Quantcast
Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1510

『陽射し・旅人』あの頃の舟木さん・その8~ライブアルバム・1974年舟木一夫コンサートより(下)

$
0
0
『陽射し・旅人』あの頃の舟木さん・その8~ライブアルバム・1974年舟木一夫コンサートより(上)からの続きです。
 
イメージ 1「舟木一夫 ゴールデン・コンサート」は、私がLPレコードの音源として所持できている唯一の当時の舟木さんのライブ音源です。現在でもナマのコンサートを御自身の表現活動、またファンとのコミュニケーションの場としても何より大切に想っていらっしゃる舟木さんですが、その姿勢はデビュー当時から少しも変わらず、御自身が「歌い手」であることの意味も歓びも「ライブ」に見出していらっしゃると言ってもいいだろうと私は感じています。

ですから、ライブでの舟木さんの歌声はイキイキとして御自身が無念無想の心境で「歌の世界」に漂っている純粋さが伝わってきて私の胸を打ちます。
このコンサートのライブ盤でも、目の前にファンという誰よりも自分の歌を楽しんでくれる聴き手がいるということの充足感がみなぎった舟木さんの歌声です。このコンサートは実質的に舟木さんが「あの事件」以後、長い休息の後、結婚を経て「復帰」なさって初めてファンの前で「歌と向き合った」姿をみせたコンサートになります。ですから開幕時には心なしか、遠慮がちに歌っていらっしゃる印象を受けましたが、第一部、第二部と歌い進むにつれて、素晴らしい歌の世界を繰り広げていかれるのがはっきりとわかりました。今も舟木さんはステージはお客様と歌い手が共同作業で創り上げていくものだというポリシーですが、まさにこの時のライブは舟木さんが客席の熱く優しいまなざしをその身に受けて、一曲ごとに力を得て高揚していく様子が手に取るように伝わってきました。舟木さんの素晴らしさとファンの素晴らしさの両方をしっかり感じとれる記念碑とも言える貴重なライブ盤を手にすることができた幸せを感じながら聴きました。
 
「下」では二部構成のうちの後半第二部を御紹介します。ピンクの文字は舟木さんのトークです。

第2部(約50分) 
    
愛のテーマ
 河端茂:訳詩 B.WHITE:作曲
 
さあ歌おうよ すてきなこの歌を
大切に育ててきた ぼくたちの愛が
いつまでも続くことを信じよう
さあもう一度
あなたをときめかす 愛のテーマ
今宵歌おう
ぼくたちの愛がいつまでも
続くことを信じよう

サバの女王
 なかにし礼:訳詩 M.LAURENT:作曲

休んでる間は歌を聞くのが苦痛で・・・でも今まで歌ったことのない傾向の歌を聞いていた・・
今思うとフォークソングばっかり聞いていたような気がします・・「ちょっと変な」フォークメドレーいってみます・・

イメージ 2フォークメドレー
~おきざりにした悲しみは(吉田拓郎:作詩・作曲)
~知らず知らずのうちに(宇崎竜童:作詩・作曲)
~コーラが少し(山名敏晴:作詩・作曲)
~私は泣いています(リリィ:作詩・作曲)
~知らず知らずのうちに
~結婚しようよ(吉田拓郎:作詩・作曲)
~旅の宿(岡本おさみ:作詩 吉田拓郎:作曲)
 
 
 
 
 
赤とんぼ(楽団紹介)
♪赤とんぼ 赤とんぼの 羽をとったあぶらむし♪の替え歌で各パートを紹介。
今のコンサートのような感じでジョークを交えながら楽しそうな舟木さん。客席からも笑い声が聞こえてほとんど今と同じで明るく楽しい空気)
学生時代「コルネット」っていうのを弾かされた・・コルネットってどんな楽器?(御存じの方教えてね)

