さて、最後は、千秋楽のご報告です。投稿がうまくいかず、苦労しましたァ~ッ!
中日劇場 舟木一夫特別公演 10月28日~11月15日
お芝居~いろは長屋の用心棒・お楽しみヴァージョン~
舟木・信兵衛さんが、居酒屋丸源の店の衝立の後ろからお箸を投げて登場する冒頭場面で、いきなりサインボールを投げる・・5つくらいは飛んできたのかな?もちろん、突然のサインボールに客席は騒然(笑)
そして、そこから、13日のお芝居で、使われた「柿」が、千秋楽では大活躍します。
信兵衛さんはじめ、舞台に登場する俳優さん、どなたもみんな柿を手にしたり、懐や、袖の中に持っていて齧りながらのお芝居になりました。特に、角倉重三郎役の大門さんの柿の使い方は絶妙で、「こわかったァ~ッ!」のセリフの後に柿を齧るのはツボでしたね。信兵衛さんは、ほぼ、いちいちギャグってました。姉上の「せんべい~ッ!」は、当然のことながら「柿べい~ッ!」に変換(笑)
信兵衛さんはじめ、舞台に登場する俳優さん、どなたもみんな柿を手にしたり、懐や、袖の中に持っていて齧りながらのお芝居になりました。特に、角倉重三郎役の大門さんの柿の使い方は絶妙で、「こわかったァ~ッ!」のセリフの後に柿を齧るのはツボでしたね。信兵衛さんは、ほぼ、いちいちギャグってました。姉上の「せんべい~ッ!」は、当然のことながら「柿べい~ッ!」に変換(笑)
自分の出番ではないのに、どこにでも出てくる信兵衛さんに、どうリアクションしていいのか、まごまごしてる皆さんの様子は毎度のことながら笑えます。厠侍役の丹羽さんが厠の使用料を大家さんに請求されて、柿を出して支払おうとしたのもGOOD!そしてその大家さんの林啓二さんが、信兵衛さんを探しているかずき・お文ちゃんに懐からスヌーピーのぬいぐるみを出したのもキュートでした。
姉上が長屋にやってきて信兵衛が逃げる場面では、井戸の中に隠れた信兵衛さんでした。吉永家のこより様が最後に信兵衛に詰め寄る場面では、いきなりこよりさんにグッと顔を近づけて「よく見ると可愛いね!」というリアクション、長屋のおとこ連中に、「テレてる、テレてる」と囃したてられた吉野さんが、ムキになって「テレてないよ!テレてないわ!」と云いながら下手にひっこみました。そりゃ、テレますよねぇ(笑)
お文ちゃんが、いつも信兵衛さんに、投げキッスをして袖に引っ込む場面では、お文ちゃんのおじいちゃんである大家さんの林さんにも投げキッスをサービス。ところが、林さんのリアクションが投げたキッスをキャッチして、畳に投げて足で踏む、それに呼応した信兵衛さんも掴んでポイ!、かずきさんがプンプンしながら袖へ・・・(笑)
千秋楽のお芝居の、もうひとつの楽しみは、舟木さんが共演の俳優さんをいじるところかな?信兵衛さんが進之輔さんに「お父上の禄高は何石だ?」さすが、丹羽さん信兵衛さんの松村家が三千石というので、とっさに四千石と答えられたんでしょうね。でも、すかさず「四千石とは、旗本でも真ん中より上ではないか」さらに突っ込む信兵衛さん。気になったのでウイキペディアで調べて見たら旗本の最高でも五千石未満だったとありました。舟木さん、さすが、お仕事柄とは言え、江戸時代の武家のことなどでも本当によく御存知ですね。
駕籠かきのおふたかた(桂団朝、戸田都康)の、千秋楽ヴァージョンは、団扇を配るんじゃなく来年二月の新歌舞伎座のチラシを配ってるというギャグでした(笑)
ラストの仮祝言の宴の場面、タヌキの置物の隣に、こよりさんも並んで立ってました。これは初演の千秋楽でもなかったです。
大酒をあおって立ち回りをしてへたばる信兵衛さんにお文ちゃんが、60周年まで頑張って!というと、こり
ゃ55周年が、いっぱいだな・・お文ちゃんがなんのなんの・・に会場から拍手。
ゃ55周年が、いっぱいだな・・お文ちゃんがなんのなんの・・に会場から拍手。
