舟木一夫 芸能生活五十周年記念ファイナル特別公演~新橋演舞場
2013年 6月7日~6月29日
ひとつ前のブログでは通常公演「昼の部のコンサート」の記録をアップしました。
今回は「夜の部のコンサート」(27日を主軸に)での舟木さんのトーク(MC)を軸にレポートします。舟木さんのトーク部分はピンク
私の演舞場公演「詣で」スケジュール
6月13日 昼の部 終演後のトーク
6月22日 昼の部
6月22日 夜の部
6月23日 昼の部
6月23日 夜の部
6月24日 昼の部 終演後のトーク
6月27日 夜の部
6月28日 昼の部
6月29日千穐楽 昼の部
6月29日千穐楽 夜の部
6月30日サンクスコンサート
6月7日~6月27日 夜の部コンサート
~オープニング~
(前半)
グレーのスリーピース、襟は黒、パンツの脇にも黒のラインでアクセント。胸に白バラで登場
東京は恋する
昨日まで雨・・・「しとしとぴっちゃん・・♪」が続いてましたが、やっと晴れて「お暑い中」・・というのがしっくりくるようになりました・・お暑い中、ありがとうございます。
もう50年・・といっても僕自身がずっとアホを通してますから、まぁ、どうということもないんですが・・・
今日で夜の部は終わりですから、踊りの面々(前半と後半の間の舟木さんがお着替えをなさる間の舞台)は、今日までです。
~プレゼントタイム~
哀愁の夜
たそがれの人
高原のお嬢さん
プレゼントタイムの「たそがれの人」の時に、ひとりの男性が可愛い小さな紫の花の花束を舟木さんに手渡されたのですが、いつもプレゼントタイムの時にはポーカーフェイスの舟木さんが一瞬ニヤリとされたようなので「?」と思ってたら、後で新派の英太郎さんだっと舟木さんがおっしゃいました。
高原のお嬢さんを歌い終わってしみじみと・・僕はつくづく作品に恵まれた幸せな歌い手だと思います。この稼業は50年やってても会社勤めの方のように安心できるわけでもなし・・・でも、年金は4年前から出てます(笑)年金生活者です(笑)
声も身体の一部ですから老化しますが、若い頃にはなかった「響き」が出てきているという部分もある。とりあえず55周年を目指して・・・・(大きな拍手)
最近は「元気よく歌う」のは難しい(笑)・・・そのへんの歌を・・と『高校三年生』はじめ学園ソングを
高校三年生
仲間たち
あゝ青春の胸の血は
学園広場
深川くずし~さのさ(林啓二/長谷川かずき/西川美也子/真木一之)
(後半)
淡いグレー系の着物、長襦袢と帯はこげ茶系、素足に雪駄で登場
艶やかでスパニッシュなアレンジの日本調の舞をみせてくださった四人の皆さんがせりを降りてゆかれるのと入れ替わりに舟木さんが上手袖から登場して、四人の方のお名前を紹介されました。その際に、長谷川かずきさんのお祖父様にあたる長谷川一夫さんのことにふれ「赤穂浪士」の大石内蔵助のあの有名な「各々方(おのおのがた)・・」の声色をするお茶目ぶりを発揮する舟木さん。それに、笑いつつも、私はひたすら、舟木さんの足もとが気にかかってオペラグラスを目にくっつけて・・・だって舟木さんのナマ足はとってもセクシーなんだもん↓
着物をお召しになったときの舟木さんの腰から裾にかけてのラインの美しさは「反則もの」ですよ。ズルイ!!
