先に、1月15日が、西條八十の誕生日ということで舟木さんへ提供された第一作「花咲く乙女たち」に関するエピソードをご紹介しました。日付けが変わってしまいますが、今の季節に聴きたくなる「雪のものがたり」を、一作年の夏に、4回に分けて掲載しているのですが、レコード化されている物語をまとめて一挙に掲載する形で再編集してみました。下記が、以前の記事のhtmlです。
何度聴いても、感性を研ぎ澄ませて臨まないと、圧倒されてたちうちできない作品だと思います。
ちょっと聴いてみよう……という作品でないことは確かですね。
「本格的な西條八十独特の幻想の世界」を、当時まだ、年若い舟木さんが、完璧と云っていい理解力と表現力で自分の手元に引き寄せて、決して呑み込まれていないことに驚くばかりです。流行歌の歌い手が音源として残している作品としては、唯一無二ではないかと思います。記事を再編集するにあたって、久しぶりに聴いてみて、やっぱり舟木一夫は、昔も今も凄いんだぞ!とあらためて嬉しい心持になっています。
それにしても、いったい私は、誰に自慢してるんでしょうね(笑)
こちらでは、私の感想なども書き込みつつ紹介していますのでよろしければご参照ください。
アルバム こころのステレオ第2集「雪のものがたり」 その2
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68390957.html
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68390957.html
アルバム こころのステレオ第2集「雪のものがたり」 その3
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68396184.html
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68396184.html
アルバム こころのステレオ第2集「雪のものがたり」 その4(完結)
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68396428.html
http://blogs.yahoo.co.jp/ycmay26/68396428.html
アルバム こころのステレオ第2集
雪のものがたり (第23回芸術祭参加作品)
(1968年11月発売 )
作:西条八十 音楽:船村徹 脚色:二条冬至夫
歌唱:舟木一夫
助唱:大原ますみ 声:藤本譲 合唱:コロムビア合唱団
協力:長野県白馬村役場
(このアルバムの表記では「西條」ではなく「西条」が使われてています)
レコードの第一面が(上)、第二面が(下)となっています。
雪のものがたり (上)
https://www.youtube.com/watch?v=pkfUmRXxNB0
https://www.youtube.com/watch?v=pkfUmRXxNB0
今日もおなじ文字並べ ひとりつづる 山日記
小窓明け友の名呼べど ただ白く ひかる雪山
むなしさに 涙流して ランプの灯 そっと吹き消す
かなしさを ひとりなぐさめ さみしさを ひとり歌おう
むなしさに 涙流して ランプの灯 そっと吹き消す
かなしさを ひとりなぐさめ さみしさを ひとり歌おう
眠られず 絃の切れたギターを弾けば
母が恋しい 人が恋しい ああ・・・・
「描きたい! 描きたい! あの色が欲しい! ただぼくは描きたいんだ!
母が恋しい 人が恋しい ああ・・・・
「描きたい! 描きたい! あの色が欲しい! ただぼくは描きたいんだ!
僕の描く絵はもう駄目なんだろうか
この山小屋にこもって もう何日暮らしただろう
この山小屋にこもって もう何日暮らしただろう
キャンバスの絵具だって 何回ぬり重ねたんだ!
どうしても描かなければ いけないと言うのに あの雲の色が出ない!
どうしても描かなければ いけないと言うのに あの雲の色が出ない!
あのもえるような夕映えの雪山の色が出ない!」
ひとりでランプの灯をともし ひとりで吹雪の音を聞く こごえた指に 息吹きかけて
ひとりで心を あたためる ひとりで吹雪の音を聞く
「吹雪いてる! なだれてる! あれは山が泣いているんだ! ぼくの絵には あれがないんだ!
あの動きがないんだ あれが! あれが描きたいんだ! あれが欲しいんだ!」
たそがれのあの空の色は 何んと哀しい 色なのだろうか あの色が欲しい あの色が描きたい
「ああ! この雪山の 美しさは なんと言う 素晴らしさだ 槍ヶ岳の あのきびしさ つばくろ岳の あのロマンティー
穂高の夕映えも 描きたい そして 」
不帰(かえらず)の峯も すぐそこにあると言うのに
「これを描かなければ あの色を 出せなければ ぼくの画家としての 生命もきっと終わってしまうだろう
穂高の夕映えも 描きたい そして 」
不帰(かえらず)の峯も すぐそこにあると言うのに
「これを描かなければ あの色を 出せなければ ぼくの画家としての 生命もきっと終わってしまうだろう
だめだ! わからない! どの色を使えばいいんだ! 赤! いやちがうなあ むらさき これでもない!