例のごとくお顔に墨塗りされた信兵衛さんが、そのまま客席に降りていくかとおもいきや・・・
ストップモーションになった、舞台上の俳優さんたちの方に、もどって行って、筆をとり・・・
「これまでのうらみを、晴らしてやる!」と、葉山さんと稀世さんのお顔に墨塗りしちゃいました(笑)
うらみを晴らした舟木・信兵衛さん、この日は吉永家のこよりさんと一緒に客席に降りてサービスでした。
チャン、チャン (終わり)
ストップモーションになった、舞台上の俳優さんたちの方に、もどって行って、筆をとり・・・
「これまでのうらみを、晴らしてやる!」と、葉山さんと稀世さんのお顔に墨塗りしちゃいました(笑)
うらみを晴らした舟木・信兵衛さん、この日は吉永家のこよりさんと一緒に客席に降りてサービスでした。
チャン、チャン (終わり)
11月15日 千秋楽 コンサート
開演5分前に、黒の長めの丈のシャツにジーンズで舟木さんが登場して、千秋楽恒例のプレゼントタイムの時のトーク。
プレゼントの中に柿があったらしく、また柿ですか?(笑)13日に葉山さんあてで楽屋に届いたという柿が
一躍脚光を浴びたので、その話題をお喋りしながら次々とプレゼントを受け取っていきます。
トシとってきたせいか、冬が弱くなってきてますね。身体は冷えてるより温まってる方が風邪ひとつひいても
治りがいいんでしょうね。若い頃は身体のはなしなんかしなかったんですが、最近はお互いさまに・・
55年までいくのか、60年まで・・77(才)ですもんね、ムリ!・・まァ、ここまで来て唄えてること自体がね・・これ以上ごちゃごちゃ考えることもないと・・(プレゼントを中腰で受け取りつつ)こういうのは最近、腰にくるんですね。あまりおめでたいはなしじゃないですが、僕らの仕事仲間も親を送る時期が来てます。僕なんかは35(才)の時に親父を送ってるんで、あんまり考えたことはないんですが、もし人間がずっと死なないとしたら・・と仲間うちで話したりすると全員が、それはイヤダ!っていってますね。最近は時々客席を見させていただいて、様々な挙動に御客様も結構トシとってきたな・・と(笑)
一躍脚光を浴びたので、その話題をお喋りしながら次々とプレゼントを受け取っていきます。
トシとってきたせいか、冬が弱くなってきてますね。身体は冷えてるより温まってる方が風邪ひとつひいても
治りがいいんでしょうね。若い頃は身体のはなしなんかしなかったんですが、最近はお互いさまに・・
55年までいくのか、60年まで・・77(才)ですもんね、ムリ!・・まァ、ここまで来て唄えてること自体がね・・これ以上ごちゃごちゃ考えることもないと・・(プレゼントを中腰で受け取りつつ)こういうのは最近、腰にくるんですね。あまりおめでたいはなしじゃないですが、僕らの仕事仲間も親を送る時期が来てます。僕なんかは35(才)の時に親父を送ってるんで、あんまり考えたことはないんですが、もし人間がずっと死なないとしたら・・と仲間うちで話したりすると全員が、それはイヤダ!っていってますね。最近は時々客席を見させていただいて、様々な挙動に御客様も結構トシとってきたな・・と(笑)
プレゼントタイムがかなり長く続いたので気を使われたのか、こういうのじっと見てるのもつまんないでしょ
。今日は、女優さんふたりに日頃のかたきうちをしてやりました(笑)ふたりとも携帯で、写真撮ってました
よ。長いこと女優やっててもあんな目に遭ったことはないでしょうから(笑)稀世ちゃんが云ってました。「舟木さんも毎日、大変だったでしょうね、かお(墨塗り)落とすのが・・」って、あたり前だろ!(笑)
千秋楽は、前半、後半ともに着物でした。前半は灰色がかった水色系、茶系の襦袢と白地に茶系の縞の帯。
コンサートの模様を舟木さんのトークを中心に報告します。ピンク文字は舟木さん。
オーイ おれは坊ちゃん 江戸っ子だい
好きなばぁやの お清に別れ