 
硝子のジョニー
 石浜恒夫:作詩 アイ・ジョージ:作曲
 
ジョニーという名前から、名前についてトーク
名前は生まれた時に両親が一生懸命考えてつけてくれた「成幸」・・神経質そうでどうも・・・弟が生まれた時、親父は「タイヘイ・・太平洋の太平」という名前をつけると言ってきかなかったんで、おふくろが僕に、そんな名前だとかわいそうだから「シゲちゃん、なんとか云って!」と言った。そしたら急に親父が無責任になって僕の「幸」の字をとって幸正と・・・あ・・うちのおふくろは節子なんですが、上田節子だと字画が悪いと「子」の字をとって「上田節」としてた。あるとき取材で記者の人が来て「上田節」ってどこの民謡ですか?と(笑)これホントの話ですよ。
この後、多分客席の前の方に座っている人に、順に名前を聞いていく舟木さん。「恵子」さん「和子」さん「英二」さん・・など答えるお客さん。それぞれにちょっとした「面白コメント」をする舟木さん。当時は「個人的会話」もしていらしたのですね(笑)
人間関係の記憶にも名前がはいってくる・・名前って単純そうだけど深い意味がある・・今から歌う歌は僕のとっても好きな歌です。と『五番街のマリーへ』を・・

五番街のマリーへ
 阿久悠:作詩 都倉俊一:作曲
 
 
ラストの5曲はいずれも外国の曲ですが、ここらあたりからが舟木さんの調子が上々という感じです。今のコンサートもラストに近づけば近づくほどノリノリになってくるのを感じますから、昔も今も舟木さんのステージはラストが最高に盛り上がるのですね。特に『帰り来ぬ青春』と『見果てぬ夢』は「上」で掲載した、「構成・演出」を担当された千石原氏の文章のように、舟木さんがファンに向けて「歌に託した」心境のすべてを顕しているかのような素晴らしい歌唱で圧巻でした。
 
 
イメージ 3行かないで
 山上路夫:訳詩 J.BEREL:作曲
 
あなたにはもうないの 燃えさかるあの愛は
つかの間に燃えつきて その胸は冷えたのね
二人してすごした日 悲しみに帰るのね
行かないで 行かないで 行かないで
 
別れて行くなら この命ううばって
あなたのその腕で 死ねるなら幸せ
生きてはゆけない あなたがいないならば
行かないで 行かないで 行かないで
 
悲しみの影もなく よろこびがあふれてた
夏の日は永遠(いつまでも)つづくよな気がしてた
さよならがすぐそばにあることを知らないで
行かないで 行かないで 行かないで
 
別れて行くなら 太陽を閉ざして
のぞみがなければ 光もいらない
あなたがなければ 生きては行けない
行かないで 行かないで 行かないで
 
もしもあなたが消えるなら この世界消えるなら
ひびわれてくだけるの ガラス玉割れるように
その後はあれはてた むなしさが続くだけ
行かないで 行かないで 行かないで
 
 
 
帰り来ぬ青春
 吉原幸子:訳詩 C.AZNAVOUR:作曲
 
過ぎた昔よ 空は青く僕は若く
風のように たわむれてた
鳥のように 空を飛んだ
誓いあった 愛の言葉
砂の上の もろい城に
つみ重ねた むなしい夢
今は消えて 時は流れ
 
過ぎた昔よ 唇には歌があふれ
甘い涙 頬をぬらし
心酔わす 若さの酒
目をつぶって 走っていた
止まらないで 走っていた
もっと早く 時は走る
足跡さえ 残さないで
 
イメージ 4過ぎた昔よ 空は暗く僕は疲れ
今は一人 ここに残る
飛べない鳥 折れた翼
 
砂の城を 波が洗い
崩れ落ちた むなしい夢
唇には 歌も枯れて
頬をつたう 苦い涙
去った恋よ 去った友よ
誰もいない 浜辺に立ち
別れを告げる 過ぎた日々の思い出に

 
愛をもう一度
 なかにし礼:訳詩 CARAVELLI:作曲

 
明日に架ける橋
 岩谷時子:訳詩 P.SIMON:作曲

 
 
見果てぬ夢
 岩谷時子:訳詩 M.LEIGH:作曲
 
夢 見果てぬ夢 道は遠く遥か
胸に悲しみを秘め ぼくは歩きつづける
愛 かなわぬ愛 たとえむなしくても
遠い星をめざして ぼくは歩きつづける
これこそぼくの宿命(さだめ)
汚れ果てたこの世にも
美しい夢はあるさ
如何に望みうすく 疲れ果てても
やがていつの日にか光満ちて
命のつきるときがくるだろう
たとえ傷ついても 力ふり絞って
ぼくは歩きつづける あの星のもとへ                        

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1510

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>