Quantcast
Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1510

新橋演舞場 舟木一夫特別公演 千秋楽 昼の部 コンサート 9月24日  

$
0
0
千秋楽から、もう、ずい分と時間が経ってしまいましたが、「速報!」だけで御無沙汰していたコンサートの詳細れぽを・・
 
 
イメージ 1
 
 
千秋楽は、それまでの昼・夜のコンサートとは別メニューということで、進行上の都合でしょうか、プレゼ
ントは開演前に舟木さんが幕前に登場されて、ハンドマイクを手にして5分ほどあれこれお喋りをしながら
受け取っていくスタイルでした。純白の長そでシャツにジーンズ、グレーのスポーツシューズ。
 
                         舟友さんがプレゼントなさったゴージャスな花束です
 
イメージ 3
 
舟木さんのトーク部分はピンク文字です
 
今日は、「高校三年生」も「学園広場」も歌いませんので、今日だけ来られたお客様に予めお詫びしておき
ます。これ
(演舞場公演)が終わったら、稽古に入って、10月に名古屋(中日劇場公演)に行きます。着替えてすぐに出てきます。

以下、いつもの通り、舟木さんのトークを中心に、コンサートの模様を追っていきます。
真っ暗闇の客席で、わずかに届くライトの灯りをたよりにメモしてますので、明るい所でさて判読しようと思っても全く解読不可の部分もあります。しかも記憶力は日に日に低下の一途をたどり、一生懸命メモったはずなのに、全然思いだせない部分もあって、悔し~い!(笑)
聴きもらし、書きもらし、書いてあるのに判読できない・・・たよりないレポですが、お役に立てればうれしいです。
 
イメージ 2昼の部は、着物で登場です。オープニングは「流転」
前半と後半でお着替えがありました。まず前半は、白地の絣織りっぽい感じに見えました。長襦袢は淡い色合いの藍色、帯も白に藍色をあしらったもの、雪駄の鼻緒も藍色系です。

オープニング
~流転 作詩:藤田まさと 作曲:阿部武雄
(1937年)
http://www.youtube.com/watch?v=35bQL07Jrp8(上原敏歌唱)
 
男命を みすじの糸に
かけて三七(さんしち)二十一目(さいのめ)くずれ
浮世かるたの 浮世かるたの
浮沈み
 
どうせ一度は あの世とやらへ
落ちてながれて行く身じゃないか
鳴くな夜明けの 鳴くな夜明けの
渡り鳥
 
意地は男よ 情は女子(おなご)
ままになるなら 男を捨てて
俺も生きたや 俺も生きたや
恋のため

イメージ 4・ひとくちメモ
「流転」は、アルバム「渡世人 舟木一夫三度笠を歌う」(1972年)収録されています。1937年の松竹・加茂作品の映画「流転」主題歌のようです。原作は、井上靖氏の歌舞伎の世界の三味線奏者を主人公にした小説です。天保十一年、市川海老蔵の「勧進帳」が巷の話題になっていました。団十郎が義経、海老蔵が弁慶です。人気者の海老蔵は傲慢なところがありました。その海老蔵に楯突く三味線弾きの新二郎。2人の対立の中で新二郎に視点を合わせて物語が展開していきます。(1948年 大阪有文堂刊行)

 
 
 
 
 
今日は千秋楽です、おかげ様でなんとかたどりつくことができました。ありがとうございます。
「日本の名曲」たちのくくりの中で、「日本調」というのがあって、全部名曲と申し上げていいかと・・
今日はそれを、久しぶりに豊藤美御姉さんの三味線で・・少しも変わらないんです、3人くらい姉妹がいて
、順番に出て来てるんじゃないかと・・(笑)
 
イメージ 5小判鮫の唄 作詩:高橋掬太郎 作曲:大村能章
(1848年)オリジナル:小畑実さん歌唱
 
かけた情が いつわりならば
なんで濡れよか 男の胸が
かつら下地に ともしび揺れて
いつか浮き名の こぼれ紅
 
誰の涙か 二片三片(ふたひらみひら)
まわり舞台に 散る花片よ
恋は一筋 生命(いのち)にかけて
なんの恐かろ 小判鮫

・ひとくちメモ
長谷川一夫が主宰となり戦時中に「新演技座」という劇団を創設したそうです。この劇団が戦後復活して二番目に撮った時代劇映画「小判鮫」の主題歌。 
 
江戸の闇太郎 作詩:西條八十 作曲:古賀政男
(1957年)
http://v.youku.com/v_show/id_XNjU5NDgwNzI=.html(美空ひばりさん歌唱)
 