初の船旅 四国へ来れば
キザな赤シャツ まぬけな野幇間(のだいこ)
暮れりゃ 東京の灯が恋し
好きなばぁやの お清に別れ
初の船旅 四国へ来れば
キザな赤シャツ まぬけな野幇間(のだいこ)
暮れりゃ 東京の灯が恋し
今日が千秋楽、一ヶ月間どうもありがとうございました。今日はメニューを変えてやってみます。
普段は唄ってないようなのをお聞かせするのも楽しみのひとつ
帰る 作詩:植田梯子 作曲:山路進一
http://www.youtube.com/watch?v=BLs-_WpkDFM
(1968年 4曲入LP「絶唱」収録曲/15周年記念「限りない青春の季節・自薦12曲」収録)
あなたは帰る あなたのふるさと
ひとみ明るく 望みに満ちて
東京がいやになったのではないと
ふるさとの母をみどりが恋しいと
あなたは帰る あなたのふるさと
ひとみ明るく 望みに満ちて
東京がいやになったのではないと
ふるさとの母をみどりが恋しいと
あなたは帰る あなたのふるさと
あなたは帰る あなたのふるさと
涙をそっと 遠くに投げて
あのひともきっと訪ねてくるからと
ふるさとの 花と祭の季節にと
あなたは帰る あなたのふるさと
東京の思い出いつも生きてると
ふるさとの空に林に語りたいと
あなたは帰る あなたのふるさと
帰る 帰る 帰る ・・・・・
さようなら かなしいまち
季節さえ わすれたまち
季節さえ わすれたまち
わらわないで 花のような
しあわせを 街にさがしたこと
しあわせを 街にさがしたこと
明日の朝は ふるさとの小径を
風にそよぐ麦笛 鳴らしながら
風にそよぐ麦笛 鳴らしながら
たどるでしょう 足もかるく
あたたかい人の 群れのなかへ
あたたかい人の 群れのなかへ
さようなら さびしいまち
ほほえみさえ なくしたまち
ほほえみさえ なくしたまち
わらわないで 傷のついた
おもいでを街に 残したこと
おもいでを街に 残したこと
ふるさとは花も ほころび咲くころよ
風にそよぐ麦笛 鳴らしながら
風にそよぐ麦笛 鳴らしながら
帰りましょう あしたこそ
あたたかい人の 群れのなかへ
あたたかい人の 群れのなかへ
あたたかい人の 群れのなかへ
あたたかい人の 群れのなかへ
最初の「帰る」という歌は、19(才)くらいの歌、ずい分とマセタ歌ですね。なんだか知らないですが、最近、キイが上がってるんですね。最近は僕は高い方が戻ってきてるような感じです(拍手)なんか狂い咲きしてるような・・歌はテクニックというより声ですから、いくらひねくってコテコテにしても・・
次は山唄です。何のB面だったかな?しばらく考えて・・本人も忘れた!(笑)
(1965年 「火消し若衆」カップリング)
意外な曲のB面に入ったりするんですね。A面とB面の曲が、何の脈絡もない。A面は、最初に売れた曲に近い路線でいく、B面は、おなじような歌ばかりを唄わせると唄ってる方もストレスがたまるだろうし、書く方も・・ということで、意外な曲がB面に入るということなんでしょう。
次は四分の三拍子・・ワルツをみっつつなげて・・・
愛しむように 夕月が
ならんだ 影を 照らしてる
名も知らぬ おたがいが
さよならとだけ 云ったけど
いまいずこ いまいずこ 夕月乙女
ならんだ 影を 照らしてる
名も知らぬ おたがいが
さよならとだけ 云ったけど
いまいずこ いまいずこ 夕月乙女
夢幻~MUGEN 作詩・作曲:上田成幸
(1998年 WHITEⅢ)
黒髪(かみ)のみどり 朱(あか)く燃えおち
爪のあと 遠くなみうち
男は男 女は女
そしてはるか 夢幻
けだるさに はてる指先
からめれば
いたみひとつ 想いふたつ
ルルル……
いたみひとつ 想いふたつ
いたみひとつ 想いふたつ
花を枕の 盃に
紅のかおりの 舞う午後は
好いた惚れたに 酔うもよし
浮世まかせの 春だもの
紅のかおりの 舞う午後は
好いた惚れたに 酔うもよし
