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Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
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50周年ファイナル特別公演記録~その3 千穐楽コンサート昼の部れぽ

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舟木一夫 芸能生活五十周年記念ファイナル特別公演~新橋演舞場
            2013年  6月7日~6月29日
 
イメージ 1
 
さて、いよいよ千穐楽、お楽しみの特別バージョンコンサートまでたどりつきました
        
         2013年6月29日 千穐楽  昼の部 コンサート 
 
楽日は、第一部のお芝居『花の生涯』が終わって休憩が入り、通常なら開演時刻に幕が上がるのですが、いつものようにコンサートの構成の中に「プレゼントタイム」がなく、その代わりに開幕前に早目に舟木さんが私服で幕の前に登場なさって、次々にファンからのプレゼントをまとめて受け取る時間が設けられていました。
これは「ふれこん」などちょっとラフな感じのコンサートの際のスタイルのようです。私はこういう光景は初めての体験でしたが、舟木さんのステージ衣装とは違うカジュアルな私服姿を拝見できて幸せでした。
 
昼の部の開幕前の舟木さんの、ファッションは白地に紺系統の墨絵タッチの(ような風景画?っぽい柄に見えました)ゆったりとしたシャツ。~私は一階席の18列花道外側の2番目というお席でしたからちょっと遠くてオペラグラスでも柄はよく見えませんでした。わかる方教えてね!~パンツは白。赤いズック(
のように見えました)靴でした。その若々しいこと
 
たくさんのプレゼントを慣れた手つきで受け取って・・・腰をかがめる動作が延々と続くので、時々、腰を伸ばしてトントンと握り拳でたたく舟木さん。その度に客席からあがる歓声は、まさに「アイドル」(笑)だって、何をしてもステキなんだもん!私も思わず歓声をあげましたよ(笑)
 
 
以下、コンサートの模様は舟木さんのトーク(MC)を軸にレポートします。舟木さんのトーク部分はピンク
 
~オープニング~   黒のベストスーツに淡いグレーのジャケット
1 想い出通り (1976年アルバム「レマンのほとり」収録)イメージ 2
 
作詩:里中さとる 作曲:岩鬼まさみ
 
♪立ち止まることなく 時は流れ行き
愛だけが はぐれて迷う街
想い出通りの ポストから 
言葉の手紙を 届けたい
あなたの胸に・・・・・♪
 
里中さとるは舟木さんのペンネームのひとつです。
ご自作の歌詩の曲で登場です。
 
そんなわけで、千穐楽です!・・となんだかとっても楽しそうな舟木さん。先ずは一カ月間、どうもありがとうございました。
来年は9月にまた・・・もう来年のこと言ってます(笑)
ステージ中央に置いてある譜面台には譜面くらいの大きさの歌詩カードが・・・そのカードを見ながら里見さんの話題など話して・・・今日は、「ほとんど最近歌ってねぇよ!」っていう歌ばかりを・・ポップスタンダードっていうかゴチャマゼっていうか、まぁ、聴いていただければよろしいかと・・
 
2 追憶のブルース
3 北国にひとり
4 レマンのほとり
 
こういうことをやるとね、演奏するメンバーもタイヘン!・・・まぁ、ふだんからみんなカオもタイヘン、ハ・ハ・ハ
後ろにいるメンバーを振りかえって、何曲だったっけ? ん、75曲!?デスマッチ!(笑)
いつもと違うのばかり歌うけど、『高校三年生』ぐらいは歌わないと・・・仕方ないから歌って・・ハ・ハ・ハ
あれっ?・・・譜面台の歌詩カードをパラパラとめくって・・次の分がわかんないよ・・何かの歌詩カードを一生懸命探してる舟木さん・・・こんな小さい字見えねぇじゃねぇか・・・ん?ない!ないよ・・『楡の雨』・・・オレ『楡の雨』の歌詩覚えてないよ・・まぁ、いいか、いってみましょうか・・・演奏が始まりました。私も大丈夫かな?と心配しましたがなんてことない、バッチリ覚えていらっしゃいましたよ。少しもあわてず騒がず、悠々と歌詩カードなしで今の季節にピッタリのやさしく甘い詩とメロディーの『楡の雨』を聴かせてくださいました。レコードで聴く『楡の雨』の歌声もステキですが今の舟木さんの温かな声もこのラブソングにピッタリでした。
 
