アルバム こころのステレオ第2集 雪のものがたり
(1968年11月発売 第23回芸術祭参加)
作 西条八十 音楽 船村徹 脚色 二条冬至夫
歌唱 舟木一夫
助唱 大原ますみ 声 藤本譲 合唱 コロムビア合唱団
協力 長野県白馬村役場
レコード盤の2面が「下」となっています。
その3では「下」の前半を掲載します
以下は舟友さんの動画「雪のものがたり 下」です(音)
2面「下」では、その1、その2でご紹介したレコードの1面「上」から、さらに「ものがたり」が佳境に入っていきます。舟木さんの語りも歌唱もこの「下」からが、聴きどころだと思います。
私は、聴きすすむうちに、どんどん「ものがたり」の世界に入り込んでしまいました。
濃紺の部分は舟木さんの歌唱
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ ヤッホ ヤッホ
ヤッホ ヤッホ
星だ 月だ 夜だ もやせ
たき火 赤く
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ ヤッホ ヤッホ
ヤッホ ヤッホ
捨てないでおくれよ 沙美
捨てないだおくれよ 沙美
ひとりで泣いているんだよ 沙美
君の黒髪で ぼくをしっかりと
結んでおいて 欲しかった 沙美
捨てないでおくれよ 沙美
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 逢いにゆきたい
秋はさびしい 沙美が恋しい
秋はかなしい 想いとどかぬ
あっ! 五竜岳のクレパスを雪が
とんだ!
ああ雪だ 雪
ピンクは大原ますみさんの歌唱
黒は男性合唱
青緑の部分は舟木さんの語り
赤の部分は大原ますみさんの語り
今年初めての雷鳴が突然 餓鬼山の谷底からおどり出して
白馬岳におそいかかってくる夕暮れ
沙美はぼくとベタニヤだけを置き去りにして
どこかに行ってしまった。
白馬岳におそいかかってくる夕暮れ
沙美はぼくとベタニヤだけを置き去りにして
どこかに行ってしまった。
ベタニヤ お前の姉さんを連れてきておくれ
ベタニヤ お前は人間の言葉がわかるんだろう
沙美を呼んでおくれ!
ベタニヤ お前は人間の言葉がわかるんだろう
沙美を呼んでおくれ!
ヤッホ ヤッホ
雲だ 峰だ 谷だ 花だ
鳥だ 歌だ雲だ 峰だ 谷だ 花だ
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ ヤッホ ヤッホ
ヤッホ ヤッホ
だけどそれだけで
山の心がわかるのかい!
山の心がわかるのかい!
星だ 月だ 夜だ もやせ
たき火 赤く
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ ヤッホ ヤッホ
ヤッホ ヤッホ
だけど君たちは 本当に
山を愛しているのかい
山を愛しているのかい
沙美! どこへ行ってしまったんだい!
沙美! どこにいるんだい!
沙美! どこにいるんだい!
↓舟木さんのドラマチックな歌唱に注目して下さい
捨てないでおくれよ 沙美
捨てないだおくれよ 沙美
ひとりで泣いているんだよ 沙美
君の黒髪で ぼくをしっかりと
結んでおいて 欲しかった 沙美
捨てないでおくれよ 沙美
夕べ まっ赤な
谷川の 水をみたよ 沙美
夕べ むらさき色の
星が流れたよ 沙美
谷川の 水をみたよ 沙美
夕べ むらさき色の
星が流れたよ 沙美
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 逢いにゆきたい
秋はさびしい 沙美が恋しい
秋はかなしい 想いとどかぬ
渡り鳥に たのんでみよう
落葉に書いたぼくの手紙を
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 沙美に逢いたい
落葉に書いたぼくの手紙を
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 沙美に逢いたい
↓少年のように透明で美しい声です。素直な語りが胸に響きます。
あっ! 五竜岳のクレパスを雪が
とんだ!
ベタニヤだ! みえる!
走ってる! とんだ!
走ってる! 走ってる!
沙美がいるんだ!
あそこにいるんだ!
沙美!
沙美!
走ってる! とんだ!
走ってる! 走ってる!
沙美がいるんだ!
あそこにいるんだ!
沙美!
沙美!
いる! いない!
いる! いない!
いる! いる!
いない! いない!
あっ! あーーーーー
いる! いない!
いる! いる!
いない! いない!
あっ! あーーーーー
ああ雪だ 雪
↓歌とも語りともつかないデリケートな表現・・・このあたりから青年画家の感受性と幻想と狂気すら感じられる世界が繰り広げられていくようです。舟木さんの素晴らしい表現力に注目してください。
もう粉雪がふると云うのに
ベニヒカゲの 蝶がとんでいる とんでる
樺の木の病葉(わくらば)に とまっている
トンボは ルリボシャマンだ ルリボシャマン
ブナの木のまっ暗な林の中で
ホシガラスが 狂い鳴いている
雪だ・・ 雪・・・ ああ・・・・
ベニヒカゲの 蝶がとんでいる とんでる
樺の木の病葉(わくらば)に とまっている
トンボは ルリボシャマンだ ルリボシャマン
ブナの木のまっ暗な林の中で
ホシガラスが 狂い鳴いている
雪だ・・ 雪・・・ ああ・・・・
沙美!
沙美! 沙美
もう大丈夫よ ね・・・
もうどこにもいかないわ
沙美!
ほら こゝにいるでしょ
沙美の黒髪だって
あなたが冷たいと云った
この指だって
みんな みんな あるでしょ
沙美! 沙美
もう大丈夫よ ね・・・
もうどこにもいかないわ
沙美!
ほら こゝにいるでしょ
沙美の黒髪だって
あなたが冷たいと云った
この指だって
みんな みんな あるでしょ
↓リズミカルな調べにのせた舟木さんの歌唱の中に純粋で一途な青年の若くほとばしるような情熱が燃えています。でも、どこまでも清潔で高貴な香りを放っていることに感動します。
沙美がいる
そばにいるわ
沙美がいる
そばにいるわ
沙美がいる
ここにいるわ
沙美がいる
ここにいるわ
そばにいるわ
沙美がいる
そばにいるわ
沙美がいる
ここにいるわ
沙美がいる
ここにいるわ
めぐり逢えた
離さないよ
めぐり逢えた
ほくのものだよ
沙美の 黒髪が匂う
沙美の くちびるがあまい
離さないよ
めぐり逢えた
ほくのものだよ
沙美の 黒髪が匂う
沙美の くちびるがあまい
レコードの2面「下」の後半(その4)につづきます