イメージ 6月に一声 ちょいとほととぎす
声はすれども 姿は見えぬ
おれも忍びの 夜働き
どっかり抱えた 千両箱
こいつァ宵から 縁起がいいわい
ヘン おいらは黒頭巾
花のお江戸の 闇太郎
 
江戸の盛り場 猿若町に
ひいき役者の 幟があがる
あだな笑くぼに 雪の肌
女泣かせの 雪之丞
こいつァ今夜も 行かざぁなるめえな
ヘン おいらは黒頭巾
花のお江戸の 闇太郎
 
 

・ひとくちメモ
「雪之丞変化」は、1934年(昭和10年)から翌年にかけて朝日新聞に連載された三上於菟吉の時代小説。映画も数多くされて、長谷川一夫さん、大川橋蔵さん、美空ひばりさんなどが主演されています。「江戸の闇太郎」は、ひばりさん主演の映画の主題歌。長谷川一夫さん主演の際の主題歌に、東海林太郎さんが歌った「むらさき小唄」(♪ながす涙が お芝居ならば なんの苦労も あるまいに)があります。

日本調というのは、時代劇と切り離すことができないです。とくに股旅ものは、ほとんどが歌になってる。どっからが日本調で、どっからが演歌というのはむつかしいですが、例えば、五月みどりさんが歌うと「♪おひまなら来てよネ♪」と歌ってみせる舟木さん)日本調になる。みっつばかり「掘割りに、柳と三日月」・・なんていう色っぽいのを・・・

イメージ 7博多夜船  作詩:高橋掬太郎 作曲:大村能章
(1936年)
http://www.youtube.com/watch?v=oJoQuHDgNy0(美空ひばりさん歌唱)
 
逢いに来たかよ
松原越しにヨー
博多通いの
アレサ夜船の 灯が見える
灯が見える
 
十三夜 作詩:石松秋二 作曲:長津義司
(1941年)
http://www.youtube.com/watch?v=LojeDzupYRc(榎本美佐江さん歌唱)
 
河岸の柳の ゆきずりに
ふと見合わせる 顔と顔
立止り 懐しいやら 嬉しやら
青い月夜の 十三夜
 
空を千鳥が 飛んでいる
今更泣いてなんとしょう
さようならと こよない言葉 かけました
青い月夜の 十三夜
 
イメージ 8
 
車屋さん  作詩・作曲:米山正夫
(1958年)
http://www.youtube.com/watch?v=YZNI3iNme7g(美空ひばりさん歌唱)
 
ちょいとお待ちよ 車屋さん
お前見込んでたのみがござんす この手紙
内緒で渡して 内緒で返事が
内緒で来るよに 出来ゃせんかいな
エー 相手の名前は聞くだけ野暮よ
唄の文句にあるじゃないか
人の恋路を邪魔する奴は
窓の月さえ 憎らしい
エー 車屋さん

 
舟木さんが上手に引っ込んで、踊り「東雲節」が、始まります。
長谷川稀世さん、林啓二さん、長谷川かずきさん、川上彌生さん、真木一之さん

後半はあさぎ色の着物で登場、襦袢は白っぽい感じ、帯は、白にベージュ系。
僕もデビュー当時から「火消し若衆」など日本調を歌ってた。右衛門七節の「江戸の娘はおしゃらく雀」と
いう歌詩があって、おしゃらく(御酒落)というのは「おしゃれ」のことだと知って、いい言葉だなァと思った。ここで天一坊役の松也さんの話題を少し、話されたあと、歌舞伎がらみの曲を・・・
 
                                         写真は、中村七之助さんの弁天小僧とお嬢吉三

イメージ 9弁天小僧  作詩:佐伯孝夫 作曲:吉田正
(1955年)
http://www.youtube.com/watch?v=pnl3jkfU33k(三浦洸一さん歌唱)
 