5 楡(エルム)の雨 (1975年アルバム「暦・十二カ月の愛の詩」収録 6月の詩)
 
イメージ 3楡並木に 降る雨は
若葉とかした うすみどり
傘をさす手が ゆびさきが
ふれてはなれて またふれて
いつかふたりを 寄り添わす
なんてすてきな 雨だろう
 
雨が流れる ひろい窓
並木通りの 角の店
うるむ目線が ゆらゆらと
ゆれてからんで 燃えてゆく
帰りたくない 日暮れどき
なんてすてきな 雨だろう
 
傘にかくれた くちづけは
青い楡の 味がする
首をかたむけ つめをかみ
次の約束 待つひとの
レインコートに きらきらと
なんてすてきな 雨だろう
 
 
6 風信子だより(1976年アルバム「花もよう」収録)
7 風の香り(1977年アルバム「愛はまぼろし」収録~20013年6月26日復刻盤CD発売)
 
若い頃のラブソングは歌詩が甘くても思い出すことがいっぱいある。人の噂によると、あたしゃ60代のアイドルだそうで・・・(拍手)・・アイドルという言葉は僕がデビューした頃はもうあったのかな?でも、女学生のアイドルというと「安達明くん」、それとアキちゃん・・三田くんが出てきたときは、白虎隊そのままみたいだった。ちょっと古風な美少年という感じで世の中にこんな美少年がいたんだ!と思った。あっ、(三田さんと)来年また一緒に仕事するんです。三田明さんとご一緒するのを楽しみになさっている様子が伝わってきました。

8 銭形平次
お芝居に出演なさっていた役者さんたちが黒のお揃いのTシャツ姿で総出で手ぬぐい撒きを威勢よく・・高校三年生と銭形平次はやっぱり外せないですよね。
9 高校三年生

10 忘れものの街(初・1976年ふれコンで歌唱)
11 白い部屋
(初・1975年8.2~6読売ホール「今までの僕、これからの僕」にて歌唱)
 
画像の楽譜は1975年8.2~6読売ホール「今までの僕、これからの僕」のパンフレットに掲載されていました)
 
イメージ 4このあたりの曲も高音も若々しくて少しも疲れを感じさせない歌声で正直驚きました。もちろん今の舟木さんの魅力的な低音の響きも一段と冴えてました。ピアノ演奏も素晴らしく聴き応え十分。
 
あとこれで、お昼のステージが終わって夜の部は芝居がどんなことになるかわからない・・あたしがいつもヒガイシャ・・ウソばっか(笑)ワルサばかりしかけてる(笑)夜の部のお芝居をとっても楽しみにしてる御様子の舟木さんです。千穐楽の芝居がこんな風になったのは明治座で毎年やってたとき、2年目からなかなか思うように芝居ができなくてストレスがたまって、村上先生(村上現三氏)に電話して「遊んでいいですか?」と相談したら「おう、いいよ!ヤレヤレ!」と・・後でまた先生から電話がかかってきて「あそこのアレは本物の酒をのましちゃえ!」って(笑)
 
ラストスリーを・・・
 
12 遥かなる草原
13 麦笛
14 少年いろの空
 
思いがけず、舟木さんがラストスリーに選ばれた曲は奇しくも「私が一番知らない頃、そして一番知りたい頃」・・つまり、舟木さんが最も辛かった時期の曲でした。「思いがけず」と書きましたが、これは実は「思いがけず」なんてことはなくて私が今、一番「今の舟木さんの声で歌唱でナマで」どうしても聴きたかった三曲ばかりだったのです。ですからなんだかとっても不思議な気持ちで聴きました。今、あえて「あの頃」の曲をラストに並べられた舟木さんの真意のほどは知る由もないのですが、私の勝手な解釈では舟木さんは御自身が一番辛かった時期の歌を、歌を愛する心を取り戻し、歌を掴んだ今、あの頃の歌に「愛おしさを込めて」向き合い、心を込めて歌っていらっしゃるように思えました。
 
