新歌舞伎座 舟木一夫特別公演 2月1日~2月20日
「その2」では、まず、お芝居についてネタばれにならない程度に…
あらすじと配役について、パンフレットから転載させていただきます。そして、私的な見所とちょっとした感想などを記させていただきます。中日過ぎあたりにまた、進化したお芝居の様子などご報告できればと思っています。
あらすじと配役について、パンフレットから転載させていただきます。そして、私的な見所とちょっとした感想などを記させていただきます。中日過ぎあたりにまた、進化したお芝居の様子などご報告できればと思っています。
第一部 ~花の風来坊~おとぼけ侍奮闘記
2015年2月1日 初日 と 2月2日 昼・夜 観劇
原作:北園孝吉「おとぼけ侍」より
脚本:井川公彦
補綴・演出:成瀬芳一
原作:北園孝吉「おとぼけ侍」より
脚本:井川公彦
補綴・演出:成瀬芳一
あらすじ
大名の若様・松平誠之助は、将軍家から拝領した大切な茶壷を、二代目ねずみ小僧次郎吉に盗まれてしまう。将軍謁見の日までに、取り戻さないと御家断絶にされかねない。
そこで、誠之助は遊び人・天下泰平に扮して、二代目ねずみ小僧を探し始めたが、町場には珍しく楽しいことばかり。だが、江戸市中は旗本奴が濫妨狼藉を働き、人々を苦しめていた。泰平こと若様は、生来、正義感の強い男である。旗本奴を懲らしめようと思ったらなんと二代目ねずみ小僧と間違われ、町方同心や岡っ引きに追われるハメに陥る若様だったが……。
そんな騒動の中で出会った大道芸人の浪人、女掏摸の美人芸者、はたまた初代ねずみ小僧次郎吉とその女房ら、脛に疵を持つ者たちが、なぜか若様の人柄に惚れ込んだ。みんなして、なんとしても茶壷を探すために、てんやわんやの大騒ぎを繰り返すうちに、旗本奴らの悪だくみに突き当たる……。
そこで、誠之助は遊び人・天下泰平に扮して、二代目ねずみ小僧を探し始めたが、町場には珍しく楽しいことばかり。だが、江戸市中は旗本奴が濫妨狼藉を働き、人々を苦しめていた。泰平こと若様は、生来、正義感の強い男である。旗本奴を懲らしめようと思ったらなんと二代目ねずみ小僧と間違われ、町方同心や岡っ引きに追われるハメに陥る若様だったが……。
そんな騒動の中で出会った大道芸人の浪人、女掏摸の美人芸者、はたまた初代ねずみ小僧次郎吉とその女房ら、脛に疵を持つ者たちが、なぜか若様の人柄に惚れ込んだ。みんなして、なんとしても茶壷を探すために、てんやわんやの大騒ぎを繰り返すうちに、旗本奴らの悪だくみに突き当たる……。
主な配役
天下泰平(松平誠之助):舟木一夫
富市(ねずみ小僧):林与一
おえん(富市の女房):葉山葉子
お吉(伊三次の色女):長谷川稀世
後藤五郎左衛門(松平家側用人):曾我廼家文童
阿部川勘蔵(大道芸人浪人):大門正明
風早主税之亮(旗本):柴田彦
伊三次(ねずみ小僧志願):丹羽貞仁
キズ源(岡っ引き):林啓二
佐助(後藤五郎左衛門の中間):真木一之
伊三次(ねずみ小僧志願):丹羽貞仁
キズ源(岡っ引き):林啓二
佐助(後藤五郎左衛門の中間):真木一之
私的イチオシ
今回の私的な見所は、なんたって舟木さんの華麗な衣装と、美しい筋肉質の脚線美がたっぷり拝見できたことでしょうか(笑)幕開けの場面では、「蟇の油売り」の口上を浪人役の大門さんに代わって見事に披露なさるのですが、たすき掛けでクルリと尻っぱしょりをされます。後ろ姿のふくらはぎの筋肉に目が釘付けになりました、うっかりすると口上を聴くのがおるすになりますから、皆さまもご注意あれ!(笑)
もうひとつの見所というか、今回のツボは、曾我廼家文童さんと真木一之さんのコンビネーションの妙がダンゼン、拾いものです。
さすが大阪喜劇の大御所だった曾我廼家十吾のお弟子さんだと感服しました。その文童さんのツッコミを
ふうわりと受ける真木さんのソフトなキャラとのバランスが絶妙です。とにかく楽しく笑えてストレス解消になります。お楽しみに!