まだみぬ君を恋うる歌
あゝりんどうの花咲けど
なんか、歌詩間違えちゃった・・・前にNHKで『高校三年生』の歌詩を間違えました。しかもテロップがこう下のところに流れてる(笑)
~『あゝりんどうの花咲けど』の二番の歌詩を一番で歌われました。私はこの曲が大好きなのですぐ「違うよ!」って気が付きました。「♪高原わたる 雲あわく」のところを「♪初恋あわれ いまはただ」と・・・二番はどうされるのかな?と思っていたら当然二番の歌詩をそのまま再度繰り返されました~
銭形平次
~スタンディングはなくて手ぬぐい撒きのみ~
四行詩は起承転結がはっきりしているから短くてもスケールが大きい。日本は四季の移り変わりがあるからこういう歌ができるんです。おとなしい詩でも華があって艶やか・・・と『絶唱』~『夕笛』~『恋唄』を続けて三曲歌われましたが、『恋唄』はすずきじろうのペンネームでの舟木さんの自作詩(1977)。四行詩の世界を当時から手がけていらしたのですね。西条八十氏作詩の『絶唱』『夕笛』と並べても全く違和感なく見事な四行詩の世界を詠った名作だと思います。
絶唱
夕笛
恋唄
「えんか」には演歌~怨歌~艶歌~援歌~などの字をあてて、色々ありますけど、「艶歌」と書いて「つやうた」と呼ぶのにふさわしい世界の曲を二曲・・・
京の恋唄
恋人形
『京の恋唄』は西条八十氏が舟木さんのためにお作りになった最後の詩です。八十氏はこの曲の発売の翌年にお亡くなりになりました。この曲も名曲ですが、どちらかというと発表当時の舟木さんの歌唱よりも今の舟木さんが歌われるほうが心に沁み入るような気がします。歌い手の人間としての成長とともに詩そのものが育って熟成していくという好例を痛感させられる曲の代表的なものだと思います。私としては、新曲を待望するという気持ちよりも、舟木さんがこれまで出逢ってこられた持ち歌~名曲がたくさんあると思います~を丹念に掘り起こしていかれ、その歌に新たな生命(いのち)を吹き込まれることを望んでいます。そういう意味でも『京の恋唄』はこれからのステージで何度も聴きたい曲のひとつです。西条氏もそれを喜ばれるのではないでしょうか。西条八十と舟木一夫の出逢いで生まれた曲は日本の流行歌の歴史の中で「抒情歌」の世界を築き上げ、日本の美しい原風景や日本人の心根の奥ゆかしさを「歌」として表し得た「金字塔」だと思います。
そしてラストの『恋人形』・・・この曲も私にとって、とっても気になって仕方ない曲です。なぜかというと音源がないので歌詩がわからないからなのです。しかも舟木さんのご自作の詩なのです。ネットで調べてみると一番の最初のフレーズは出てきました。~「薄墨の 空はつれない雨模様 帰るあてさえない人に」~
私が初めてこの曲を聴いたのは、昨年11月まだ舟木さんと再会して間もない頃の京都南座のシアターコンサートです。その頃はまだ舟木さんご自作の詩だとは全く知らなかったのですが、とても素敵な詩で印象に残りました。今回は夜の部で歌って下さっているので、なんとか歌詩を聴きとりたくて真っ暗な客席でメモを片手に・・(笑)聴きとりなので字はわかりませんが、想像して当て字で・・・
恋人形 作詩:舟木一夫 作曲:山路進一
薄墨の 空はつれない 雨模様
帰るあてさえ ない人に
いくつ折鶴 恋ごころ
にじむ 吐息の もどかしさ
ふるさとは 風のかおりも 秋化粧
落ち葉しぐれる 白壁に
ゆれて やつれて 細々と
つらいうわさが 気にかかる
薄紅の 目もとやつれて 恋人形
あやめ一輪 咲くおりに
かくしきれない あの夜の
いのち 重ねた 夢のあと
アンコール~明日咲くつぼみに
着物で歌っても全然違和感がない曲・・・とおっしゃって、おなじみの50周年記念曲でオーラスとなりました。
着物すがたで歌う舟木さんはやっぱり私のあこがれた『絶唱』の順吉さんを思い出させて心がときめきました。しかも、あの頃の舟木さんにはまだ感じられなかった男の色香とおおらかさが加味されていて、さらにさらに魅力的な着物姿なのでした。惚れ惚れぇ~ッ
(一部期間限定画像有)