浮世まかせの 春だもの
とぎれとぎれに 蝉しぐれ
ほろり情けに つまづいて
遠い父母 抱くもよし
浮世まかせの 夏の宵
夢をたずねて いそぐ男(ひと)
待ってこがれて やせる女(ひと)
背中合わせの 旅もよし
浮世まかせの 秋深く
どこか恋しい 古傷に
更けて木枯らし 冴える夜は
心ふるえて 泣くもよし
浮世まかせの 冬の中
いいさ そうだよ 誰も皆
浮世まかせの 風車
浮世まかせの 風車
「浮世まかせ」は、ふっと気が向いて自分で書いちゃった歌ですが、気がついて見ると、こんな歌が合ってく
る年齢(トシ)になっちゃって・・お互いさまに・・
この三曲をひとつの流れとして構成なさった舟木さんの感性は、思わず膝を叩きたくなるくらい、私のツボにピタリとハマりました。「夕月の乙女」「夢幻~MUGEN」は、それぞれ 、私が一番気に入っている詩の部分を掲載しました。
「夕月の乙女」の「名も知らぬ おたがいが さよならとだけ 云ったけど」淡く仄かな初恋以前の、少年と
少女のはなかい出会いと別れを描いて秀逸だと思います。そして、好き嫌いが、舟木さんファンの間でも、はっきりと分かれる「夢幻~MUGEN」の、「いたみひとつ 想いふたつ」のフレーズは、この曲のなかで私が一番素敵だと思うキイワードです。この曲は、単独で置くと、違和感を持ったり、人によっては、嫌悪感をもつ方もいらっしゃるかと思うのですが、どんなコンサートの時でも、舟木さんは実にセンスある構成でこの曲を聴かせてくださっていると、いつも、感服します。
少女のはなかい出会いと別れを描いて秀逸だと思います。そして、好き嫌いが、舟木さんファンの間でも、はっきりと分かれる「夢幻~MUGEN」の、「いたみひとつ 想いふたつ」のフレーズは、この曲のなかで私が一番素敵だと思うキイワードです。この曲は、単独で置くと、違和感を持ったり、人によっては、嫌悪感をもつ方もいらっしゃるかと思うのですが、どんなコンサートの時でも、舟木さんは実にセンスある構成でこの曲を聴かせてくださっていると、いつも、感服します。
今回は、「四分の三拍子」の曲を・・と紹介なさって三曲を並べられましたが、この曲を並べて下さった意味
合いは、もうひとつ別のところにあるように感じました。聴く側のそれぞれの人生経験によりますから嗜好は様々かと思いますが、私はこれからも舟木さんに「夢幻~MUGEN」を唄い続けていっていただきたいと願っています。こういう歌を唄える70代の歌い手は舟木さん以外には考えられないですから・・・
合いは、もうひとつ別のところにあるように感じました。聴く側のそれぞれの人生経験によりますから嗜好は様々かと思いますが、私はこれからも舟木さんに「夢幻~MUGEN」を唄い続けていっていただきたいと願っています。こういう歌を唄える70代の歌い手は舟木さん以外には考えられないですから・・・
「浮世まかせ」で締めた、このコーナー。「浮世まかせ」は、ひとつの曲の中に、「春夏秋冬」になぞらえた
、人生の風景を描き出した名曲だと思います。40周年記念の年に、リリースされた時には、今思うとまだ少し早すぎた・・とよくコンサートの折におっしゃっていましたが、この日は、「こんな歌が合ってくる年齢に
なった」とおっしゃってますから、舟木さんにとっては、まさに今が旬の歌といっていいのかも知れません。
、人生の風景を描き出した名曲だと思います。40周年記念の年に、リリースされた時には、今思うとまだ少し早すぎた・・とよくコンサートの折におっしゃっていましたが、この日は、「こんな歌が合ってくる年齢に
なった」とおっしゃってますから、舟木さんにとっては、まさに今が旬の歌といっていいのかも知れません。
舞(林啓二/長谷川かずき/川上彌生/真木一之の皆さん 敬称略)
右衛門七討入り~右衛門七節