ふうわりと受ける真木さんのソフトなキャラとのバランスが絶妙です。とにかく楽しく笑えてストレス解消になります。お楽しみに!
さて、第一部の楽しいお芝居のあとは35分ほどの休憩があってコンサートの開幕です。
夜は前半が和服、後半がタキシードで、どちらの舟木さんもステキですから二倍楽しめて「おトク感」がありますね。舟木さんのトークをメインにご報告します。舟木さんのトーク部分はピンク文字です
夜は前半が和服、後半がタキシードで、どちらの舟木さんもステキですから二倍楽しめて「おトク感」がありますね。舟木さんのトークをメインにご報告します。舟木さんのトーク部分はピンク文字です
2015年2月2日 夜の部 第二部 シアターコンサート
(kazuyanさんの動画です 1977年/2004年音源)
お着物の色合いはライトと座席の関係で見る位置によって違った印象になります。私も最初はシルバーグレーのように見えたのが、舟木さんが階段を降りて来られたら淡い茶系統にも見えて、さだかではありません。着流しではなくアンサンブルで、雪駄ではなく下駄でした。今回はお芝居でタップリ着流し姿を見せていただいているので、羽織付のアンサンブルもまた新鮮でした。
昨日、初日を開けさせていただきまして20ほどみんなでワアワアとやらせていただきます。どういうお芝居をお見せしようかというのを考えると、あまり長いのはネ…僕もたまに仲間に「見に来て」と言われるんですが、2時間、3時間というのはくたびれます。お客さまに負担のかからないように…と。
絶唱
https://www.youtube.com/watch?v=b2yWgeK8dEY (kazuyanさんの動画です)
https://www.youtube.com/watch?v=b2yWgeK8dEY (kazuyanさんの動画です)
夕笛 作詩:西條八十 作曲:船村徹
https://www.youtube.com/watch?v=JV4OkAjeQus
https://www.youtube.com/watch?v=JV4OkAjeQus
ふるさとの 蒼い月夜に
ながれくる 笛の音きいて
きみ泣けば わたしも泣いた
初恋の ゆめのふるさと
ながれくる 笛の音きいて
きみ泣けば わたしも泣いた
初恋の ゆめのふるさと
おさげ髪 きみは十三
春くれば 乙女椿を
きみ摘んで うかべた小川
おもいでは 花のよこがお
春くれば 乙女椿を
きみ摘んで うかべた小川
おもいでは 花のよこがお
ふるさとへ いつの日かえる
屋敷町 ふるいあの町
月の夜を ながれる笛に
きみ泣くや 妻となりても
屋敷町 ふるいあの町
月の夜を ながれる笛に
きみ泣くや 妻となりても
あゝ花も恋も かえらず
ながれゆく きみの夕笛
ながれゆく きみの夕笛
2曲とも想い出のある映画の主題歌です。僕なんかは、「赤い夕日が校舎を染めて…」みたいなのばかり唄ってて、他のジャンルにいくのに2年くらいかかってるんです。その後、北国の街、東京は恋する、高原のお嬢さん、哀愁の夜なんかがあって…(絶唱、夕笛という抒情歌へつながっていったということ?)
