒットとなって、この秋の話題を独占し、加えて、彼のレコード「絶唱」も、この年のレコード大賞の歌唱賞をみごとに受賞した。
映画評論家という肩書をもつおっかないオジサマたちでさえ″歌手の芝居とは思えないほどの好演″とほめたたえた。
中には「我が道を往く」のピング・クロスビーや「地上よる永遠に」のフランク・シナトラ(ともにこの作品でアカデミー賞主演男優賞を受賞した)のように、歌はもとより俳優としても大成するだけの素質があると、舟木クンの好演に拍手をおくってくれた人もいる。おせじではない、舟木クンをはげます愛情の言葉だろう。




このあと「一心太助・江戸っ子祭り」「銭形平次」と時代劇を東映で撮影し、いせいのいいところをみせると同時に、子供時代にあこがれていたチャンバラ映画への出演の夢を果たせたことはご同慶のいたり…。

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一心太助江戸っ子祭り
https://youtu.be/7CUAvxhnrbQ


チャンチャン、バラバラ…で気をよくしたわけでもあるまいが、つづいてホームランを東宝球場でかっ飛ばした。「その人は昔」である。
この映画は、ファンの方ならご存知のLPレコードからの映画化というめずらしいというより、本邦初ののこころみ。

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″心のステレオ″と銘打って、舟木クンのデビュー三周年記念と、芸術祭参加のダブルタイトルで売り出した、松山善三作詩・船村徹作曲の異色レコード。もちろん、このレコードの中では、舟木クンがすばらしい歌唱でファンの感動を呼んだが、ぜひこのイメージを映画化したいという、東宝はじめ各映画会社の凌ぎをけずる映画化権争奪のすえ、東宝に凱歌のあがった作品だ。
北海道の雄大な景色と、東京の灰色の空とのコントラストをたくみにとらえた松山善三監督の演出で新しい型の歌謡映画が出現した。
ミュージカル映画風な手法で描かれたこの映画は、歌手のみがやることのできるジャンルの作品だけに、舟木クンの生き生きした姿が印象的だった。
言うなればこの一作は、これからの歌手が映画出演する場合の大きな課題をなげかけたといってもいいだろう。
松山監督の演出のもと、舟木・内藤のフレッシュ・コンビがじつに美しく青春ドラマの中に生きつづけていた。

映画 その人は昔 予告編
https://youtu.be/31lFiBP3QVs



さらに「夕笛」ではこれまでの役柄から一歩オトナになった、たくましい青年としてスクリーンに登場し、松原智恵子とのコンビで良い味を出していたことは記憶に新しいところ。

映画 夕笛 予告編
https://youtu.be/-qv9AYDL3iA


そのあとに「君に幸福を・センチメンタルボーイ」で再び内藤洋子との共演でイキの合った楽しい映画をみせてくれた。

映画 君に幸福を・センチメンタルボーイ 
https://youtu.be/opfDSXhGXMA



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こうして舟木クンは、さらにさらに前進し、やがてはクロスビーやシナトラに劣らない日本映画史上に残るような仕事をみせてくれるだろう。
そんな日が待ちどおしくてならない。舟木クン、これからは作品を選んで、さらに飛躍してください。


舟木一夫主演映画つれづれ (よろしければ参考までに…)

ちなみに私がリアルタイムで観たのは「北国の街」と「絶唱」だけですが、この二作品を多感な思春期に観ることができたから、今、こうして舟旅を楽しむことができているんだと思います。私にとって舟木さんとの出逢いは、デビュー当時の数々のヒット曲もさることながら、このふたつの映画だったといっても過言ではありません。


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娘が自家栽培したアーティチョークのペーストをトッピングしたピザ。ピザのドウも手作りです

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同じく自家栽培のルバーブで作ったドイツレシピのチーズケーキ。アレンジで水切りヨーグルトも使用

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