ああ 寒い 寒いなあ こごえそうだ オレンジをつかってみるか! ちがうなあ わからない わからないなあ
あの白! あの雪の色だ! でも出ない! わからない! 寒い 寒いなあ
むらさき みどり ちがう わからない!
ああ!寒い 寒い白 あの雪の色 わからないなあ! ああ 寒い 寒いなあ!」
泣いちゃいけない 泣いたとて
この世のものは 消えるのよ
坊やの涙も お山の雪も
わすれな草の 水いろも
この世のものは 消えるのよ
坊やの涙も お山の雪も
わすれな草の 水いろも
おねんね ねんね ねんねすりゃ
かわいい夢が 窓たたく
きれいな車に お花をつんで
お花の上には 鳥カゴつんで
(作詩・西条八十)
花をあげるわ!
君は誰?
(この山頂を誰が最初に踏んだかと言う
古い記録は どこにもまったくみあたらない・・・)
君は誰?
(この山頂を誰が最初に踏んだかと言う
古い記録は どこにもまったくみあたらない・・・)
ウウン そんなにみつめたら 花がかわいそうだわ
何んと言う花だい!
何んと言う花だい!
(加賀の国のある姫は 黒ゆりを一目みたいと言って
死んだそうだが・・・)
死んだそうだが・・・)
この花はね チングルマと言って 雷鳥がお嫁さんをもらう
ときに 巣の中に一輪だけ入れておくの・・・
ときに 巣の中に一輪だけ入れておくの・・・
へエー めずらしい名前だなあ
チングルマって言うの・・・
チングルマって言うの・・・
(雪山に女がいると 昔から言われているのだが・・・
雷鳥って とっても おしゃれなのよ 山に冬がきて 雪がふると
自分でも真っ白にお化粧するの・・
自分でも真っ白にお化粧するの・・
(峠の湖には 黒い魚が住んでいると言う)
だけどねえ あの雷鳥君たち この間も ほら 向こうにみえる大池の
コマクサの中をすべったり転んだりして よちよち歩いてたのよ
とっても おかしかったわ!
フーン 雷鳥に逢いたいなあ
コマクサの中をすべったり転んだりして よちよち歩いてたのよ
とっても おかしかったわ!
フーン 雷鳥に逢いたいなあ
そのほゝえみは ぬれている
そのほそい指が 冷たすぎる
水色の瞳が くもれば
なだれがくると言う
ぬれた黒髪に 北風が吹くと
山が泣くと言う
そのほそい指が 冷たすぎる
水色の瞳が くもれば
なだれがくると言う
ぬれた黒髪に 北風が吹くと
山が泣くと言う
五竜岳の峯に お前はながいながい 雪の階段を作り
ひとつ ふたつ みっつ・・・
ゆっくりと 星の世界へ
のぼってゆくのだろうか
ゆっくりと 星の世界へ
のぼってゆくのだろうか
いつもカモシカを連れている
いつも風の声を 聞いている
いつも花の匂いのする
あの黒い髪
あの水色の瞳よ・・・
それ カモシカ?
そう 私の弟なの! 二人っきりで
ずーっと昔 針の木峠の雪のお城で生まれたんですって
えっ! 雪のお城だって!
そうよ 私の名前は沙美 弟はベタニヤって言うの・・・
フーン お父さんは・・・
知らない・・
お母さんは・・
わからないわ
ねえ あの峯から 向こうの谷へ このカモシカと一緒に
駆けてみない!
いいとも 行こう!