私も12月で70になりました。古いハナシになってしまいますが、「愛染かつら」「月よりの使者」「新妻鏡」なんか……そして、今も現役で唄ってらっしゃいますが、菅原都々子さんの「江の島悲歌(エレジー)」など…「演歌」にも色々な字をあてはめてますが、これなんかもそういった「つやうた(艶歌)」のほうに入るのかなと…
2日に八坂神社から八坂の塔あたりを散策して撮影
(kazuyanさんの動画です)
恋人形
「京の恋唄」は20代ですが、わかって唄ってたのかな?と、今唄ってみるとそう思いますが…
「恋人形」は、新曲「眠らない青春」のカップリングですが、最近はこういうのが激減してきています。
さて、ここはコロッと雰囲気を変えて…
プレゼントタイム
銭形平次
~スタンディング&サインボール
銭形平次
~スタンディング&サインボール
歌の前半は、プレゼントを受け取りながら、中盤はサインボール打ち。初日の「宣言」通りでした(笑)
和服では、ちょっとたいへんですが、よく飛んでました。その後は、花道の方に身体を向けて舟木さんの視線を追っていくと花道スッポンにライトが当たっていて、林与一さんがせり上がってこられました。
舟木さんは舞台上手の袖へ入られました。
和服では、ちょっとたいへんですが、よく飛んでました。その後は、花道の方に身体を向けて舟木さんの視線を追っていくと花道スッポンにライトが当たっていて、林与一さんがせり上がってこられました。
舟木さんは舞台上手の袖へ入られました。
舟友さんの2日夜の部の花束です
~舞~火消し若衆アレンジで
林与一、林啓二、長谷川かずき、川上彌生、真木一之(敬称略)
特別公演の夜の部のお楽しみは、お芝居の共演者の皆さまによる華やかな「舞」です。
「舞」が終わると、上手からお色直しした舟木さんが「花咲く乙女たち」を唄いながら登場。
ネイビーブルー系でなにか地模様の浮き上がっているような材質のジャケット、衿は黒サテン。白のシャ
ツ、蝶ネクタイ、ベストと脇ラインの入ったパンツは黒。ポケットチーフはモノトーン。しばらくプレゼントを受け取りながらの歌唱。
プレゼントタイム
~花咲く乙女たち
~花咲く乙女たち
先ほどの「舞」の踊り手さんたちを紹介されました。
こういう機会でもないと最近は日本舞踊を楽しんでいただくこともなくなってますからね、昔は日劇とか大阪なら大劇(大阪劇場)では、よく見れたんですが。大劇は僕が2回出て、そのあとなくなったんです。
1956年の大劇(1967年廃座)→
ここんとこ、「日本の名曲たち」というくくりで唄ってますが中心になるのは流行歌。僕の場合は7つか8つの頃からですね。中日劇場では「ふるさとの燈台」というを唄いました。今回は「大阪」というくくりで…大阪の空気には「演歌」っぽいものが似合うんでしょうね。「なにわ(浪花)」の歌、フランク永井さんの「大阪ぐらし」と「王将」を二つおいてみました。
日本の名曲たち(2月2日~8日)
赤い夕映え 通天閣も
染めて燃えてる 夕陽ヶ丘よ
娘なりゃこそ 意地かけます
花も茜の 夾竹
染めて燃えてる 夕陽ヶ丘よ
娘なりゃこそ 意地かけます
花も茜の 夾竹
がたろ横丁で 行き暮れ泣いて
ここが思案の 合縁奇縁
おなごなりゃこそ 願かけまする
恋の思案の 法善寺
ここが思案の 合縁奇縁
おなごなりゃこそ 願かけまする
恋の思案の 法善寺
坂田三吉 端歩もついた
銀が泣いてる 勝負師気質
めおとなりゃこそ世話かけまする
おれも泣いてる 胸のうち
銀が泣いてる 勝負師気質
めおとなりゃこそ世話かけまする
おれも泣いてる 胸のうち
夕は夕凪 夕凪千鳥
鴎啼け啼け 大阪ぐらし
男なりゃこそ 夢かけまする
明日の才覚 土性っ骨
鴎啼け啼け 大阪ぐらし
男なりゃこそ 夢かけまする
明日の才覚 土性っ骨
王将 作詩:西條八十 作曲:船村徹
(1961年 村田英雄)
(1961年 村田英雄)
吹けば飛ぶよな 将棋の駒に
賭けた命を 笑わば笑え
うまれ浪花の 八百八橋
月も知ってる 俺らの意気地
賭けた命を 笑わば笑え
うまれ浪花の 八百八橋
月も知ってる 俺らの意気地
あの手この手の 思案を
胸にやぶれ長屋で 今年も暮れた