後半は、淡いあさぎ色の髭紬の着物、襦袢は白、帯は白地にグレー系の縞。前半と後半をつなぐ「舞」の出演者の皆さんの紹介から始まりました。
磯浜そだち 作詩:安部幸子 作曲:山路進一
(1965年発売 「浜の若い衆」カップリング)
沖に白々 朝ひが昇る
地引き網引く 背に昇る
昇るよ
地引き網引く 背に昇る
昇るよ
地引き網引く 影なら一つ
好きと云えずに 別れりゃ一つ
一つよ
好きと云えずに 別れりゃ一つ
一つよ
束ね髪した 素足が冷えた
はなれ住んでは 心も冷えた
冷えたよ
はなれ住んでは 心も冷えた
冷えたよ
潮が光るよ 心も光る
夢をたぐった 地網に光る
光るよ
夢をたぐった 地網に光る
光るよ
浜の若い衆 作詩:安部幸子 作曲:山路進一
http://www.dailymotion.com/video/x24vkon_%E8%88%9F%E6%9C%A8%E4%B8%80%E5%A4%AB-%E6%B5%9C%E3%81%AE%E8%8B%A5%E3%81%84%E8%A1%86_music
http://www.dailymotion.com/video/x24vkon_%E8%88%9F%E6%9C%A8%E4%B8%80%E5%A4%AB-%E6%B5%9C%E3%81%AE%E8%8B%A5%E3%81%84%E8%A1%86_music
(1965年 NHK「きょうのうた」)
網を一打ちゃ 朝やけ磯に
大漁願いの はたが出る
親の代から 地網を引こと
おいらにゃ おいらの夢がある
浜の浜の若い衆 眼が光るよ
大漁願いの はたが出る
親の代から 地網を引こと
おいらにゃ おいらの夢がある
浜の浜の若い衆 眼が光るよ
「浜の若い衆」これはいい歌だと思います。NHKの「きょうのうた」だったかな?20歳の時です。山路先生の曲、詩もいいし名曲です。のどかさとあったかさがある。次は、江戸っ子・・ですね。ふたつ・・
喧嘩鳶 作詩:村上元三 作曲:船村徹
(1968年 デビュー5周年明治座公演記念曲)
さっとかつぐは に組の梯子
神田日本橋 花が咲く
「そおれ 火事は近けえぞ
さあ 繰り出せ 繰り出せ」
腰の鳶口 伊達には差さぬ
おいら に組の野狐三次
江戸の名物 喧嘩鳶
「さぁ どいたどいた」
神田日本橋 花が咲く
「そおれ 火事は近けえぞ
さあ 繰り出せ 繰り出せ」
腰の鳶口 伊達には差さぬ
おいら に組の野狐三次
江戸の名物 喧嘩鳶
「さぁ どいたどいた」
船村先生が、僕に書くときは高い音を使うんですね。どうしてですか?と聞いたら、僕は君の高い音が好きだからの一言でしたが・・日本調の歌は、昭和45年でなくなってるんですが、僕はもう少し後まで・・・。
長期公演をやってたんで、ステージで使わせていただくのにおいときたい曲が日本調。未だにレコーディングされていない歌もあるみたいです。
作詩を、お芝居の脚本を書いて下さった方にお願いすると、流行歌の作家の方と違うんですね。言葉の置きどころ、視点がこんなに違うのかと嬉しい驚きだったんですが後半は、そんな曲で、僕自身が演ったお芝居の記念曲の「武家物」を中心に・・・さっき姉上を演ってくれた葉山さんと新歌舞伎座で「雨月道成寺」を演ったときの舞台の「若君風流」から…
若君風流 作詩:村上元三 作曲者不詳
(1966年 新歌舞伎座「松平長七郎」主題歌)
(1966年 新歌舞伎座「松平長七郎」主題歌)
松はゆたかな お江戸の春を
すねて細身の おとしざし
三葉葵が 気にかかる
まかり通るぞ 若君風流
すねて細身の おとしざし
三葉葵が 気にかかる
まかり通るぞ 若君風流
(1969年 明治座「新納鶴千代」主題歌)
薄桜記 作詩:土橋成男 作曲:船村徹
(1971年 明治座「忠臣蔵異聞・薄桜記」主題歌)
(1971年 明治座「忠臣蔵異聞・薄桜記」主題歌)
風に咲く 色あざやかな桜花
ひとの情を 知りそめし
君に捧げん 命ぞと
花に寄り添う 影ふたつ