チングルマ チングルマ
駒鳥が啼いていったよ
チングルマ チングルマ
峰から 峰へ
チングルマ チングルマ
花が咲いて 春が来て
チングルマ チングルマ
水も歌うよ
チングルマ チングルマ
白樺と ブナの小枝に
チングルマ チングルマ
子リスも 遊ぶ
チングルマ チングルマ
花びらを ふるわせて
チングルマ チングルマ
風も匂うよ
チングルマ チングルマ
あの星に 恋をしてるね
チングルマ チングルマ
夢みているね
チングルマ チングルマ
谷川の せせらぎを
チングルマ チングルマ
そっと聞こうよ
遊びつかれたぼくと沙美は ベタニヤの角にすがって
コマ草の 咲き乱れる 泉にたどりついた
花の香にむせながら 沙美は黙って 黒髪をすき
ベタニヤはその瞳をクリッとさせて
首をかしげながら
ぼくと沙美とを見比べていた
白樺と ブナの小枝に
チングルマ チングルマ
子リスも 遊ぶ
チングルマ チングルマ
花びらを ふるわせて
チングルマ チングルマ
風も匂うよ
チングルマ チングルマ
あの星に 恋をしてるね
チングルマ チングルマ
夢みているね
チングルマ チングルマ
谷川の せせらぎを
チングルマ チングルマ
そっと聞こうよ
遊びつかれたぼくと沙美は ベタニヤの角にすがって
コマ草の 咲き乱れる 泉にたどりついた
花の香にむせながら 沙美は黙って 黒髪をすき
ベタニヤはその瞳をクリッとさせて
首をかしげながら
ぼくと沙美とを見比べていた
沙美のくちびるを ぼくが 欲しい!
と言ったら 沙美はいつのまにか
と言ったら 沙美はいつのまにか
風にのって
逃げていった
待っておくれよ! 沙美
逃げていった
待っておくれよ! 沙美
早く 早く来て!
大丈夫よ ほら小川をとんで
あのお花畑までかけっこよ!
ほら ほら!
ちょっと私のそばに来てみて!
ふもとの里がみえるでしょう
あのお花畑までかけっこよ!
ほら ほら!
ちょっと私のそばに来てみて!
ふもとの里がみえるでしょう
アンズの花がわた雲のように咲く中で
梓川のせせらぎが唄うころ ようやく信濃路に春の祭りがくるの!
梓川のせせらぎが唄うころ ようやく信濃路に春の祭りがくるの!
昔からあの山をみて 雪どけの山肌に「種まき爺さん」があらわれると
「春がきたぞ 種まきをしよう」と言って種をまいたそうなの
「春がきたぞ 種まきをしよう」と言って種をまいたそうなの
流れる雲とお話している あの山をみて!
あれが種まき爺さんよ!
あれが私のお婆さんなの!
そして右の方に きょとんとしているのがつるさんで そのとなりは
恐い 恐い ししよ!
そして ほら 私とあなたは 今まっしろいお馬にのっているのよ!
あれが種まき爺さんよ!
あれが私のお婆さんなの!
そして右の方に きょとんとしているのがつるさんで そのとなりは
恐い 恐い ししよ!
そして ほら 私とあなたは 今まっしろいお馬にのっているのよ!
うしろ立山 なだれはこわい
恐い こわいと ししさえ逃げる
種まき爺さん 種まきやめて
つるの一声 聞かんかい
うしろ立山 なだれはこわい
こわいばあさんの声がする
恐い こわいと ししさえ逃げる
種まき爺さん 種まきやめて
つるの一声 聞かんかい
うしろ立山 なだれはこわい
こわいばあさんの声がする
雪のものがたり (下)
https://www.youtube.com/watch?v=qN6rjMfrUEA
https://www.youtube.com/watch?v=qN6rjMfrUEA
今年初めての雷鳴が突然 餓鬼山の谷底からおどり出して
白馬岳におそいかかってくる夕暮れ
沙美はぼくとベタニヤだけを置き去りにして
どこかに行ってしまった。
ベタニヤ お前の姉さんを連れてきておくれ
ベタニヤ お前は人間の言葉がわかるんだろう
沙美を呼んでおくれ!
ヤッホ ヤッホ
雲だ 峰だ 谷だ 花だ
鳥だ 歌だ
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ ヤッホ ヤッホ
ヤッホ ヤッホ
だけどそれだけで
山の心がわかるのかい!
星だ 月だ 夜だ もやせ
たき火 赤く
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ
たき火 赤く
俺たちは 若い うんと若い
俺たちは 強い うんと強い
山の男だ 山の男だ
ヤッホ ヤッホ ヤッホ ヤッホ
だけど君たちは 本当に
山を愛しているのかい
だけど君たちは 本当に
山を愛しているのかい
沙美! どこへ行ってしまったんだい!
沙美! どこにいるんだい!
沙美! どこにいるんだい!
