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Channel: 舟木一夫の世界~れんげ草の咲くさんぽ径~
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舟木さんの曲~今の私のお気に入り・その2 第三夜

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「舟木さんの曲~今の私のお気に入り・その2」の第三夜です。
 
イメージ 1月光仮面は誰でしょう 
作詩:川内康範 作曲:小川寛興
 
どこの誰かは 知らないけれど
誰もがみんな 知っている
・・・・・・・・・・・・・
 
舟木さんもお好きな「月光仮面」の唄・・・といっても、もちろんこれが「今の私のお気に入り」ではありませんよ~ッ(笑)
 
6月29日の新橋演舞場の千秋楽・夜の部は舟木さんの御自作の曲ばかりの特集でした。その中で「下町どこさ」も歌ってくださいました。しかも、「月光仮面」が最後に入っているバージョンでした。この時は大感激でした。「下町どこさ」は「WHITEⅡ」に収録されていますが、「月光仮面」入りはライブならではなんでしょうか、本当に楽しそうな舟木さんでした。
 
この昭和を代表する、私たち世代の合い言葉にでもなりえそうな「月光仮面」、その連続テレビドラマの原作・脚本から主題歌までが、川内康範氏の手によるものです。

また、舟木さんが11月3日の「風 アダルトに」で歌われたブルース・トーンの数々の曲の中に、川内康範氏の作詩による曲がたくさんあることにも、あたらめて気づきました。
 
誰よりも君を愛す(作曲:吉田正)
恍惚のブルース(作曲:浜口庫之助)
骨まで愛して(作曲:文れいじ)
君こそわが命(作曲:猪俣公章)
 
そのほかにも、舟木さんが好んでステージで歌っていらっしゃる曲にも川内康範氏の作詩のものがたくさんあります。でも、やはりプロの作詩家ですから、この「想春」は、先に挙げた詩の世界とは一線を画したような風情で私たちの中に住んでいる舟木さんのイメージを大切にした詩になっているのですね。
 
 
想春  作詩:川内康範 作曲:遠藤実
(1996年12月 B面は「いつでも青春」)
 
イメージ 2あの人に もういちど逢えたなら
今度こそは離さない 離さない
ふり向けば 想い出つらく
あのころが 悔まれて わびたいよ
いまなら 深き恋に 恋に恋におぼれる
 
あの人と 別れたあとからは
寂しすぎることばかり ことばかり
愛しさを 知らなさすぎて
馴れすぎて 甘えてた 遠い日よ
いまなら 深き恋に 恋に恋におぼれる
 
あの人に もういちど逢えたなら
胸の痛みわけあおう わけあおう
白蓮の 花咲く季節
あの時の 冷たさを わびたいよ
いまなら 深き恋に 恋に恋におぼれる
 
 
イメージ 3若さの中でめぐり逢った恋は、輝くばかりに眩しく、その光の強さに圧倒されて、見えなくなってしまうものも
あるのでしょう。時が流れて、遠い日の自分の幼さに気づいた時、失った恋をほろ苦い想いで振り返るような覚えは誰にもあるもの。だから「想う春(青春)」=「想春」なのですよね。
特に女性よりも男性にその傾向が強いのかも知れません。とりわけ舟木さんのような「チョー付き」のテレ屋さんなら、若き日の拙い恋の想い出を悔やむという気持ちがよぎることもあるだろうことは推して知るべしかな(笑)
そんな舟木さんらしさを、メいっぱい魅力的に詩の世界で詠っている「想春」は川内康範氏が、舟木一夫という男性のひととなりや、心のありようをプロの作詩家の深い目で、透視したような素敵な作品になっていると思います。また遠藤実作曲というのが、この曲をさらに「舟木一夫の世界」にしているようにも思います。
全体のトーンとしては繊細で実(まこと)のある、男心の柔らかな詩の世界が続いていくのですが、最後の最後には
 
「いまなら 深き恋に 恋に恋におぼれる」
 
というフレーズがスリーコーラスともに貫かれているんですね。こうして川内氏が舟木一夫というとびっきりテレ屋の男性が内に秘めている熱いマグマのような熱情の心を鋭く暴いているところにこの詩の核心があるように思います。メロディーラインもこの終盤で熱を帯びてきて相乗効果で「想う」「春(=青春)」がクライマックスに達しているようです。
 
ながながと、気儘な前置きになってしまいましたが、当時、五十代になったばかりの舟木さんの成熟した男の色香と優しさが匂い立ち、また、あふれるような情熱が感じられる「想春」をお楽しみ下さい。
 
イメージ 4
 
 
 

 

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