ひとの情を 知りそめし
君に捧げん 命ぞと
花に寄り添う 影ふたつ
風に散る 心はかなき桜花
奇しきえにしの いと乱れ
世にすてられし 命ぞと
月に別るる 影ふたつ
奇しきえにしの いと乱れ
世にすてられし 命ぞと
月に別るる 影ふたつ
風に泣く 定め悲しき桜花
武士の意気地は 討入りの
ともに捧げし 命ぞと
雪に倒るる 影ふたつ
武士の意気地は 討入りの
ともに捧げし 命ぞと
雪に倒るる 影ふたつ
魔像 作詩:土橋成男 作曲:山路進一
(1972年 明治座「大岡政談・魔像」主題歌)
(1972年 明治座「大岡政談・魔像」主題歌)
神尾喬之助 只今参上! お命頂戴…(セリフ)
大江戸の 大江戸の
町に白刃の 風が舞う
武士の意気地を 剣にかけて
命捨て身の 喬之助
町に白刃の 風が舞う
武士の意気地を 剣にかけて
命捨て身の 喬之助
おお江戸の 大江戸の
闇にきらめく 虚心流
妻のなげきを 剣にかけて
拭う血しぶき 喬之助
闇にきらめく 虚心流
妻のなげきを 剣にかけて
拭う血しぶき 喬之助
十七番首 今宵頂戴… (セリフ)
大江戸の 大江戸の
空も曇るか 首供養
武士の誇を 剣にかけて
花と散り行く 喬之助
空も曇るか 首供養
武士の誇を 剣にかけて
花と散り行く 喬之助
葵の剣 作詩:土橋成男 作曲:山路進一
(1970年 明治座「新吾十番勝負」主題歌)
(1970年 明治座「新吾十番勝負」主題歌)
色もゆかしき 葵の紋に
母の面影 求めつつ
剣を命の 十番勝負
ああ葵新吾の 行くところ
白刃(はくじん)冴えて 雲を呼ぶ
母の面影 求めつつ
剣を命の 十番勝負
ああ葵新吾の 行くところ
白刃(はくじん)冴えて 雲を呼ぶ
「武家物」主題歌の作詩者、作曲者等の資料は、15周年記念アルバム 舟木一夫大全集「限りない青春の季節」の冊子より
~フィナーレ 銭形平次
お芝居の出演者の皆さんでサインボール投げ
ラストブロックの二十代の頃の座長公演の演目の主題曲の曲調も、詩も、今となっては貴重だと痛感します。お芝居そのものは、演じ継がれていくとしても、テーマ曲と云う形で、わずか3分から4分の時間の中で物語のストーリーや、登場人物を浮き彫りにしていく表現形態の「歌」は、舞台時代劇の匂いに触れることのできる物語のダイジェスト版としての価値や役割を担っているように思います。
歌い手でありながらも、舞台俳優として活躍された舟木さんの歌の世界の間口を広げることにもつながった舞台のテーマ曲を、集めて、あらたに復刻盤CDとしていただけたら、たくさんの方に楽しんでいただけるのにと残念に思います。「魔像」のセリフなんて、本当にステキすぎます。
お疲れ様と、千秋楽の幕が無事に降りたお祝いの気持ちを・・と終演後にお見送りの列に加わりました。
待つこと1時間20分(笑)なかなか出てこない舟木さんでしたが、たくさんのファンの方がガマン強くひた
すら待ちました。他の事なら、こんなに長く待てませんが、舟木さんなら、待てるのが不思議、不思議・・・
すら待ちました。他の事なら、こんなに長く待てませんが、舟木さんなら、待てるのが不思議、不思議・・・
やっと地下駐車場からお出ましです。私は、ちょうど地下から料金所のところに上がってくる真正面の位置で待っていたので、車に乗ったままですが、バッチリお顔を拝見することができました。清々しい、笑顔の舟木さんでお疲れの様子は感じられませんでした。19日間、お疲れ様でした。千秋楽まで絶好調でお元気だったので、お健やかにめでたく来月、70歳のお誕生日を迎えられることでしょう。
年内のスケジュールも、まだまだ、たくさん詰まっていらっしゃるので御風邪などお召しにならないようにお
元気でお仕事なさっていただけることを願って、手を振ってお見送りしました。
元気でお仕事なさっていただけることを願って、手を振ってお見送りしました。