捨てないでおくれよ 沙美
捨てないだおくれよ 沙美
ひとりで泣いているんだよ
捨てないだおくれよ 沙美
ひとりで泣いているんだよ
沙美
君の黒髪で ぼくをしっかりと
結んでおいて 欲しかった
君の黒髪で ぼくをしっかりと
結んでおいて 欲しかった
沙美
捨てないでおくれよ 沙美
捨てないでおくれよ 沙美
夕べ まっ赤な
谷川の 水をみたよ 沙美
夕べ むらさき色の
星が流れたよ 沙美
谷川の 水をみたよ 沙美
夕べ むらさき色の
星が流れたよ 沙美
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 逢いにゆきたい
秋はさびしい 沙美が恋しい
秋はかなしい 想いとどかぬ
秋はかなしい 逢いにゆきたい
秋はさびしい 沙美が恋しい
秋はかなしい 想いとどかぬ
渡り鳥に たのんでみよう
落葉に書いたぼくの手紙を
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 沙美に逢いたい
落葉に書いたぼくの手紙を
秋はさびしい 母が恋しい
秋はかなしい 沙美に逢いたい
渡り鳥に たのんでみよう
落葉に書いたぼくの手紙を
落葉に書いたぼくの手紙を
沙美に逢いたい!
あっ!
五竜岳のクレパスを雪がとんだ!
ベタニヤだ! みえる!
走ってる! とんだ!
走ってる! 走ってる!
沙美がいるんだ!
あそこにいるんだ!
沙美!
沙美!
いる! いない!
いる! いない!
いる! いる!
いない! いない!
あっ! あーーーーー
ベタニヤだ! みえる!
走ってる! とんだ!
走ってる! 走ってる!
沙美がいるんだ!
あそこにいるんだ!
沙美!
沙美!
いる! いない!
いる! いない!
いる! いる!
いない! いない!
あっ! あーーーーー
ああ雪だ 雪
もう粉雪がふると云うのに
ベニヒカゲの 蝶がとんでいる とんでる
樺の木の病葉(わくらば)に とまっている
トンボは ルリボシャマンだ ルリボシャマン
ブナの木のまっ暗な林の中で
ホシガラスが 狂い鳴いている
雪だ・・ 雪・・・ ああ・・・・
もう粉雪がふると云うのに
ベニヒカゲの 蝶がとんでいる とんでる
樺の木の病葉(わくらば)に とまっている
トンボは ルリボシャマンだ ルリボシャマン
ブナの木のまっ暗な林の中で
ホシガラスが 狂い鳴いている
雪だ・・ 雪・・・ ああ・・・・
沙美!
沙美! 沙美
沙美! 沙美
もう大丈夫よ ね・・・
もうどこにもいかないわ
もうどこにもいかないわ
沙美!
ほら こゝにいるでしょ
沙美の黒髪だって
あなたが冷たいと云った
この指だって
みんな みんな あるでしょ
ほら こゝにいるでしょ
沙美の黒髪だって
あなたが冷たいと云った
この指だって
みんな みんな あるでしょ
沙美がいる
そばにいるわ
沙美がいる
そばにいるわ
沙美がいる
ここにいるわ
沙美がいる
ここにいるわ
めぐり逢えた
離さないよ
めぐり逢えた
ほくのものだよ
沙美の 黒髪が匂う
沙美の くちびるがあまい
疲れたわ 泉のほとりで休みましょ
ベタニヤも こっちへおいで
かわいいね
沙美の小指は
好きよ あなたが大好き
離さない ぼくのものだ
離さないよ 沙美
離さない ぼくのものだ
・・・・・・・・・
クロユリを摘んできたわ
あっ この色だ!
渡り鳥よ
どこにいるんだい!
湖がみえる
えっ! 窓はしまっているのに!
這い松がきれい
何を言っているんだ!
夕やけだわ
粉雪が降っているんだよ!
私を描いて
沙美! 沙美を!
霧が出てきたわ
動いちゃだめだ!
何も描いていないの!
黙って!
不帰(かえらず)の沢に風が出てきたわ
ぼくの方をじっとみているんだ!
吹雪になるのかしら
沙美! 肩を下げて!
あっ この色だ!
渡り鳥よ
どこにいるんだい!
湖がみえる
えっ! 窓はしまっているのに!
這い松がきれい
何を言っているんだ!
夕やけだわ
粉雪が降っているんだよ!
私を描いて
沙美! 沙美を!
霧が出てきたわ
動いちゃだめだ!
何も描いていないの!
黙って!
不帰(かえらず)の沢に風が出てきたわ
ぼくの方をじっとみているんだ!
吹雪になるのかしら
沙美! 肩を下げて!