牡丹の様なお嬢さん
シッポ出すぜと浜松屋
二の腕かけた彫物の
桜にからむ緋縮緬
しらざァいって 聞かせやしょう
オット俺らァ 弁天小僧菊之助
 

イメージ 10お嬢吉三  作詩:佐伯孝夫 作曲:吉田正
(1963年)
http://www.youtube.com/watch?v=ZKY5q0_kyM4
(橋幸夫さん歌唱)
 
月も朧に 白魚舟の
篝も霞む 春の空
絵から抜け出て大川端や
とんだ仕掛けのお嬢さん
一皮むけば 白浪の
お嬢吉三たァおれのこと

 
 
 
まァ手拍子を打って歌う歌で、一番最初にヒットしたのは「お富さん」でしょうね。これも歌舞伎からの歌ですが(「与話情浮名横櫛」という演目の「源氏店の場」を流行歌にしたもの)
http://www.youtube.com/watch?v=mp_dSOBw-OE (春日八郎さんの「お富さん」~ちゃんと手拍子入ってますよ)
 
僕は月形半平太をお芝居でやった時に、歌がないかと探したらあったんです。でもつまんない歌だったからやめました(笑)
もう帰ってこない世界ですね。だいたい三味線の音も聞かない。
ここでいきなり、12月26日にコンサートやります。と(笑)詳しくは、終演後、ロビーにて・・とここに書いてあります。と何かメモを見ている様子の舟木さんでした。演舞場から、アナウンスしてほしいと頼まれてたんでしょうね、唐突に・・って感じでした(笑)
 
 

ここは男好みなんでしょうね、三尺物、「合羽からげて」ですね。こういう歌は、3、4曲つながってるといい気持ちになる、何気なく楽しんで下さい。私が、「潮来笠」を歌うとどうなるか・・(笑)

イメージ 11潮来笠 
作詩:佐伯孝夫 作曲:吉田正
(1960年)
 
潮来の伊太郎 ちょっと見なれば
薄情そうな 渡り鳥
それでいいのさ あの移り気な
風が吹くまま 西東
なのにヨー なぜに眼に浮く潮来笠
 
田笠の紅緒が ちらつくようぢゃ
振り分け荷物 重かろに
わけはきくなと 笑ってみせる
粋な単衣の 腕まくり
なのにヨー 後髪引く潮来笠
 
旅空夜空で いまさら知った
女の胸の 底の底
ここは関宿 大利根川へ
人にかくして 流す花
だってヨー あの娘川下潮来笠

「潮来笠」のイントロが始まると、一階の客席を中心になぜだか手拍子が・・舟木さん、後ろのバンドを振り返って、演奏を止めました。この歌は手拍子で歌う歌じゃないので・・申し訳ないですね・・とおっしゃって仕切り直し。最後は、小首をかしげる橋さんのポーズになって「成り切り」の舟木さんでした。
 
イメージ 12後追い三味線 作詩:吉川静夫 、作曲:吉田正
(1963年)
http://www.youtube.com/watch?v=rTYE3592vSk(榎本美佐江さん歌唱)
 
後を追うなと
薄情がらす
闇にひと声 月夜に三声
すがりつかせぬ 
道中合羽
糸も切れそな 
三味線抱いて
泣いてまた越す
おんな坂

 
 
 
 
イメージ 13鴛鴦(おしどり)道中 作詩:藤田まさと、作曲:阿部武雄
(1938年)オリジナル:上原敏歌唱
 
堅気育ちも 重なる旅に
いつかはぐれて 無宿者
知らぬ他国の たそがれ時は
俺も泣きたい ことばかり

 
さくら仁義  
作詩:すずきじろう 作曲:幸田成夫 編曲:佐伯亮
(1977年)
http://www.youtube.com/watch?v=ZLx3ezXDe_M(舟木さん歌唱)
 
わらじ一年 合羽で二年
長脇差(どす)を抱き寝も 三年越し
さくら仁義に 啖呵の花が
咲いて小粋な旅鴉
なぜに堅気をすねたやら
 
惚れた弱みを まぎらす酒に
いつか呑まれて 涙ぐせ
さくらつぼみの あの娘の肩に
野暮なセリフを二ツ三ツかけたあの日が命取り
 
笠に重たい 渡世の義理を
意地で支えて 越す峠
さくら吹雪に おふくろさんの
背伸びするよな 声がする
それがやくざの泣きどころ

こうして三つをつなげたところでいい気持ちでだんだん眠くなってくる(笑)子どもの頃、時代劇映画のオー
プニングやエンディングで曲が流れるとドキドキして気持ちが高揚したものです。
「東おとこ」と「京おんな」という言葉があるんですが、いいですね。京都の女の人はしっかりしているということなんでしょう。私なんか愛知県ですから、どっちでもない・・(笑) どちらも名曲です。
 