愚痴も言わずに 女房の小春
つくる笑顔が いじらしい
胸にやぶれ長屋で 今年も暮れた
愚痴も言わずに 女房の小春
つくる笑顔が いじらしい
明日は東京に 出て行くからは
なにがなんでも 勝たねばならぬ
空に灯がつく 通天閣に
おれの闘志が また燃える
なにがなんでも 勝たねばならぬ
空に灯がつく 通天閣に
おれの闘志が また燃える
通天閣真下の坂田三吉の王将碑の文。
王将坂田三吉は明治3年6月堺市に生まれる
幼少より将棋一筋に見きわめめぐまれた
天分と努力は世の人をして鬼才といわしむ
性温厚にして妻小春とともに相扶け貧困とすべての逆境を克服する
昭和21年7月(77才)大阪市東住吉区に没す
同30年10月生前の偉業をたたえられて日本将棋連盟より
棋道最高の名人位 王将位を追贈される
翁によって大阪人の土根性の偉大さをしらしめたる功績は私たちの追慕しやまざるところここ由縁のち通天閣下にこれを顕彰する
昭和44年10月吉日
王将碑建立有志の会
氏野寒木書
幼少より将棋一筋に見きわめめぐまれた
天分と努力は世の人をして鬼才といわしむ
性温厚にして妻小春とともに相扶け貧困とすべての逆境を克服する
昭和21年7月(77才)大阪市東住吉区に没す
同30年10月生前の偉業をたたえられて日本将棋連盟より
棋道最高の名人位 王将位を追贈される
翁によって大阪人の土根性の偉大さをしらしめたる功績は私たちの追慕しやまざるところここ由縁のち通天閣下にこれを顕彰する
昭和44年10月吉日
王将碑建立有志の会
氏野寒木書
「王将」というのは、村田英雄という先輩が苦虫をかみつぶしたような顔で唄ってた…楽屋では陽気な人なんですが(笑)
船村先生から聞いたハナシですが、西條先生の詩を読んで、「オイ、将棋の駒って吹いただけで飛ぶのか?」と疑問に思った。そこで将棋の産地…有名な名産地、どこだったか忘れましたが、そこの将棋をとり寄せて「吹いて」みて「オイ、飛んだな!」と納得してメロディーができた。さすが名作曲家(笑)
そのことを西條先生に電話で「ホントに飛びました」というと「当たり前だろ!」と言われたとか(笑)
大阪の歌は、はんなりとやさしいな…と
では、ネジを元に戻して大昔、52年前の歌を…
~プレゼントタイム
高校三年生
修学旅行
仲間たち
君たちがいて僕がいた
学園広場
しかしまぁ、この時代の流行歌というのはのびやかで詩もメロディーも大きくてコセコセしていない。
ステージでは、映画なんかと同じで僕の場合エンディングをどうするかというのを決めて、次にその前を決めて、最後にあたまが決まる。
青春というのは誰もが出逢った風景…映画の主題歌「その人は昔のテーマ」から
その人は昔のテーマ 作詩:松山善三 作曲:船村徹
https://www.youtube.com/watch?v=zdPb2xp10uM
https://www.youtube.com/watch?v=zdPb2xp10uM
その人は 昔
海の底の 真珠だった
海の底の 真珠だった
その人は 昔
山の谷の 白百合だった
山の谷の 白百合だった
その人は 昔
夜空の星の 輝きだった
夜空の星の 輝きだった
その人は 昔
僕の心の 灯だった
僕の心の 灯だった
でも その人は
もう 今は
いない
その人は 昔
僕の すべて
今もその人は
もう 今は
いない
その人は 昔
僕の すべて
今もその人は
思い出の 丘に咲く
ひな菊の花
その人は むかし
僕の いのち
今もその人は
僕の日記を 埋める
かがやき
その人は むかし
僕の ちから
いまもその人は
僕をやさしく みつめる
こいびと
僕の ちから
いまもその人は
僕をやさしく みつめる
こいびと
でも その人は
もう 今は
いない
その人は 昔
玉石の
荒い
波ぎわ
若駒の
たてがみ
つかみ
いらだつ
海の向こうを
見ていた
胸をはって・・・
哀愁の夜
眠らない青春
アンコール
~高原のお嬢さん
アンコールでは上着が黒に変わって、フォーマルなタキシード姿でキメたカッコいい舟木さん。胸ポケットのチーフはクリーム色のバラの花のに変わっていて、とてもステキでした。