二年半ぶりにリリースされるニューシングル「眠らない青春」は、70年代半ば頃、舟木さんご本人が作曲家の川崎浩史氏と共作で楽曲を作り始めた頃に出来た作品。当時アルバム「レマンのほとり」に収録したもので、今回アレンジを変え、完全新録音での発売となります。また、カップリングの「恋人形」も、同時期に山路進一氏と作った楽曲で、こちらは初レコーディング曲となります。
6月18日発売予定のニューシングル「眠らない青春」と「恋人形」の編曲を担当された杉村俊博氏・・・舟木さんの密着写真集「瞬・華・愁・透」の「透」誌上に登場なさっています。どこかでお名前を見たような、ぼんやりとした記憶はあったのですが、失礼なことに、今更ながら、気がつきました。
「明日咲くつぼみに」も「浮世まかせ」も、杉村氏の編曲によるものです。
そして、さらに「WHITE」でも、多くの編曲をなさっています。どうも、すみませんでした、杉村さん。(ペコリ)
さらに、後から気付きましたが、2014年シアターコンサートの京都南座のパンフレットや「青春歌謡BIG3」のパンフレットにも「音楽監修:杉村俊博」というお名前を見つけました。遡ってチェックしてみたら、もうかなり以前から杉村さんがコンサートの音楽監修をなさっていらっしゃるのですね。なにしろ、舟木さんと再会してまだ2年も経っていない私ですので、舟木さんのステージや舞台などになくてはならないスタッフの方のお名前など、まだまだ存じ上げなくて申し訳ないです。不勉強でお恥ずかしいです。
以下は、杉村俊博氏編曲による舟木さんのオリジナル曲です。
ほかにも、くやしまぎれ/斜-me-節 /End・Love
聴きなれた曲ばかりですが、あらためてアレンジに注目(注耳?)してお聴きくださいね。
いずれも、kazuyanさんのステキな動画です↓
「WHITE」の編曲も数多く・・・
ほかにも、くやしまぎれ/斜-me-節 /End・Love
~糸車~/かくれんぼ/下町どこさ/ガラスの架橋
など多数
「眠らない青春」は、1976年8月発売のアルバム「レマンのほとり」に、収録されていて、その時の音源では、作詩が里中さとる、作曲が岩鬼まさみ、編曲は竜崎孝路となっています。
作詩の里中さとるというのは舟木さんのペンネーム、作曲は岩鬼まさみとなっていますが、それについては、舟木さんご自身が、以下のように語られています。
~この歌もメロ先(メロディを先に作ること)なんだよ。フォークのフリー・ランサーというグループがいてね、メロディはリーダーの川崎弘(注:ニューシングルでは浩史となっています)との合作。”ヒロ、そこんとこの展開、こうしよう”とか言いながら(笑)でも、ただ書いていただけで、俺のための作品でもなんでもなくて。そうこうしていくうちに、サビのメロディに後付けしてるとき”ゆく春の~”の痛さがぽーんときたんだよ。その痛さをね、全体に広げてマイルドな歌詞にできないものか・・・ということになって、まとまったのがこれだよ~(密着写真集「瞬・華・愁・透」 の「瞬」掲載文より抜粋)
この舟木さんのおはなしから、作曲は舟木さんと川崎浩史氏との合作ということで当時は「岩鬼まさみ」という名前で発表なさったということなんでしょう。曲が先にできて、そこに詩をのせていって出来上がった作品なのですね。なお、編曲の竜崎氏は、舟木さんファンはご周知のように、舟木さんのオリジナル曲やカバー曲の音源の多くを編曲なさっていらっしゃる著名なアレンジャーです。
6月18日にリリースされる際には、作曲は、川崎浩史ということになるそうです。また、アレンジャーは1976年当時の竜崎孝路氏から今回は杉村俊博氏に変わります。現在、「青春歌謡BIG3」のステージで舟木さんが歌っていらっしゃる「眠らない青春」は、おそらく杉村氏による新アレンジのものだと思われます。「恋人形」についても杉村氏の編曲です。以下をご参照下さい。
舟木さんのニューシングル 6月18日発売
1. 眠らない青春(作詩:舟木一夫 作曲:川崎 浩史 編曲:杉村俊博)
2. 恋人形(作詩:舟木一夫 作曲:山路進一 編曲:杉村俊博)
2. 恋人形(作詩:舟木一夫 作曲:山路進一 編曲:杉村俊博)
以下、杉村氏による、舟木さんとの出逢いと、舟木さんの印象、かかわり方や、仕事仲間として、杉村さんから御覧になった舟木一夫という人について・・・などなどを語っていらっしゃるのをご紹介します。
~密着写真集「瞬・華・愁・透」の「透」掲載~音楽仲間INTERVIEWより~(2012年10月1日刊)
作曲家・編曲者:杉村俊博氏
30年ちょっと前・・・僕がちょうど30歳、舟木さんが35歳の時に初めてお会いしました。よくご本人が言われる「寒い時期」だと思います。その頃、コロムビア所属歌手のみなさんのステージ譜を書かせていただいていまして、「舟木さんの譜面も書いてみないか」とお話をいただいたんです。
気持ちをゆっくりさせて、踏み込んだ話やプライベートの話をするようになったのは、ここ10年くらいじゃないかなぁ・・・。これは僕の勝手な思い込みかもしれないのですが、舟木さんはなぁなぁの付き合いというのはね、避けている様子というか、立場や空気を読んで行動される方だから。そういうのはダメだろうなぁという空気がありました。
基本的には、最初にお会いした時から、変わらないですね。でも、最近、舟木さんはゆったりされてきた、というか・・・スローになってきた気がします。もともと、舟木さんはせっかちですが(笑)、そのテンポ感がよかったのでしょうね。
兄貴・・・といっては舟木さんに失礼ですけど、僕だけではなく、みんなのことをきめ細かく見ていてくれる。怒る時は怒る、盛り上げてくれる時は盛り上げてくれる。バランス感覚のいい方だと思います。
記憶力が抜群にいい。例えば、こういう話があります。「絶唱」にしても「哀愁の夜」にしても・・いろんな作
品それぞれにアレンジが何パターンもあるんですね。なのに「何年何月にどこそこで使った『絶唱』で・・
」と。アレンジしたのは僕だけど、はてどんなアレンジだったかなぁ・・・と悩んでいると「こういう流れでテンポはこうで」と説明してくださる。ということは、僕らがアレンジしたものをしっかりと受け止めて歌を重ねてくれている、ということです。ただただ、リズムに乗って唄っているのではなく。ありがたいなぁという想いと、尊敬ですよね。歌とちゃんと向き合ってくれているというか。単純に嬉しいし、アレンジし甲斐もあります。
舟木さんがもし、アレンジャーになっていたら、ものすごいアレンジャーになっていたと思う。「テンポ、もっと
落ち着かせたほうがいいんじゃないの?」とか「楽器、これに変えて」とか指摘されるんです。流れについても遠慮なく言ってくれる。結果的に、いい流れを作り出すんです。もう「まいった。1本とられた!」という感じ
ですね(笑)
落ち着かせたほうがいいんじゃないの?」とか「楽器、これに変えて」とか指摘されるんです。流れについても遠慮なく言ってくれる。結果的に、いい流れを作り出すんです。もう「まいった。1本とられた!」という感じ
ですね(笑)
わが家のいちはつ(アヤメ科)です。二、三日前にもう花が終わってしまいましたが・・・