      夢二の描いた舞妓

イメージ 14祇園小唄 作詩:長田幹彦  作曲:佐々紅華
(1930年)
 
月はおぼろに東山
霞(かす)む夜毎(よごと)のかがり火に
夢もいざよう紅桜
しのぶ思いを 振袖(ふりそで)に
祇園恋しや だらりの帯よ
 
夏は河原の夕涼み 
白い襟(えり)あしぼんぼりに
かくす涙の口紅も
燃えて身をやく大文字(だいもんじ)
祇園恋しや だらりの帯よ
 
鴨(かも)の河原の水やせて
咽(むせ)ぶ瀬音(せおと)に鐘の声
枯れた柳に秋風が
泣くよ今宵(こよい)も夜もすがら
祇園恋しや だらりの帯よ

雪はしとしとまる窓に
つもる逢(お)うせの差向(さしむか)い
灯影(ほかげ)つめたく小夜(さよ)ふけて
もやい枕に川千鳥
祇園恋しや だらりの帯よ
 
                                      浮世絵の手古舞姿の女性
イメージ 15祭り獅子  作詩:高橋掬太郎  作曲:細川潤一
(1965年) 
http://www.youtube.com/watch?v=FP83_hBygpI(三橋美智也さん歌唱)
 
祭り囃子に 心がいさむ
お江戸育ちの 勢獅子(きおいじし)
意気に浮かれて でんぐりかえりゃ
つじのつくばも 笑い顔
 
派手を競うた 手古舞姿
どれが花やら蕾やら
木遣り音頭でシャンシャンシャンと
鳴らす金棒の音のよさ
 
引けや曳山 あの娘が踊る
男自慢は 勢獅子
空の色さえ 江戸紫に
芝も神田も 日本晴れ

この曲だけ、聴き覚えがなかったのでネットで調べました。三橋美智也さんの歌だとわかりました。
幸いにyoutubeにアップされていましたので、そこから聴き取りをして、歌詩を起こしましたので、表記間違いもあるかも知れません。ご了承下さい。
 
・ひとくちメモ
手古舞とは、ほんらい山王祭や神田祭を中心とした江戸の祭礼において、 山車を警護した鳶職のこと。また、もとは「てこまえ」といった。現在一般には、この「てこ まえ」の姿を真似た衣装を着て祭礼その他の催し物で練り歩く女性たちのことをいう。
 
人情浄瑠璃「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)」お染・久松
 
イメージ 16アンコール
~野崎小唄  作詩:今中楓溪  作曲:大村能章
(1934年)
http://www.youtube.com/watch?v=ojMb1huJBOc (東海林太郎さん歌唱)
 
野崎参りは 屋形船でまいろ
どこを向いても 菜の花ざかり
粋な日傘にゃ 蝶々もとまる
呼んで見ようか 土手の人
 
野崎参りは 屋形船でまいろ
お染め久松 切ない恋に
残る紅梅 久作(きゅうさく)屋敷
今も降らすか 春の雨
 
野崎参りは 屋形船でまいろ
音にきこえた 観音ござる
お願かけよか うたりょか滝に
滝は白絹 法(のり)の水
 
 
・ひとくちメモ
「野崎小唄」は人形浄瑠璃の世話物「新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)」を題材にした流行歌。
近松半二作。1780年初演。大坂瓦屋橋の油屋の丁稚(でつち)久松は養父の娘お光と許婚であったが,奉公先の娘お染と恋仲となり,ついに二人は情死する。お染久松物のうちで最も名高い作品。
 
股旅ものから、小唄、都々逸など粋筋のもの、そして、お馴染みの歌舞伎・浄瑠璃などを題材にした幅広い「日本調の名曲」を、舟木さんのうっとりするような「いい形の着物姿」で聞かせていただき、至福の時間でした。やっぱり、私はどちらかというとニューミュージック系よりも、日本調が肌に合ってるかも・・・リクツではなくなんだかゾクゾクして鳥肌がたちました(笑)
 
 
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1510

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>