↓以前にアップしたブログです。
『陽射し・旅人』 をてがかりに歌声でたどる「あの頃の」舟木さん 
 
参考資料  『青春賛歌』(大倉明著)より
1972年1月『遥かなる草原』(B面『さりげない別れ』)発売
    3月『よみがえる夜明け』(B面『麦笛』)発売
    3月26日 過労と胆のう炎で慶大病院入院 4月5日失踪 4月7日事件発生入院 4月16日退院
1972年6月 アルバム『日本の四季~西條八十の世界を歌う』発売
    7月『帰郷』(B面『どこかへあなたと』)発売
    10月『流浪』(B面『青春』)発売
    11月 十周年リサイタル開催(東京/大阪)
1973年1月『都井岬旅情』(B面『白鳥』)発売
    4月『少年いろの空』(B面『明日に向かって走れ!』)発売
    5月急性胆のう炎で慶大病院入院 6月12日退院
    6月 アルバム『宵待草~竹久夢二の郷愁』発売
    7月『親不孝通り』(B面『俺が死ぬ日』)発売
    7月7日 婚約発表(3月婚約/4月結納)
    9月『サンチャゴの鐘』(B面『夏子』)発売
    10月29日 京都市内事件発生入院 11月18日退院 静岡県にて静養
 
少年いろの空 作詩:井口愛 作曲:田村博正
 
イメージ 5その眼はむかし 空だった
悲しいときには 素直に泣けた
きらきら 蒼い空だった
その眼はむかし 海だった
愛する心が 静かにゆれた
セロファン色の 海だった
 
いつからか 泣くことも ルル
いつからか 笑うことも 
歯車みたいな 毎日の
カレンダーの中に わすれたの
 
その眼はむかし 風だった
明日という名の 青空の中を
自由に飛べた 風だった
その眼はむかし 夢だった
果てない砂浜 裸足でかけた
少年いろの 夢だった
ルル・・・・
少年いろの 夢だった
少年いろの 夢だった
 
舟友のkazuyan_hmさんの素敵な動画をお楽しみ下さいね。
 
〈アンコール〉
15 宝福寺にて
 
『少年いろの空』を最後に幕が下りて・・・客席からのアンコールを求める手拍子が続くなか、再び幕が上がります。そしてイントロ・・・最初のフレーズで大きな拍手が起こりました。古くからのファンの方にはお馴染みの曲のようですが、私には聴き慣れない、けれど耳に心地よいメロディーです。舟木さんの声が流れるのを息をころして聴きました。その最初のフレーズは・・・
 
♪くすの木の梢をわたって 気持ちのいい風が吹いてきます・・・   
彼岸花が散っています・・・ 秋も もうだいぶ 深まりました♪
 
全部を聴きとることはできませんでしたが・・・・印象的なフレーズだけ大急ぎでメモしました。間違ってるかもですがご容赦を(汗)
 
♪人も草も風も・・・そして人も愛も すべてのものが 流れています
そして それには 何の意味もなく ただ果てしのない 流れがあるだけです♪

人の心の喜怒哀楽、幸せ、不幸せという人生の様々なできごと そんなものとは関係なく 時は流れ 自然は素知らぬ顔で悠々とあるがままの姿を変えない・・・
そんな意味合いを詠った「無常観」の世界が広がっていくような曲でした。
 
舟木さんが、特別に選ばれたアイドルスターとして若き日を過ごしたことも、その後、長く続いた「寒い時代」を過ごしたことも そして鮮やかに復活を遂げて今があることも すべては大きな流れ(宇宙)の中のとるに足らない小さなこと・・・そんな清々しい舟木さんの想いが込められているように感じました。
人の一生は風のようなもの・・・舟木さんが好んで使われる「風」という言葉が『宝福寺にて』という歌の中を駆け抜けていくように感じられ、しみじみとした感慨があふれてきました。
「舟木さんが風になった」そんな美しく爽やかな時空間に漂ううちに本当に最後の幕が下りてきました。
 
『宝福寺にて』は三浦久氏の作詩・作曲・歌唱のカバー曲だそうです。
 
 
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