山がみえなくなるわ
沙美! じっとしているんだ!
もう私・・・いかなきゃ・・・
えっ! どこへ?
えっ! どこへ?
雪
あっ!
雪 雪
この色だ!
雪 雪 雪
わかった! この色だ!
あっ!
雪 雪
この色だ!
雪 雪 雪
わかった! この色だ!
沙美! 出来たよ! みてくれ!
描けた! 描けた!
この色が欲しかったんだよ
この雪の色だ 沙美!
描けたよ! 見てくれ!
描けた! 描けた!
この色が欲しかったんだよ
この雪の色だ 沙美!
描けたよ! 見てくれ!
描けたよ!
ここはどこだ!
どこにいるんだ!
ぼくはいったい何をしていたんだろう!
わからない!
どこなんだ!
どこにいるんだ!
ぼくはいったい何をしていたんだろう!
わからない!
どこなんだ!
なにをしていたんだろう?
雪 雪の色・・・そうだ!
あっ! 何んにもない これは!
これは破けたまんまの
キャンバスじゃないか!
なんだ どうしたってゆうんだ!
何んにも描いてないぞ!
破けてる 破けてる ・・・・・・・・・・・
何んにも描いてないや
何んにも描いてないや
あった 山があったぞ・・・
ウフフフ・・・・沙美・・・
あったあった 青い山があった
雪? 雪がまっくろだ!
あ! ルリボシャマンだ
おいで おいで ほーら ほーら おいで おいで
音が渦をまいてる!
色が動いてる!
お母さん お母さん キャンバスだ
破けてる 誰かもってきて
・・・・・・・・・・・・・・・
あっ!沙美がボートにのってる
大きな蓮の花が咲いてるよ
五竜岳に狼火があがった 戦争だ!
大砲の音が聞こえる なだれだ!
戦争だ 雪の階段があるぞ
あっ 沙美が昇ってく!
沙美 沙美 あぶない
大きな蓮の花が咲いてるよ
五竜岳に狼火があがった 戦争だ!
大砲の音が聞こえる なだれだ!
戦争だ 雪の階段があるぞ
あっ 沙美が昇ってく!
沙美 沙美 あぶない
大きな火の玉が出た
どんどんこっちへくるぞ
とける! 雪の階段がとける 戦争だ!
沙美! 沙美! 早く昇って
沙美! 早く・・・・
・・・・・・・・・・・・・
どんどんこっちへくるぞ
とける! 雪の階段がとける 戦争だ!
沙美! 沙美! 早く昇って
沙美! 早く・・・・
・・・・・・・・・・・・・
あーあ 大きな火の玉だ!
とける! 沙美! 階段がとける
早く 早く 昇ってくれ
階段がとける
あられだ 大きなあられだ!
沙美! あぶないよ
あっ ふたつに割れた!
花だ 花が咲いた あられが割れて
花が咲いた!
ほら ほーら おいでベタニヤ
花が咲いたよ きれいだな
花が咲いた!
ほら ほーら おいでベタニヤ
花が咲いたよ きれいだな
沙美の黒髪に花を飾ってあげようね
きれいだなあ
ほら くちびるにも花びらを浮かべて
あげようね
かわいいなぁ! きれいだなぁ!
沙美とってもかわいいよ!
きれいだなぁ! かわいいなぁ!
沙美とってもかわいいよ!
きれいだなぁ! かわいいなぁ!
沙美 沙美 かわいいなぁ きれいだなぁ
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
サミノクロカミハミドリ
ミドリガ マッシロ
ムラサキガ マッサオダ
オレンジガ ウミダ
カラスガ ミドリダ
クロイノガ ウミダカラ
シロデイインダ
コノシロデ イインダ
イインダ
(雪崩のような不気味な轟音)
舞台の場面写真は1968(昭和43)年、サンケイホール(10月4日~7日)にて
「デビュー五周年記念写真集」より
「デビュー五周年記念写真集」より
(沙美役は当時宝塚月組・砂夜なつみさん)
1968年10月の舟木さんの活動の記録
10月 アルバム「こころのステレオ第2集・雪のものがたり」発売
10月3日 日本テレビ「泥棒育ち・ドロボーイ」放映スタート(12月26日まで放映)
10月4日~7日 東京サンケイホールから「デビュー5周年記念全国縦断リサイタル」スタート
(第二部として音楽劇「雪のものがたり」が上演されました)